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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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初心表明

2013.04.01

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先週の火曜日に新しく友達になった、Len。

アルゼンチンはブエノスアイレスにあるフィリップ・スタルクデザインによる、超お洒落なFAENA HOTELを擁するFAENAグループのオーナー、Alan(中央右)の奥さんが「私たちの友達が日本に行くんだけど、お互い気に入ると思うから是非会ってね!」って2人宛てにCCでメールをくれたのは2週間ほど前。 

アランたちとも3年くらい前に日本に来た時にスティーヴンの紹介(いつものごとくメール)で出会って以来、そのまま一緒に京都に行ったりの仲良しになったのと同じ感覚なので、 もちろん(これまたいつものごとく)「いつでもウェルカムだから、着いたら連絡して!」とメッセージを送ったのだけれども、ちょうど27年間、兄のように慕っていたWWDの山室さんが亡くなった直後だったので「葬儀が終わってからだと良いなぁ...」なんて思っていたのも確かだったのですが... 

そして、彼の事が頭の片隅にありながらも通夜やら何やらでバタバタしていたら、なんと告別式が始まる直前に本人からメールで「いま東京で明日京都へ移動するんだけれど、今晩食事でもしないか?」とのメールが。

「イヤ参ったなぁ...」

正直とても誰かと食事なんて、それも初対面の人で、ましてやオジさんの式の直後なんて、おまけに8人の大所帯(誰も知らない)なんて絶対無理!って思ったものの、次の瞬間「オジさんだったどうしたかな?」って思いがよぎったのです。そして答えは簡単で、もし山室さんが僕の立場だったら何も言わずに笑顔で表れ、外国から来たゲストと楽しく食事をしてくれただろうと。 

そう思ったら後は早かった。 「もちろん大丈夫!その時間に行きます!」ってメールをしていたのです。 

・・・・・ 

そう言えばアラン達と知り合った時もそうでした。
スティーヴンから数日前にメールが来て「アルゼンチンの友達が行くから宜しく!」ってそれだけ。どんな人か何をしている人かっていう説明はほぼ確実にない(笑)。でも僕からしてみても重要なのはそれがスティーヴンの友達っていう事で、どこの誰かではないので、実際に会ってからも流れで話題に上らなければ僕から聞くことは皆無。だって一番大切なのはその人に日本を楽しんで貰う事だから。

だから浅草を案内した際に「あれは何?」って聞かれたので「あぁ、あれはビール会社の本社でフィリップ・スタルクが最初に建てた建造(建築)物なんだよ」って教えてあげたら「本当!フィリップに電話しなきゃ!」ってそのまま携帯を取り出して留守電を残していたので「あぁやっぱりアルゼンチンのお金持ちは違うなぁ」なんて思ってたら、帰った後にスティーヴンから「彼らはブエノスアイレスにホテルを持っていて、彼の地ではスゴいセレブとして有名なんだよ。言わなかったっけ?」って、いつもこんな感じ。

どうりで久兵衛で食べたときにも職人さんたちに向こうで寿司屋をやらないかって真剣に誘ってたわけだ!って(笑)。 

ちなみに僕の海外ゲストへのアテンドの基本は「Door to Doorのおもてなし」。文字通り、空港まで迎えに行き空港まで見送るまで、出来る限り一緒に過ごし、可能な限り僕の出来る全ての事を相手のためにするというもの。やっぱり心ゆくまで喜んでもらいたいから。  

実はこのコンセプトには僕の初めて行った1人でのパリ旅行が大きく関わっていて、15,6歳の時かな?その前に海外に行った事は1度きりで、当時は英語なんてフツーに出来なかったので多少の不安が。でも親の知り合いがいるから大丈夫なんて触れ込みで行ったのに、初日に一度会ったきりであとは放ったらかし(笑)。あれは堪えた。だからこの不案内な国でそういう思いをさせないようにって、最初にスティーヴンたちが来てから今に至るまで貫き通している事。まさに反面教師なので、あの時のご夫婦には感謝してますが(笑)。

・・・・・

len.jpg
左から:エミリ−、レンそしてアラン
・・・・・

随分話がそれてしまいましたが、指定された赤坂のTAKAZAWAに表れたLenは比較的大柄な人で、会うやいなや両手を広げて歓迎してくれ、矢継ぎ早に奥さんのEmillyや弟夫婦に友人たちに僕を紹介してくれアッという間に溶け込んだ雰囲気に。唯一今までと違ったのはアランの奥さんからは「彼はWarner Musicのオーナーだから」っていう事前インフォがあったものの、まぁアランだったらアルゼンチンのそういう人くらいは知っているだろうという程度の認識だったのですが、その家族や友人たちも初対面の自分に対してとても親切にそして温かく、Total Strangerの僕を迎え入れてくれたのでした。

