Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Good to know!
2011.01.14
ディープ・スロート (Deep Throat)と言われて、アメリカ合衆国第37代大統領であるリチャード・ニクソンをウォーターゲート事件で辞任に追い込んだとされる謎の人物...なんて思いつくあなたは、日頃からニュースに良く目を向ける人と言ったところでしょうか。
70年代当時はパパ・ブッシュやらその他の高官の名前が当時から取り出されていたものの、のちの2005年5月31日に、当時の連邦捜査局(FBI)副長官だったマーク・フェルト(William Mark Felt)が自分がディープ・スロートであったことを公表して、その謎に幕を下ろしました。
もっとも彼は自分で実際に動いたわけではなく、2人のワシントンポスト記者に情報のありかを教え、彼らに探させて記事にさせたので、いわゆる「内部告発」とは違うというものですが興味のある方は色々な文献や映画もあるので、そちらをどうぞ。
ところでこの「ディープ・スロート」ってどういう意味だかご存じですか?
直訳すれば「喉の奥」って意味なんですが、この辺りで察した方はただのAV好きか、アラ40でかつてはエロ少年だった人というところでしょうか(笑)。
まぁ今ではいわゆるオーラル・セックスの技の事を言うわけですが、ウォーターゲートのディープ・スロートは何を隠そう'72年(事件と同じ年)に全米で爆発的な大ヒットを飛ばした「喉の奥にクリトリスがある」という設定のリンダ・ラヴレース主演の伝説のポルノ映画「Deep Throat」にちなんで名付けられたのです。
男なら誰でも一度は顔を見た事があろう男優ハリー・リームスも出演しているのでご存じの方もい...ないかな(苦笑)?
何で今日はこんな事を説明するのかって?
この予備知識あるとないとでは雲泥の差が出る映画をご紹介するからです(笑)。
邦題を見る限り単なるヴィンス・ボーンが出演するラブコメのように思うかも知れませんが、少なくとも「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使や悪魔」の監督であるロン・ハワードはそういうつもりで作ったのではないようです。
キャストもジェニファー・コネリーにウィオナ・ライダー、そしてクイーン・ラティファなど豪華女優陣からみてもそうなのでしょうが、内容の割りには重すぎと言うか気負いすぎ。
正直さとモラルの線引きが面白さなのでしょうが、あと30分削れていればそれも際立ったのでしょうがダラダラとしつこくその辺りを描いたのは監督の過去の栄光がまんまと邪魔した感じで残念でした。
☆☆☆☆☆(★★★★★)
...と最初は思ったのですが、正直悪いのは邦題のせい。
原題は「The Dilemma(ジレンマ)」って言うんですけれど、これなら納得。変にラブコメっぽいタイトルを付けてその気にさせるからガッカリ感が溢れてしまう。
それを事前に知らなかったので思わず「しつこい(=後から考えればそれこそがジレンマ!)」って観ながら一人でつぶやいてしまったので、よっぽどだったのでしょう(笑)。でも原題が解った今となっては☆も★でもいいかな?と思えるのも確か。これなら30分削る必要もないかな。
余談ですが、この邦題なら最近CSでも放送されていた「Couples Retreat(カップルズ・トリート)」いう作品の方がピッタリかなと。
ただヴィンス・ボーン主演作品である事には変わりなく、もちろん笑える所も満載なのですが、その一つが冒頭の話。クイーン・ラティファ扮するGM首脳陣と会った時の会話からなのですが、今日のお客さん達はその辺りに詳しくなかったようで誰も笑っておらず、一人爆笑した自分が若干浮いていた的な...(笑)。
僕がアメリカ映画が好きな理由のひとつとしては、実に良く作り込まれていて、何気ないセリフや仕草にも過去の名作に対するオマージュや時事ネタが盛り込まれている「ダブル・ミーニング」が多くみられる所。
だから結果的には物知りであればあるほど、ご褒美が貰えるシステム。
僕にしては珍しく作品の内容を書いてみましたが、それで本編の内容が解るワケでもないので今回はご容赦を(笑)。でもその代わりと言ってはなんですが、この作品を観る観ないは別としても「ディープ・スロート」に関する知識は身についたと思いますがいかがでしょうか?
最後にウィオナ・ライダー。
もうあなたの出ている作品はなるべく観ないようにします。
観る度にリアリティー・バイツのあなたを思い出してしまって落胆してしまうのです。ハイ。
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