Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Horatio...
2011.04.15
今振り返ってみれば、僕がNYに行って一番苦労したのが、何を隠そう最初の家探し。
本当?なんて言われてしまいそうですが、新しい環境での身の振り方よりも、VISIONAIREの一員として溶け込むよりも、何よりも苦労し、かつ時間がかかった事。
もちろんミラノからNYに移住しようと言う決断も色々と悩みはしたものの、それに比べれば圧倒的に早かったですし、いざNYに移って家が決まった後に初めてVISIONAIREのオフィスを訪れてから同誌初のインターンに決まるまでに掛かった時間はたったのは数分。そして実際にオフィスに出向くようになるまでそれから24時間も経っていなかったので、やはり一番時間がかかった作業が家探しだったと思います。
3月のパリコレが終わってすぐに引っ越して、家が決まったのが7月だったので要した時間はおよそ3ヶ月半。本当に長い時間を友人のロフトで居候させてもらっていた訳です。慣れない土地でいきなり4人のルームメイト(とても広いロフトを数人で借りていた)と暮らす事になったのですが、このブログでも何度も書いているように今ではオシャレスポットと化したブルックリンにあるウィリアムズバーグという場所でしたが、当時はまだ荒れ果てていた雰囲気も残していて、夜な夜な聞こえる銃声はもちろん、慣れない土地な上に良く鼠が出ているような環境に結構気が滅入ったりもしたものでした。
そして、何十件も見たのち一番最初に「これは!」と食指が動いたのがミートパッキング・ディストリクトにあった当時あの界隈では数少ないドアマン付きの物件でした。結局はその物件を選ぶ事はなかったのですが、その物件があった通りの名前がHoratio Street。
今日の物語の登場人物の名前でもあったのです。※
「ガリバー旅行記」
いやはやアメリカ人の頭の中は一体どうなってしまっているのでしょうか!?
誰もが知っている(はず)の物語をここまでデフォルメして、かつオリジナルの話しの筋を大きく外れる事なく笑わせてくれるなんて!
風の噂によると本国ではそこまでのヒットはなかったとの事ですが、もしそれが本当だとすれば「ラスト・サムライ」を観て日本人が忘れていた日本人観を思い出したように、アメリカ人はもはやアメリカ人らしさを忘れてしまったのではないかと思えるくらいに、面白い!
★★★★★
基本的に元ネタを知っていればいるほどに「ご褒美」を貰える作品。
例えばベースになっている旅行記はもともとは当時のイギリス社会を風刺したもので、小人の国リリパット(青)はイギリスを、そして敵対国であるブレフスキュ国(赤)はフランスを意味します。そして第二編に登場する巨人の国ブロブディンナなども一瞬ですが出て来たりといった具合...
余談ですが、宮崎駿監督の「天空の城 ラピュタ」は旅行記の第三編に登場する「空飛ぶ島 ラピュータ」から取ったもので、スペイン語の娼婦という意味があります(笑)。
ガリバーが牢屋で出会う前述のホレイシオは、ジャック・ブラック演じる主人公の好きな作家がシェイクスピアという台詞からしても、きっとハムレットに登場する忠実な僕からきたものでしょう。
そしてあの歌やこの歌の歌詞を知っていれば、制作者サイドが散りばめたユーモアと教養のエッセンスを堪能できる事間違いなし。なんとなく嫌味っぽく聞こえてしまうかもしれませんが本当にクスクスが止まらないのです!
もちろん何もわからなくてもとにかくオススメの作品です!
だって出演者全員が出オチに近いんですから(笑)。
あ、ちなみにガリバー旅行記は全部で4編構成なのですが、一番最後に行き着く平和で合理的で、非常に高貴かつ知的な馬の種族のいる国の名前をご存知ですか?
そう、何を隠そういま皆さんが読んで下さっている「フイナム」なのです。
そして、そこにヤフーという種族が登場するあたりも興味深いのですが、ここから先は実際に本
を手に取ってみてはいかがでしょうか(笑)。
※NYにあるHoratio StreetはHoratio Gatesという独立戦争中のイギリス生まれのアメリカ大陸軍将軍の名前に由来しています。


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