そしてシーティングの段階になるとレンが手招きで近く座れと言い、席に着くや「で、どうやってアランと知り合ったんだい?」ってところから始まり(実は相手もあまりわかってないっていうのが興味深いところですが)今までの経緯(ファッション通信やVISIONAIRE)や今自分が関わっている仕事の概要や今後してみたい事、そして何よりも映画が大好きでっ...て、初対面の人なのに素晴らしい料理もさることながらその不思議なエネルギーに引き込まれ、彼らとの会話も弾み、不謹慎と思われるかもしれないけれど僕の人生で一番悲しいかった山室さんが亡くなったという出来事の虚無感を拭い去ってくれたかのような、素敵なひとときを過ごす事が出来たのです。

話の途中、明日から京都で金曜に大阪に行って、そこでアランが合流するって話を聞いたので(あとでもう一度奥さんのメールを読んだら確かに来ると書いてありました)「じゃあ折角だから僕も行くよ!」なんて調子良く盛り上がって、結局大阪まで行ってディナーを共にしたのが今日の写真。

ただこれには後日談(正確には当日談)というか、オチ?があるのです。

・・・・・
alan.jpg

レンとのディナーの翌日、アランにも「金曜に大阪で!」なんてメールをしたところアランの秘書から急にメールが届き、アランが関空に直接ではなく成田に着く(理由はファーストクラスが飛んでいないから)ので、そこから大阪まで行く一番便利な方法を教えて欲しいと。

確かにリサーチをしてみると成田ー伊丹は夕方までないので、早朝に着く彼には意味がなく、時間的には羽田までリムジンで行って伊丹に飛んだ方が効率が良さそうなのでその旨秘書に伝えると、今度は本人から「一緒に行かないかい?」と(笑)。正直この時点で夕方の飛行機で行くつもりでチケットを購入していたのですが本人には告げずに急遽キャンセルし、行ってきましたよ早朝から成田へ!

でもね、迎えに行って良かった。
ここ3週間ほどバタバタしていて、ハワイから戻って休む間もなく...って感じだったのでこの日は午前休みにして食事に間に合うように移動するつもりだったのですが、会うなり急遽その場で予定を更に変更して、都内まで移動しまずは十番の更科堀井で早めのランチを済ませてから、桜満開の千鳥ヶ淵へと言う楽しいプランに♪

そしてその足で東京駅から新大阪まで向かったのですが、車中で「レンは本当に優しくて素晴らしい人だ、実はこういう事があって」って山室さんの事を説明し、もちろんその事は初対面のレンには伝えていない事(だって東京での最後の食事だし、何よりも彼らの旅なのですから、何も気を遣わず食べて欲しいじゃないですか)でも本当に彼からもの凄いエネルギーをもらえた事、そしてその事によって嘘のように哀しみを乗り越える事が出来た気がする...と。

その流れで「そう言えば彼はどういう人なの?」と聞いてみてビックリ!

僕はレンがアルゼンチンのワーナー・ミュージックの社長だと思っていたのですが、何と2年前に全世界のWarner Music Groupを傘下に収めたアメリカの投資グループ, Accsess industiresの創始者であり、オーナーである Len Bavatnik(ブラヴァトニク)その人だったのです(笑)。

ちなみに個人資産は16兆円でForbsによると世界で44番目、アメリカ国内だと20番目の富豪だとの事で、その傘下にはお馴染みのTory Burchを始め、イギリスにTop Up TVや映画製作会社のICON(トム・フォードのシングル・マンもここの作品)からインドの通信会社までと多岐に渡る優良企業が目白押しな上に、ググってみると次はEMIの買収を視野に入れているだの、MGMが経営不振の時に007シリーズが頓挫した際に最後まで権利を争っていたのが彼だとか、もうほとんどTVを見ているような感覚で(笑)

...っていうか、この人くらいになると数円の為替変動による資産の目減り具合がハンパないな!なんて下らない冗談も口にしたくなるほど実は雲の上の存在的な人だったレン。

何よりもそんな人相手に平然と昔から音楽好きでオタクDJやってて、ファッション好きで以前は映画を毎日のように観に行っていて挙げ句の果てには金曜に大阪で!って、あくまでも事実とは言えほとんど向こうの事業に合わせたような超お調子者なんですもの(爆)。でもそんな事はお首にも出さず「あぁそれはいい、金曜日にまたディナーを一緒にしよう」なんて言ってくれて...彼の心暖まる接し方に本当に感謝しているのです。ああ言う気持ちの大らかな人になりたいものです。

・・・・・

さて、なんかこう長々と書くと自慢っぽく聞こえてしまうかもしれないれど、そう言うんじゃなくて、年度初めにおける所信表明みたいな感じ?つまりは初心表明。

「山室さんだったらどう思うかな?、山室さんだったらどうするだろう?」 

今日、4月1日。
平成25年度の新たなる始まりと同時に、自分の中での何かの切り替え... それを宣言する意味も込めて、今日のブログを書いてみました。 

もちろん、エイプリル・フールとは関係ありませんので悪しからず。そのために正午以降にアップしてますんで(笑)。

石光史明、これからは来た玉は全力でフルスウィングする所存ですので、何卒宜しくお願い致します...って事で、お仕事お待ちしております!

いやぁ〜、それにしても楽しかった♪
また近いうちに会える事を信じて...


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