Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Good to see you again!
2011.01.09
良く聞かれる質問で比較的多いのが「好きな監督は?」というもの。
でも実際の所、僕は作品を選ぶときに誰が監督なのかという事を考えた事ってないんですよね。下手したら監督の名前も知らないし、観終わってから「この監督あの作品も撮った人だったんだよ」って言われてもピンとこないくらい(笑)。
そもそも人の名前を覚えるのが苦手だし俳優さんの名前もあまり知らないので、あの人だから観てみたいと思う事もなく、純粋に作品の内容に惹かれるというのが一番多いパターン。
だから名もない監督や俳優さんが出ていても作品が良ければ絶賛するし、逆に有名どころが勢揃いしていたとしても内容が酷ければ気にせず斬る(もちろんそれが自腹観賞の良いところなんですけどね)。
ただ強いて挙げるとすれば、誰が音楽を担当したのか?という事(だったという過去形ですが)。
わかりやすく言えば久石壤(よくこの芸名をクインシー・ジョーンズから導いたなと毎回思います)さんが担当しているから観てみたい的な...
で、僕の場合はイギリスの作曲家、マイケル・ナイマン。
彼は80年代にピーター・グリナウェイ監督作品の音楽を担当しており、当時ショーン・ペンが出演していた「COLORS」と「LESS THAN ZERO」以外にサントラCDを買い集めていた人。
もっともグリナウェイの場合は作品ありきで、音楽が彼だったっていうパターンだったのですが、ナイマンが音楽を担当していたから観るキッカケとなったのが、今日のこの作品です。
もうあれから20年も経ったんですね(笑)。
いやぁ、やっぱ名作です...っていうか凄い名作です!
82分という一番心地よい時間の中に、男子なら誰でも思い当たる節のある、淡くて切ない思いやエロティシズムや止めることの出来ない衝動が全て凝縮さているというか...
そして女性なら誰もが理解できるであろう、彼女の衝動。
本当に映画を観ているんだなって気持ちにさせてくれるマスターピースの1つだと僕は思います。特に最近は120分近い作品が多い中で、改めて構成力っていうのを見せつけられた感じがしました。
★★★★★
...っていうか、デジタルリマスターってどうなっちゃてるんですか!?
もの凄く画が綺麗で、とても20年前の作品とは思えないほど美しい。言わなかったらこの作品をご存じない方は「新作」だと思っても不思議ではないほど。そう言う意味ではトロンのそれよりも衝撃的でした!
当時はこの作品のビデオ(めっきり見かけないVHS)をミラノに持ち帰って、何回も繰り返し見たのを覚えています。そしてその度に胸を締め付けられるような、僕にとっての不朽の名作。
2月からTOHOシネマズで開催される「午前10時の映画祭」に、「昼顔」や「鉄道員」そしてフェリーニの「道」や「ローマの休日」と一緒にラインナップされていたとしても何ら引けを取らないと信じています。
是非、この機会に映画館の大きなスクリーンで観て欲しいと思います。
特に若い人たちに...
もう1回は確実に行くな、これ(笑)。
デジタルリマスター及び公開に尽力された方々に感謝です!
あ、ちなみにタイトル「髪結いの亭主」って額面通りの意味以外に「働かない人」とか「奥さんの稼ぎで養われている人」つまり「ヒモ」っていうダブルミーニング的な隠喩もあるので一応書き添えておきますね。


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