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静か部屋。
2009.01.24
奥さんが青山の美容院へ出かけた。息子はいま昼寝の最中だがあと一時間もしないうちに目を覚ますだろう。そしたらボクは作っておいてくれたご飯を息子に食べさせ、奥さんが帰ってくるまで遊び相手をしてやらなければならない。ただ、考えてみればこんなことは初めてだ。
うちは奥さんの実家が近くで、いつでもお義母さんに預けられる恵まれた環境にある。しかし、奥さんはそーゆーことはほとんどしない。ずっと家で専業主婦で、毎日息子と二人で過ごしている。それはそれは相当なストレスだろうが、息抜きに一人で飲みに行ったり、遊びや買い物に行ったりもしない。ボクらの親の世代からすれば当たり前のことかもしれないが、今の世の中を見てみれば誠にあっぱれな根性である。
なので、息子が一歳半にして初めて二人きりで家にいる。できるだけ長いこと寝ててくれと祈りつつ、ダメおやじはパソコンのキーボードのカチャカチャ音をなるべく静かに叩いている。
最近、ボクの先輩と呼ぶべき人と会い、酒を飲みながら互いの近況などを話した。昔から人の話を聞かない人だったが、加えてこの頃自分の話をよくするようになった。誰それが家を建てたとか、どこの会社がやばいらしいとか、そんな話もするようになった。こちらに興味が無く、聞いてない話でも、会話の節々にちりばめられるそういった話題が知り合って十数年の歳月を感じさせる。
誰でも人は年老いてゆく。それと共に頑なで強い意思というのは弱くなるのだろうか。それとも景気という過酷な状況がそうさせたのか。その頃はまるで仙人のようなコトを云う人で、ボクも少なからず与えられた影響は大きい。しかし今は明らかに迷っている。仙人というのは、人生の終わりに達観してしまった人のことだが、逆戻りして若返ったのか。若返ったにしてはふとした表情はずいぶん疲れきったお爺ちゃんみたいだ。ボクもあと何年つっぱれるのか、身につまされる思いがした。
いま息子が起きた、さて。
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