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ハラダユウコArchive&Style Shop Press1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。www.archiveandstyle.com

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ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press

1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com

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Witney Point Blanket

2010.03.02

フイナムブログをご覧の皆様こんにちは☆
今日すっごく寒いですね~~~!!!

そんな真冬日な今日はこちら↓
昨日に続いてブランケット続きですが~~~(笑)

L1060455.JPG

300年以上の歴史を誇る、
1669年創業の「Early`s」(アーリーズ)
という英国メーカーの、
Witney Point Blanket(ウィットニーポイント・ブランケット)です。


このブランケットに関しては、
1に、アーリーズの会社の歴史。
2に、英国のブランケット産地であるウィットニーの歴史。
3に、ポイント・ブランケットとは何か?

について、いろいろと、
書くことには困らないほど、話がい~~~~っぱいあるのですが、
全部書くと、あまりに長くなるので、
(あと、このブランケットの写真が手元にあまりないので、
文字だらけのブログになってしまう~~~ので。。。。)
とりあえず、ある程度まとめていきます。

先に、ポイント・ブランケットのお話をちょっとします。
Vintageの中でもコレクターの多い、
カナダのHUDSON`S BAY COMPANY(ハドソンベイ社)
一番有名なアイテムといっても過言ではないと、
思われる、ポイント・ブランケットですが、
そもそもどんなブランケットのこと?と言う方も多いのではないでしょうか?

簡単に説明しますと、
通常は1本から数本のストライプもしくは、
バー模様が織られているウール製のブランケットで、
いろんなパターンがありますが、
今回、ご紹介しているタイプが一番ベーシックなデザインで、
白地にインディゴ、レッド、グリーン、イエローの4色のバー
織られています。
(もちろん、ハドソンベイ社の商品にも、白地じゃなく、
グリーン地やピンク地にバーが入っているものなども多種存在します。)

その上に、生地の端から細い線の模様が数本、
必ず織られていますが、(写真でも数本、ご確認いただけると思いますが)
実はこの線のことを織り職人たちは、
ポイントと呼んでいて、
この線の数や長さによってブランケットの大きさや価格が一目で、
分かるようになっているんです。

ただ、では、この細い線が入っているものが、
ポイント・ブランケットなの?と言うと、そうではなくて、
通常は先に説明したようなデザインが
ポイント・ブランケットと、呼ばれております。
例えば、
昨日ご紹介したような、全体に模様が入っているブランケットでは、
ポイントが入っているものを、ハラダは見たことがありません。

Witney (ウィットニー)とは、
英国のOxFordshire(オックスフォードシャー州)オソン地方にある、
市場設置市で、古くから英国屈指のブランケットの産地として、
英国王室も支援をして、栄えた町なんです。


最盛期である18~19世紀には、
この町に多くのウール繊維工場やメーカーが存在し、
1711年には、品質管理の為の、
ギルド
(日本でいう、労働組合みたいな組織の事です。)という、、
同業者組合も設けられ、
The Witney Blanket Campanyという名前で、
運営されたことによって、
当時ウィットニーで操業していたウール・メーカーは全て、
The Witney Blanket Campanyの、
厳しい品質チェックを受けた為、
ウィットニー・ブランケットの品質は飛躍的に向上し、
英国を代表する産業として発達しました。


The Witney Blanket Campanyは、
分かりやすく言ったら、農協みたいなものでしょうね。。。
カンパニーと言っても
、その傘下に皆が入っていると、言う事ではなくて、
その組織の管理下におかれていると言う事です。
とは言え、非常に厳しい管理だったらしく、
質の悪いブランケットを作った業者は罰金を科されたりもしたと言います。


ちなみに今回ご紹介している「Early`s」(アーリーズ)の、
2代目オーナーである、
トーマス・アーリー(1655~1733)は、
このThe Witney Blanket Campanyの、
マスターと呼ばれる初代責任者として
1711~1712年に着任しました。
このマスターは数年に一度、
地元メーカーのオーナー達が交代で務めていた様です。


こうしたウィットニーの、
ウール・メーカーの中でも、
Early`s は、
最も古いメーカーの一つであり、また、
1669年の創業以来、
2002年に操業を停止するまで、
最も長く現存したメーカーとして、
英国の産業史の中でも非常に有名な会社です。
創業者は1630年生まれのリチャード・アーリー、
このアーリー一族が主体となり、
社名や提携メーカーを何度も変遷しながら、
1669~2002まで実に
333年間も操業していたメーカーなんですね~☆

