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長回し。
2007.10.16
バイクを飛ばし夕方の多摩堤通りを抜けると、奥さんの実家の微妙庵はすでにお会式の準備が始まっていて、寺の本堂の脇の蔵から運び出された万灯にくっ付いて本門寺へ向かうと、アチラからもコチラからもピーヒャラ、ドンツクと笛や太鼓が集まって、また別の万灯たちの灯りと、右にも左にも並んだたくさんの夜店の灯りで、普段は巣鴨みたいにじーさんばーさんばかりの町が急に活気づいて、それを初めて訪れたタカシやシンイチはスゴイねって、ホントは何がスゴイって集まる万灯の数でも、ヤクザやヤンキーでもなく、全ての万灯が本門寺に参拝し終わった深夜0時過ぎに始まるお経の大合唱で、木魚と太鼓と人の声が渾然とある一定のリズムで繰り返すそれは、日本人のトランス好きを象徴するかのようで、昔からDNAに刷り込まれたもんなんだって改めて想いながらの帰り道、「いかがですか」って夜店の可愛いネーチャンにつられて買ったたこ焼きが最高マズかったり。
昨夜見ていたスタンリー・キューブリック映画の、全編を通じて1カメ長回しってゆう監督のクセを文字風にしてみるとこんな感じか。
次の日の午後、両親が遊びに来たので息子を連れ家族五人で多摩川を散歩していると、いつもと少し違う景色に気が付いて、何ってそれは明らかに他のバーベキューとかしてる家族や学生グループとは違う雰囲気の本格派キャンパーの姿で、恐らく先日の台風で対岸から逃れて来た川崎難民のホームレスのおじさん達だと思われ、すっかり腰を落ち着かせてる感じだったけど、タープの下でハンモック的なものにゆられたり、テーブル囲んでマージャンしたり、こんな陽気に最高だなって思わず近寄ってみたら、ある程度の生活道具と一緒に、首にバンダナ巻いた犬や猫からカラスまでペットとして飼われていて、そこにニワトリみたいな変な鳥もいて聞いたら「烏骨鶏だよ」って初めて見たし、でもボクらが遠回りしながら、なんとかそこへ辿り着こうとがんばってる田舎暮らし、スローライフというのを彼らはここで勝手に始めちゃってるし、去り際「お金以外は何でもあるよ」っておっさんの一言に何だか妙に後ろ髪引かれる想いがしたのは、きっとそのおっさんと同じDNAが自分にもあるからだって気づいてしまったり。
ってやっぱり長回し。
StarWarsのX-Wingを実際に作って飛ばした方の映像。うん、そうだよね。
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