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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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In God We Trust...

2011.01.22

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我が国で死刑が実際に執行される拘置所の処刑室が公開されたのは昨年の8月27日の事。

時の法務大臣で死刑制度に批判的だった千葉景子大臣によって、死刑の在り方に関する議論を巻き起こすためと称して東京拘置所の刑場が公開されたのです。

確かに実際の映像を見ると、背筋が凍るというか、粛々と死刑が執り行われるディティールが想像の域を越えて現実のものとして強烈な印象を受けました。思惑通り一般の人がその現実を垣間見るキッカケとなり、議論が巻き起こったかどうかはさておき、少なくともニュースなどで実際の映像を見た各々が考えるという機会は必然的に得ることになったはず。

確かに現実を目の当たりにすれば、それなりに考えるのも事実。ましてや裁判員制度が始まった今となっては、人の死を法で裁くとはいえ、経験値も心構えもない一般人が見ず知らずの人を容疑者とはいえ裁かなくてならないのですから他人事ではありません。

とは言うものの、確かに被害者側(またはその家族)の立場になれば話は別なはず。

もし自分の最愛の家族を殺されたりしたら、果たして死刑制度そのものが野蛮だなどと言っている事ができるのでしょうか。

少なくとも僕にはその自信がありませんし、それに代わるものが何なのか、答えすら持ち合わせていません。


冒頭のタイトルバックが流れるまでの数分間はスクリーンに釘付けというか、まさにアングリ状態でした。

正直週末の軽い感じのデートには全く向かないというかオススメできませんが、ジェラルド・バトラーの存在感が秀逸。これがジェイミー・フォックスだけではあまりにも話が重くなりすぎた事でしょう。

そう考えるとジェラルド・バトラーは実に希有な存在というか、軽い役から重いものまで思いのままって感じですね。そのお陰で冒頭以外のかなり切迫したシーンでもエンターテインメント性を失う事なく楽しめます。これだけ観てると大抵途中で判っちゃうんですが、これは違った(笑)。

★★★★★

今回もう一つ印象的だったのは聖書に手をのせて宣告をするシーン。大統領の就任式なんかでもお馴染みのあれ。アメリカ合衆国という国が政教分離を謳いながらも、大統領個人の誓約はそれに当たらないという見解を公式に示している辺りは、天皇陛下から親任式で任命される我が国とは様々な意味でスタンスが全く違い興味深い。

そういう意味では、もっとも日本人が苦手とする議論しあうであるとか宗教(信仰)というトピックスが実に巧みに交差しつつも、エンターテインメント作品として充分に耐えうる完成度を保てたのはお見事というお国柄なのかなと...

ただできれば平日の昼間とか、夕方ならその後友達と飲みに行くまえなんかにブラッと観たほうがいいかもしれませんね(笑)。

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