ちなみにEarly`s が創業された、
1669年といえば、
日本なんてまだ江戸幕府も始まって半世紀ちょっとの頃ですよ。
フランスのベルサイユ宮殿が建つより前。
現代に続くアメリカ史もまだ始まっていないに等しい頃です。

話を戻しますが、
ウィットニーがブランケットで成功した大きな起因は、
近くのコッツウォルド一帯に流れが早く澄んだ水を湛えた川が
多く存在していた事と、
そこに広がる肥沃な牧草地に恩恵を受けた、
質の高い理想的な羊毛に寄るところが大きいです。


先にも話に出てきましたが、
1670年に創業した、
カナダで最も古いウール・メーカーである、
HUDSON`S BAY COMPANY(ハドソンベイ社)は、
1681年には、
このThe Witney Blanket Campanyと提携を開始し、
1779年には、アメリカ合衆国へ輸出するための、
ポイント・ブランケットを初めてオーダーしました。
当時はこのポイント・ブランケット
ビーバーの毛皮を、アメリカの
ネイティブ・インディアンたちとトレードしたと言います。


このアメリカ合衆国への進出をきっかけにして、
18~19世紀には
英国ウィットニーブランケットは、
特に西欧諸国やアメリカで、知名度が高まり、
世界的なウール・ブランケット産地として、確立されました。


しかし、20世紀に入り、
アメリカでも鉄道が広がり、
世界的にも流通の道が広がっていくとともに、
安価でも質の良いウール製品が、
東側諸国やアジア、中東から市場に流れ込んだことによって、
ウィットニーウール産業は衰退していきました。


そして、ついに、
8年前の2002年
ウィットニーで最後の工場を操業していた、
Early`s Witney Point Blanket Labelも、
工場を閉鎖したのです。


今日の物話は以上で終わりにします。

下の写真は、ヴィクトリアン時代後半以降に入ってから
使用されるようになった、Early`s のタグです。
これこそが、
ウィットニー・ポイント・ブランケットであるという意味を込めた、
ロゴと、アメリカのネイティヴ・インディアンが羽飾りをつけたデザインが併記
されていて、
ウィットニー・ブランケットの歴史や背景を感じるデザインになっています。
L1060450.JPG

このブランケット自体は、
推定1930~40年代の製造だと思われます。
コンディションはバッツグンです☆
しかも、またまた!リーズナブル!!です!!!!!
気になる方はお問い合わせください☆


え~ちなみに、ハラダが安い!と感じるのは、
あくまで、相場で考えたら、に対してなんですが、
最近載せた、すでに売却済みの、
USAFブランケットは、
1万2千円強でした。
バイヤー堀江氏の価格設定は、お客様に優しくなっております。

60sのトラウザーたち。
デッドでいろいろ入荷しました。
チャコールグレー系のトラウザーは合わせやすいですよね♪
L1060507.JPG


ほか、缶バッジもザクザク売れてしまったので、
また明後日足しますよん☆
こんな感じでぇ~~~ス♪


L1060553.JPG


L1060554.JPG

L1060555.JPG


L1060556.JPG


今日も温かくしてきました。
なんつっても、お腹と背中にカイロつけて来ましたし~(笑)
冷えは女子にはつらいのです。。。。。。

L1060541.JPG


ケープはBLESSの物ですが、
他は、自分の手作りです。
ワンピースは、50sのハンカチやバンダナ、
古いプリント布をいろいろ、をパッチワークして、
作りました。
上に着ている薄手のコートも、
同じ方式でチクチク手縫いで作ったものです。

L1060544.JPG


弟がくれた猫の置きカレンダーの下は、
今、読んでいる本で、
「猫語の教科書」という、
常連の素敵んぐな☆女性のお客様にお誕生日に戴いた本であります。
L1060435.JPG

自分では絶対に買わないだろうなぁ~(笑)的なものを、
誕生日にはもらったりして、
で、意外とそれが自分の部屋に馴染んだりすると、
不思議に嬉しかったり(笑)
この熊、なんのキャラなんでしょうか?
パンキッシュだなぁ。。。。
L1060444.JPG

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