Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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あなたはVISIONAIREを知っていますか? <11>
2010.04.18
前回書いた「同じ号で微妙に色違いの表紙」と言うのも実験的な部分も多いのですが、予算的にあり物の素材の中からチョイスして制作していたので、ある意味、フォイルやリボンの色はこのABCにおける在庫に比例していたのです。
つまり、例えば15号「CINDERELLA」の表紙を束ねるリボンを当初はピンク色で想定していたのですが、実際には必要量が足りなかっために青色のものと半分ずつにしたり、逆に8号のように最初から何色ものフォイルとリボンからのバリエーションをランダムに仕掛けているものもあります。
話は変わりますが、VISIONAIREにはご存じの通り、ナンバーリングが施されています。
今でこそ、打刻したりカリグラファーと呼ばれる職人さんを使ったりしていますが、当時はスティーヴンによる手書きだったのです。
ただ当時世界限定1000部とはいえ、それを全部手書きって結構な労力(というか面倒な作業)なわけです。
で、当然僕に白羽の矢が立つんですけれど、正直これが当時一番イヤな仕事だった気がします。
書くのが面倒って言うんじゃなくて、何か違うって言うか...
コレクターの僕からすれば、その当時はスティーヴンによる手書きだから意味があるって思っていたわけですし、実際彼の手書きの文字ってすごく綺麗なんですよ。
これは数字に限らずですが、僕は彼の手書き文字が今まで見た中で一番綺麗だと思います。 人種をとわず、とても読みやすくバランスもいい。
僕も決して汚い訳じゃないけど、日本人と外人さんが書くアルファベットや数字の持ち味が違うっていう以上に、味がないっていうか彼には及ばない。
なので必死で断った記憶があります(笑)。
まぁ、とは言っても無駄な抵抗なのはわかりきった事で、結局はやりましたけれどね...
だからVISIONAIRE No.10をお求めになった方の中には、僕の手書きのナンバーリングが施されている可能性があります(笑)。ただそれ以降、僕が輸入を開始してからはせめてもの罪滅ぼしとして、僕が日本に輸入する分はスティーヴンが、それ以外は僕が書いていました。
ーーー・ーーー
余談ですがカール(ラガーフェルド)の手書き文字は、正直スティーヴンの通訳なくしては読むことはできません。以前日本から送って欲しいDVDのリストがFAXで送られてきたのですが、まったく理解できず一度NYに送ったほどです(笑)。決して汚い訳じゃなく、とにかく独特なのです。
ーーー・ーーー
ちなみにこのナンバーリング、スタッフ各人決まった番号があるんです。
当時1から10は原則としてオフィスで永久保管。それ以外は例えば僕なら25日生まれだからNo.25というように野球の背番号のような、その人専用の番号があるわけです。
で、これらを除いた10番台の低い番号から順に参加アーティストに渡り、さらに少ない順からアメリカ市場、ヨーロッパ市場、そしてその他という風に割り当てていた記憶があります。
とは言うもののそこはVISIONAIRE、気付くと10番台を間違って出荷してしまうという事があったそうです。
逆にいうとそこまで気にしないからこそ、続けられる事ってあると思います。 別にこだわりがないんじゃなくて、そこまでこだわる必要がないっていうか、その中にいればいるほど気にならなくなっていくというか...
そんな些細な事以上にその中にいる事、その事をしている方が重要だって... だからという訳じゃないですが、いつの日か僕も25番という数字に固執しなくなりました。
何番が送られてきても、あればいいというか(笑)。
それどころかVISIONAIREの作業工程上、事前に撮影用の完成品に近いサンプルっていうのが出来上がってこないので、その自分用のパーソナルコピーを貸し出したりしますもん。(商品と違って1冊単品で送られてくるので、輸送作業上それが一番早かったりするんです。)
要するに、自分がVISIONAIREに関わっているという事実が大切なんであって、それが例え何番でも構わないわけです。
まぁコレクターからすれば、同じ番号が揃ってる方がいいのかもしれませんが...
実際のところ、個人的には1号から最新号までのコンプリートは3セットほど持ってますが、どれも番号はそろっていません。
でも最近はこの程度のコレクターでいいのかなって思ってます(笑)。
突然のコメント失礼します。たまたま押入れを整理していたら、未開封のvisionare 10が出てきました。アメリカに行っていたときに本屋で表紙が目に入り、迷わず購入したのを思い出しました。当時、流行通信で積極的に宣伝されていた記憶があり、存在だけは知っていました。こんなにいろいろなストーリーの中で生まれたものと知り、コメントさせていただきました。私も42歳になり、全くアートの世界とはかけ離れてしまいました。あのころのノリの良さを再度思い出しています。
陰ながらブログを拝見させていただきます。
コメントありがとうございます!10号は自分がVISIONAIREで初めて最初から最後まで携わった思い出深いイシューで、それを当時アメリカで購入して頂いてまだお手元にあるなんて嬉しい限りです!きっと自分が書いたシリアル番号だと思うと感慨もひとしおです。これからもつたない文章ですが許される限り続けて行きたいと思っていますので、お時間がある時にでも覗いて頂ければと思います。ありがとうございました!