Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE＜ヴィジョネアー＞の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本！ 今年も観まくるぞぉ～♪
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Orinoco flow...
2012.02.13
17でミラノに渡ってすぐ、まだ右も左も解らないどころか基本的にほとんど喋れない状態で（今思えば良く）行ったので最初の3ヶ月ほどはいわゆる語学学校に通っていたのですが、そのクラスにたまたま日本人の女性が3人いるという悲運に遭遇し、急遽学校側に頼んで日本人がいないクラスに替えてもらった時の事。
僕以外は某伊有名アパレルメーカーの役員と結婚したLauraという27歳のアメリカ人女性と、26歳のスウェーデン人の女の子Helene、そしてノルウェーから来たミュージシャンの若い夫婦という面々。
まぁドイツ語とオランダ語が近い（標準語と関西弁くらいの差なんですかね？）のと同じように同じスカンジナビア系のスウェーデンとノルウェーからの友達たちはそれぞれの言語で話しつつも、アメリカ人のLaura（ちなみにイタリア語読みだとローラはラウラ）をはじめ、みんな休憩時間に普通に英語を話していたのがとてもカルチャーショックだったんですよね。
聞いてみるとネイティヴのLaura以外は習い始めた年齢もさほど変わらないのにその実用性と行ったら雲泥の差。日本の英語教育を責めるべきか自分の不勉強を呪うべきかは定かではありませんが、スカンジナビアの英語教育はスゴいなと肌で感じたものです。だって同じアルファベットを使っているイタリア（イタリア語は21文字で残り5文字は外来語用）だって喋れる人が少ない事を考えればそのスキルといったら大したもの。
とは言えみんなイタリア語を習得するのが目的だったので、悪戦苦闘しつつも習いたての少ない単語と簡単な英語を交えながら、週末には誰かの家に集まったりと結構密にコミュニケーションしていた楽しかった日々をこの作品を観ながら思い出しました...
あ、だから全て英語で話している事に違和感は感じなかったのかもしれませんね（笑）。
「ドラゴンタトゥーの女」
日本では2年前に公開されたスウェーデン映画「ミレニアム・ドラゴンタトゥーの女」のハリウッドリメイク版。
いやぁ〜、久々に本当にオリジナルを越えた希有なリメイク作品！
...とは言え、完全に似て非なるものなのかなと。
オリジナルにはスカンジナビアン独特の（ステレオタイプながらも）薄暗い、それでいて澄んだ雰囲気がとても良く出ていたし、このリメイク版は実にNICK KNIGHT調なSLICKな感じとSIZZLE感溢れるサウンドトラックで五感を刺激され、粗野な背景の中にも洗練された要素がふんだんに織り交ぜられた感じ...とでも言えば良いのでしょうか？
いずれにしても原作者であるスティーグ・ラーソは自身の処女作であるこの作品（正確には3部作の1作目）の出版を待たずして心臓発作で急死してしまったのですから、全世界中でここまでベストセリングを記録し、かつハリウッドリメイクまでされてしまうなって想像していたのかなぁ...
いや、きっとしてたな。
だって売れないと思って本を書く人なんてきっといないだろうから...
★★★★★
当初はスカーレット・ヨハンソンがリスベット役を熱望しているなんていう話しもあったようですが、同じくソーシャル・ネットワークでマーク・ザッカーバーグの元恋人役のさえない女学生を演じたルーニー・マーラー（っていうか同一人物だって気がつきました!?）に白羽の矢が立ったようですが、これはホント大正解。透き通るような存在感の影に潜む怯えと強さが実に良く入り交じっている。さすがに先日の「笑っていいとも！」にフィンチャー監督と出てきた時にはビックリしましたが、そのあどけなさと役柄のミスマッチさが更にいい！
また、"Immigrant Song"（移民の歌）のカバーがすこぶる良くて、ストーリーや映像など全てにおいてベストマッチング。久々にサントラを買おうかと思ってiTunes Storeをで試聴したら、"Immigrant 〜" 以外は音源だけとしては暗過ぎて断念しました（笑）。
正直次回作は（もうこれはこれでいいので）続編ではなく、この流れ、同じスタッフとメインキャストで007に繋げてもらいたい、いや、繋げて頂きたいと熱望するのは僕だけでしょうか...
しっかしあんなにモザイクかかっちゃってたけど、あれ一体どうなんてるんですかね？ かなりの広範囲って事を考えると相当な持ち物なんですかね、ダニエルさんは（爆）？
なんて皮肉はともかく、隠すならもっと金使って真剣に隠せ！今時のAVでももっと上手く処理してるだろうに...Web翻訳をそのままコピペしたようなサイトのデザインにこだわるくらいなら、そっちをちゃんとしろって言いたい。
作り手に対しても観客に対しても失礼だよ。
作品は最高に面白い！
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