That Way About Things
ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press
1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com
-
-
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
-
-
Lilli Ann
2010.01.19
フイナムブログをご覧の皆様こんにちは☆
今日はアーカイブには珍しくレディースをアップします~~~♪
写真はレディースのヴィンテージでは有名な、
Lilli Ann の、
推定1950~1960年代製のジャケットです☆
え~、毎度のブランドの歴史をご紹介していきますね。
Lilli Ann(リリアン)は、
アドルフ・シューマンによって、
1933年にカリフォルニア州のサンフランシスコで創業しました。
Lilli Annという社名はシューマンの妻である、
リリアンから由来しており、
彼が愛する妻に着てほしい様な服をデザインしていたのかなぁ~?と、
ロマンティックな想像が膨らみます。(笑)
きっと、奥様がシューマンのミューズだったのでしょうね。
同メーカーは、
美しく精巧なデザインの女性用スーツやコートに定評があり、
おもに1940年代から~60年代に人気を博しました。
創業者のアドルフ・シューマンは、
第二次世界大戦後は、
フランスに渡りフランス製の生地を中心に買い付けました。
そのため、この頃からLilli Annのブランドタグに、
生地の製造工場であるフレンチファクトリーの名前も冠するようになりました。
シューマンがフランスで買い付けた生地は、
戦争によって、経営困難に陥り倒産の危機に追い込まれている、
小規模なファクトリーが殆どで、
不況のファクトリーを財政的な危機から救うために、
進んで彼らから生地を買い付けるという、
実業家でもあり慈善家な一面を彼は持っていました。
また、
その功績を讃えられ
後年、フランスとイタリアからメダルを授与されました。
その事もあって、
Lilli Annのスーツは、
更に高品質で稀少な生地が優先的に入手できる様になり、
その後の人気の大きな要因の一つとなったのです。
画像が見づらくて申し訳ありませんが、
以下の写真を見ていただくと、
40年代以降のLilli Annブランドの、
様々なラインのタグが存在していた事がわかり、
このブランドがいかに人気のあったブランドだったかが、
うかがい知れると思います。
↑1940年代頃のもの、クラシックな印象です。
↑ こちらは1960年代当時のモードの最先端だったロンドンのカラーを、
取り入れたラインのブランド・タグ
↑ 一番上のトリコロールカラーのタグは、
1960年代に一番ポピュラーだったリリアン・ニット・ラインのタグ。
1970年代には、
働く女性の為のキャリア・ウーマン・スーツも作られたりしました。
↑ 真ん中が、一番よく見かけるであろう、
ポピュラーなリリアンのタグ。
主に1950年代後半~60年代前半に使われていたらしいので、
今日、ご紹介しているジャケットもその頃の製造だと思われます。
その後、1985年に、
創業者アドルフ・シューマンは生涯を閉じましたが、
彼の相続人によって同社は引き継がれました。
その後、1990年代に他社に売却され、10年前の2000年に、
事実上、Lilli Annブランドは無くなり、
67年の歴史に幕が下ろされました。
アーカイブ&スタイルでは、
全体の1~2割程度ですが、
レディース物も少し扱っています。
バイヤー堀ちゃんの目利きはレディース物にも、
なかなか冴えていますよ♪
良かったら、女性のお客さんも覗いてみてください☆
次回ブログは週末になると思います☆
次はまたメンズをアップしま~~~~~~す☆
※コメントは承認されるまで公開されません。