HOME  >  BLOG

Creator Blog

シガアキオスタイリスト97年、まだ若く鬼のように恐ろしかった蔡社長とメッケ隊の元、ハッスル(現ライノ)でアシスタント兼なんでも屋(人殺し以外)として過ごす。99年、約 1年半という業界では伝説のスピードで独立。06年、仏のようなスタイリスト古田氏らと共にチェルシーフィルムズ創設に携わる。しかし、根っからのB型の 故、集団生活は無理だとわかり、10年、office sixsenseを立ち上げソロ活動に入る。72年7月4日生まれ。現在2児のパパ。

シックスセンス

シガアキオ
スタイリスト

97年、まだ若く鬼のように恐ろしかった蔡社長とメッケ隊の元、ハッスル(現ライノ)でアシスタント兼なんでも屋(人殺し以外)として過ごす。99年、約 1年半という業界では伝説のスピードで独立。06年、仏のようなスタイリスト古田氏らと共にチェルシーフィルムズ創設に携わる。しかし、根っからのB型の 故、集団生活は無理だとわかり、10年、office sixsenseを立ち上げソロ活動に入る。72年7月4日生まれ。現在2児のパパ。

Blog Menu

東京。

2011.03.18

このエントリーをはてなブックマークに追加

 おもった以上に状況は悪い。軽々しくがんばろうなどと言ったつもりはないが、想像した以上に事態は深刻みたいだ。

 昨夜、友人から連絡があった。まだ東京から逃げないのかと言う。彼に限らず、たぶん企業のトップや政治家さんなど鼻の利く人はすでに東京から遠く離れたかもしれない。そりゃそうだ。二転三転、四転五転する説明には国営放送ですらしびれを切らせている。あの原発がもはやどうにもならないところまで来ているのは誰にでもわかる。

 バンクーバーの義従兄弟からも早く来いと電話があった。国内より外国は冷静に物事を見ている。911のNYテロの時もそうだった。あの時、じっさい日本のみんなのほうが情報に詳しかった。そこにいる僕らはなにが起こっているかわからない。同じ国にいようと客観的でいる人、時代に尖った人もそれは感じるだろう。

 でも僕は東京から逃げない。たとえ死の灰が空から降ってこようと逃げるつもりはない。なぜならここが僕のふるさとだ。身を隠す田舎がない。もちろん親も家族もいる。みんなでどこかへ行こうというなら考える。でも年老いた頭の固い親父たちが簡単に腰をあげるとは考えにくい。

 あの津波の映像をテレビで見る。そこには必ずというほど水の間際に人がいる。危ないからさっさと逃げればいいのにと思う。でも違う。逃げたくても逃げられないんだろう。いままで大事にしてきた家や漁船を、街を、簡単に見捨てて逃げられるわけがない。そうやって多くの人が亡くなっている。そういう気持ちと僕も親父も同じかもしれない。

 逃げろと言われて、昨夜はひとりで泣いた。そんなふうに見捨てられてしまう「東京」がかわいそうに思えた。仕事をする街なのか、遊びだけの街だったのか、結局のところ誰からも愛されていない。そんな風に思えた。東北の街はどうだ。あんなにぐちゃぐちゃになってしまっても、きっと誰も見捨てたりしない。いつかきっと元通りの美しい街に戻ると思う。

田原総一朗の政財界「ここだけの話」| nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

tmp_97337446.jpeg

 奇しくもひと月前に取った日本赤十字社の救命救急要員の資格。いま必要とせずいつするのか。逃げるくらいならはじめからいらない。


ブルーハーツに励まされるとは、老けた。

※コメントは承認されるまで公開されません。