どっち系。 - シックスセンス（シガ アキオ）

　なんだか知らぬ間に東京の水道水がおいしくなってるらしい。すこし前にチェルマグブログでこんなことを書いたんだけど、てーことは、ボクの味覚は間違ってなかったんだな。

以前、屋久島に行ったとき、往復約１０時間というハイキングに備え２リットルのミネラルウォーターを持ってった。すると現地のガイドに「そんなもん荷物だ、すぐ捨てろ」と言われた。屋久島で売ってる水は現地の水を煮沸してるだけで、森の湧き水と中身は一緒なんだと。だから喉が渇いたらそれを飲めと。もう水ですらペットボトルの内容物である事に慣れてしまったボクらは目から鱗だった。

だから東京の水の味が変わっても気づくわけがない。飲み水はミネラルウォーター、お米や料理を煮炊きするのもブリタで浄水が基本だし。

でも、ほんとにおいしくなった。暑くて死にそうだから、ガブ飲みでうめーっ、は錯覚じゃなかった。それがどうしてなのか先日テレビでやってた。

東京の水道水は、大きく多摩川水系と利根川水系の二つに分かれるそうだ。不味いと評判の水道水の水質を改善するために考えられた方法は、まず多摩川水系のほうは多摩川の源流を辿り、小河内ダムの周りに水道水源林という広大な森を造成した。雨水を森や土や岩という自然のフィルターでろ過して、川に流れ出す始めの一滴から変えようという試み。対して利根川水系。こちらはどーにも水質が悪すぎるらしく、不純物と水を分離する物質と、カルキ臭をなくすためのオゾン脱臭装置が使われている。

で、どちらも変わらないくらいおいしい水ができるってんだけど、多摩川水系に比べ、利根川水系はメカニカルでケミカルな感じ。やっぱ少し気持ち悪い。

じゃ、自分ちはどっち？ってのが気になる。東京の東が利根川水系、西が多摩川水系とすれば、とーぜんウチは多摩川系っしょ、と思うことにする。目の前なんだし。　

さて、昨夜は「ちょーヒマだ」ってメールをもらい女優Eさんと中目で飲む。会うのはそーとー久しぶりだけど付き合いは１０年以上か。知り合った頃は彼女もまだ１８だけどそろそろ３０？月日って早え。当時から男っぽい性格ですぐ友達になったけど、普段仲良くし過ぎててこんな事があった。
ある日、また別のよくご一緒してた女優さんとの仕事で。「この服かわいくね？Eちゃん」って、うっかり口が滑った。まるで浮気相手の名前を寝言で言っちまったみたいな大失態に、「あﾞ？」っつってその場が瞬間的に凍りついたの覚えてる。女って怖えー、んすよ。

そんな懐かしのEさんからこんなものを頂いた。マイ箸。割り箸が良くない、いや、森の健康には実はどんどん使うべき、なーんて見解もあったりで。でもそんなエコ話しは別にしても、紫檀の箸なんてカッコ良いじゃん。ありがとう。

それからまたいつものM氏S氏と合流し、渋谷でD氏のハニーの誕生日を祝う。ボクらが着いた頃にはすでに会場は渋谷カチカチ山に変わっており、いつものメンバーだけ残ったグダグダ状態だった。つーか、こんな居酒屋、いまどき高校生が合コンにも使わねーよ。
しかし、そこで安焼酎飲んでクダ撒いてる自分らの姿は、ふと冷静に客観視するとオサレとはほど遠いただのおっさんだ。ボクらの日常なんてこんなもんである。