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小嶋享County Line Showroom代表元フリーライター、現在「County Line」ショールームの管理人。19年ぶりの日本に戸惑いながら、恵比寿にアメリカンスタイルのショールームをスタート。毎年2月にカリフォルニアで開催されるヴィンテージファッション・イベント「Inspiration」のメディアディレクターも兼務。www.countyline.jpinspirationla.com

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小嶋享
County Line Showroom代表
元フリーライター、現在「County Line」ショールームの管理人。19年ぶりの日本に戸惑いながら、恵比寿にアメリカンスタイルのショールームをスタート。毎年2月にカリフォルニアで開催されるヴィンテージファッション・イベント「Inspiration」のメディアディレクターも兼務。

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冷やし中華とデニスロッドマンとわたし

2013.05.15

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森羅万象、すべてに意味があり、存在意義がある。

たとえばコイツ。コンビニで買った冷やし中華の麺の上に乗っていた透明なフィルム。
20130515_140219.jpg
コイツの存在に気付かず、スープを勢いよく注いだもんだから、スープが元気よくリバウンドして、器からこぼれてしまった。しかも大量に。机上の書類もズブ濡れ。

覆水盆に返らず。こぼれたスープは戻ってこない。濡書類乾読可。書類は乾かせば読める。そんな諺はない。

Anyway, 今日のランチは病院食のようなやさし〜い味付けになってしまった。無味と言っても良いだろう。

そうです、その通りなんです。ちゃんと赤字で、しかも7行に渡って書いてあります。

このフィルムをはずしてからお召し上がり下さい。と。

自業自得です。ここには被害者も、そして加害者もいません。

でも、腑に落ちない。

往年のデニス・ロッドマンのようなリバウンド力を見せつけたコイツ。いや彼と呼ぼう。彼は、麺とトッピングの間の防波堤のような存在なのだろう(犬でも分かる)。工場で作られた冷やし中華が消費者に届くまでの数時間、麺とトッピングが混ざらないような、心細やかな配慮こそが彼本来の役割だ。開発者には素直にありがとうと言いたい。

ならば、トッピングがそれぞれの場所に鎮座した、仕切り付きのプラスチックは何のために存在する? 中央にはゆでタマゴを乗せる専用ラックまで備わったプラッチック。いや、彼女と呼ぶべきだろう。
20130515_163808.jpg
彼女がいるのなら彼はいらないのでは? 彼女のディフェンス力たるや、デニス・ロッドマンなど足元にも及ばない。ハムもキュウリも錦糸タマゴも、彼女のディフェンスを突破することなどできないのだから。

そもそも、外側のフィルムパッケージを剥がし、上フタをはずし、彼女を取り出し、スープを取り出し、スープの切り口をつまんだ時点で、ディフェンスがもう一枚あると誰が思うだろう? スイス銀行のような厳重なセキュリティーが冷やし中華に必要なのだろうか? ルパン三世だって、スープこぼすよ。たぶん。じゃあ、彼は何のために生まれてきたんだ??

いやいや、森羅万象すべてに意味があり、存在意義があるはずだ。

例えば、HERITAGE LEATHER CO.のメイソンバッグのココ↓  不自然に盛り上がったこの隙間にもちゃんと意味がある。
MASON1.jpeg

このように人差し指を入れる隙間を作ることで、ストラップの開閉が100倍楽になる(チンパンジーなら分かってくれるかも)。
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よし、明日も冷やし中華を買ってみるか。彼の存在意義を確認するために。そして本来の味を知るために。薄味には早すぎる。Too young to weak. そんな諺はない。