That Way About Things
ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press
1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com
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M1943 Jangle Pack
2009.07.10
フイナムブログをご覧の皆様、こんにちは☆
今回はちょっと久しぶりに、軍物です。
写真は通称「M1943 ジャングルパック」(1943年製コンディションバッチリです。)
今日は、この生地に使われている、
ヘリンボーン・ツィール(HBT)のジャングル戦闘用ミリタリーカモフラージュについて、
すこし歴史を紐解きたいと思います。
このジャングルパックに使用されている通称「Duck Hunter」(ダックハンター)
カモフラージュは1940年にUS陸軍でデザイン設計されました。
ダックハンターという名称が一番多く使われているかと思いますが、
別名「Frog-skin」(フロッグスキン・カモフラージュ)と言ったり、
「Leopard-Spot」(レオパード・スポット)とも言います。
ビーチでもジャングルでも、使用できるように、
両用のリバーシブル加工のカモフラージュで出来ていて、
軍服は上下セパレートのジャケットとトラウザーという組み合わせになっていました。
開発と同時に支給も1940年に開始され、
まずは、
ソロモン諸島やタラワで戦う多くの正規海兵隊員を始め、
マリーンライダースや、パラマリーン部隊でも着用されました。
その後、多くの部隊の戦闘経験により、
このダックハンターカモフラージュの柄が軍隊が移動するときには、
不適当である事が分かってきました。
実は、そういった戦闘経験を重ねる前に、、
1940年にこのダックハンターカモフラージュの軍服が支給されたときを同じくして、
US・ARMY(陸軍)技術部隊はより広範囲なあらゆる実験を開始していました。
その実験結果のなかには、このダックハンターカモの不合理点も出てきていましたが、
ダグラス・マッカーサー将軍が1942年に15万着のジャングル用カモフラージュの軍服を
要求したときには、まだ、殆どの公式通知が得られていませんでした。
(この時のダックハンター迷彩服のツーピースをM1942ツーピースといいます。)
また、
ダックハンターカモの軍服は、
フランスのノルマンディーで戦う、アメリカ陸軍の第30歩兵師団と、
第2機甲師団所属第17工兵大隊でも、1944年に短期間使用されましたが、
(この2部隊はヨーロッパでダックハンターを着用した数少ない部隊です。)
敵国であるナチスドイツの武装親衛隊(Waffen SS)が着ていた迷彩服と、
一見似ていたため、味方への誤発砲による悲惨な事故が相次ぎ、
1944年7月には、生産が停止、使用が中止され、
スタンダードなシングルのカモフラージュを復活させる事が決まりました。
使用停止になったダックハンターカモの迷彩服は、
戦場であったヨーロッパの劇場などに廃棄されたといいます。
しかし、その後も、
USMCの偵察大隊(1954年以降、この任務はUSMCのカレコン部隊によって遂行)
及び、
コンバットスイマー偵察部隊(海軍シールに後に発展)によって
ダックハンターカモの迷彩服は着用され続けました。
また、残ったダックハンターカモの迷彩服は連合軍などに売られ、
形などを改良されて使用され続けたそうです。
以下、細かく写真を撮りましたので、
アップしておきます。
入荷したばかりです。
よかったら、気になる方はお問い合わせ下さい。
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