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鼻毛と代替エネルギー。
2011.04.19
メイクルームに並ぶ衣裳と化粧道具。いつもの風景。長い一日のはじまり。スタッフの事前の打合せが終われば、大概ヘアメイクのベースができるのを僕らは横から眺めている。
「じゃあ、これ」
大概そう言ってヘアメイクさんから彼らに手渡されるのは小さなハサミ。大概みんな「ああ」と言ってそいつを鼻の穴につっこむ。電動の場合もある。もちろんモデルも俳優もミュージシャンも鼻毛は生える。だって人間だもの。ただそいつが一本でもハミ出てしまわれるとボクらの仕事の場合、アウトだ。
しかし思うにふだんの個人的使用感も含め、電動の鼻毛カッターは精度が悪い。たしかにある程度長いのは短くなるが、根こそぎ刈り取ってくれるものではない。だからきっちりしたいとなると結局ハサミになる。
そこで鼻毛カッター業界にもの申したい。おまえら何十年そのまんまなんだと。髭そり業界やわき毛業界はかなり進歩したよと。だからなにやってんだと。
同じことを日本のエネルギー業界にも言いたい。何十年そのまんまなんだと、なにやってんだと。
実家の近所にゴミ処理工場がある。市が運営するそこに隣接した施設ではゴミを燃やした熱を利用して温泉やリハビリプールをやっている。さらに処理工場という近隣住民への悪いイメージを払しょくすべく屋根にはソーラーパネルや風力発電のプロペラがまわっている。いかにも公共事業っぽいハコだ。
ただ、そこで働いている親戚の叔母さんに聞くと、ソーラーパネルはとっくの昔に壊れて発電しないという。そして風力発電のプロペラに至っては強風が吹かないと回らないらしいが、強風が吹くと危ないから羽根をたたんで止めるらしい。いかにもお役所っぽい無駄な装置だ。
しかし問題は直すのに数億円かかるから直せない(直さない)というソーラーパネル。思うにそんなにかかると思えない。それは十数年前とまったく同じものにするならそうかもしれない。でも時代は進んでいる。韓国製でもなんでパネルも効率よく安価なものに進化してるはずだ。そういう工夫を考えてないだけ。
きっと原発も国の役人の怠慢がそうさせてきたに違いない。もちろん何十年も前のシステムをいまだに使ってることも疑問だが、それは現代科学をもってして未だ解決できないテクノロジーだから無しとして、もっといい代替エネルギーはきっとあるはずだと思う。
まずは民間企業とは名ばかりの電力会社にライバル会社が現れるべき。切磋琢磨することからしか進歩ははじまらない。
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