履けばわかるさ、着てもわかるさ
南井正弘
Freewriter&Sneakerologist
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。
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今日の1足
2008.11.17
azxのプロモーションが行われるなど、注目を集めているZXシリーズ。VAやUNDEFEATEDからもスペシャルエディションがリリースされ、良好なセールスを記録しているようです。この日に履いたのは2000年度に復刻されたZX8000の天然皮革バージョン。このホワイトとブラックが同時リリースされ、アディダスジャパン、フリーライター、DC SHOE,MSNと華麗なる転身を続けるM.I.氏に購入してもらったのも懐かしい思い出。オリジナルはトルションを初搭載したランニングシューズコレクションのひとつで、’80年代末期にデビュー。他ブランドがクッショニングテクノロジーに注力しているころ、アディダスは足のネジレという随分難しいコンセプトで勝負にでたという印象で、当時のショップスタッフでも100%正確に機能性の概念を把握していた人は少なかったような気が。主要店舗には足の骨の模型を始めとしたプレゼンテーションキットの入ったアタッシュケースが配布されていました。そんなトルションも幾度の改良を加え、シューズの特性に合わせて様々な形状が登場。20年という長きにわたりアディダスの中心テクノロジーに君臨しています。そういえばランナーのタイプに合わせてZX8000やZX9000以外のバリエーションもあったなぁと、資料が保管されている場所を探してみると、ありました当時のランナーズに掲載されたタイアップの増し刷りが。
これはサポート重視のZX9000S。足の保護性能に特化したランニングシューズです。
印象的なカラーリングのZX8000Cはクッショニング重視。このカラーリングも以前復刻されてましたね。
ZX7000Gはガイダンス重視。着地から蹴りだしまでのモーションコントロール性が高い1足でした。
これはミッドソールの薄いレース用モデルのRX8500S。
写真のようにオリジナルのミッドソールはインジェクションマシンによるポリウレタンの射出成型ですね。ちなみに復刻版はポリウレタンのインジェクションではなく、モールデッドEVAのミッドソールなので加水分解の心配はありません。
ドイツ人ワーカーによる丁寧な手直しを始めとした最終工程を経て、製品として出荷される。
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