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渡辺俊美TOKYO No.1 SOUL SET / THE ZOOT16福島県出身。TOKYO No.1 SOUL SET のギター、ヴォーカル、サウンド・プロダクション担当。並行してソロユニットTHE ZOOT16でも活動中。

水月デスロック

渡辺俊美
TOKYO No.1 SOUL SET / THE ZOOT16
福島県出身。TOKYO No.1 SOUL SET のギター、ヴォーカル、サウンド・プロダクション担当。並行してソロユニットTHE ZOOT16でも活動中。

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Vol.17 僕はここにいる@風知空知

2012.09.19

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今月頭に下北沢の風知空知で5日連続のライブのイベント「僕はここにいる」をやった。
1日目は二階堂和美さん川辺ヒロシくん、2日目はSISTER JETのワタルくんと黒猫チェルシーの渡辺大知くん、3日目は七尾旅人くんやけのはらくん、4日目は木暮晋也くんカジヒデキくん、最終日はワンマンの日程で行った。

1日目の二階堂和美さん川辺ヒロシくんの日はニコニコ笑顔の日だった。ヒロシくんの優しくて暖かいラウンジスタイルのDJはスポンサーについてくれたサントリー「白州」のハイボールがピッタリの選曲だった。踊らせるだけがDJじゃない、リラックス出来る空間も創れるDJ
のヒロシくんには脱帽だ。やはり、日本一のDJだった。
続いて、弾き語りスタイルで登場のニカさん。はじめの数曲はしっとりやさしく歌う。目を潤ませながらがグラスを傾ける会場内の人々。中盤のMCで笑いを誘い後半の力強い歌声を連発、最後はギターを置いて身体全体で表現した。笑顔と拍手が会場全体に舞った。やはり、僕が今一番大好きなアーティスト・二階堂和美さんは凄かった。

2日目はSISTER JETのワタルくんと黒猫チェルシーの渡辺大知くん。リハーサルからちょっと緊張気味。お客さんは前日とは打って変わって(笑)若い女性ばかりだった。トップバッターのワタルくんは福生生まれ、ブルースを基本に魂の入った歌声とギタープレイに会場の若い女の子はうっとり。30歳と若いが男の色気がプンプンするステージだった。そして次は大知くん!去年の夏に、風知空知のイベントで初めて出逢い「今度一緒にやろう!」と、言ったことが現実となった。大知くんはすごく緊張していた。いや、会場全体が緊張していた。前のワタルくんの時からそうだったが、お客さんが二人のステージを喉カラカラ状態で魅入っていた。それが大知くんに連鎖した。でも、良かった。僕はコレを見たかった。
普段、バンドの仲間達と一緒にステージに立つ。一人ではない。でも、このステージでは独りだ。丸裸状態だ。そこで何が映えるのか?!「人間性」だ。大知くんは音や歌を忘れ、自分の人間性をむき出しにした。ワタルくんも緊張し同じ状態だったが"照れ"が勝った...さすが先輩。ステージ終了後の二人の表情の違いが物語っていた。ワタルくんは自分が緊張したのを笑ってごまかし直ぐさまビールを頼んだ。呑まずにはいられなかった....。大知くんは自分が緊張した不甲斐なさに反省し肩をぐったり落として涙目で僕にリベンジを申し入れた。僕は抱きしめた。
二人とも素晴らしいライブだった。仲間から離れ独りになった事で確実に成長した瞬間だった。

3日目は七尾旅人くんやけのはらくん。朝からソワソワして落ち着かなかった。まるで初デートの日みたいに落ち着かない。
それだけ今日の日を待ち望んでいた。期待と不安....。期待は旅人くんとやけちゃんに、不安は自分に...。
最初はやけちゃんのDJ...。なんて透明感のあるDJなんだろう!?ヒロシくんの時もそう思ったが奇を衒うというモノが一切感じられないのに、
引き込まれて行きながらも邪魔にならない。まるで、極上の愛撫をされているみたいだった。やけちゃん....奥が深い。さらにファンになりました。
そして、旅人くんのライブ。新作「リトルメロディ」を中心に歌う。静かに会場の人達の心に入って行く繊細で優しい自然の香りがするメロディと暖かいギターの音色、そして身体の芯からでる嘘の無い歌声。会場の風知空知が空間ではなく、星が舞う野外のステージに見えてきた。
やけちゃんとの「ローリン ローリン」に身体を揺らした後、オモシロトークに釘付け爆笑、最後はそのトーク流れの友達の唄。お腹いっぱいになったのにオカワリしたい気分。ごちそうさまでした。ウンコにはしません!ずっと、身体に染み込ませます。
ハードルがグンと上がった状態で僕のライブ....。観に来てくれてたBoseくんと息子トーイとのセッションに助けられました。感謝!感謝!

4日目は木暮晋也くんカジヒデキくん。前日とは打って変わって緊張のキの字も無い。まるで、同窓会へ行く気分。ワクワクしかない。
会場に着くとカジくんがいた。やはりボーダーを着ていた。僕はあえてこの日はボーダーを外した。必ず、カジくんはボーダーを着てくるはずだと思ったからだ。しかし、店長のサキちゃん、PAのマメちゃんまでがボーダーを着ている。そして、後から来るスタッフが次々にボーダーを着ている。まさか、木暮くんまで.....。そういえば、木暮くんもボーダーが好きだった事を思い出す。そこで、僕が予言する。「赤白のボーダーを着てくる!着替えは紺白ボーダーだ!」と。その時に「おはようございます!」と木暮くんが入って来た。ずばり、赤白のボーダー!!!
そして、着替えは?と聞いたら「紺白だよ!今日のステージはこのボーダーを着てやります!」って、大爆笑!!ライブ前にライブ終了。
この空間でボーダーを着ていないのは僕とマネージャーのカッパだけ。僕は決断した。ボーダーを着る!リハーサルをしないで下北の街にボーダーのT-シャツを探しに店を出た。セントジェームスのボーダーを購入した。カッパの分も一緒に。
ライブの感想は????勿論良かったですよ...。それだけ??それだけです! そんな3人のホンワカした空間でのライブですよ...イイに決まってます。最後3人でのセッション「ごめんねマイペース」は各々の生き方を物語っている様な気がした。

5日目はワンマン!満員御礼!!!バンドのメンバーのエリちゃんはアグレッシブなのに母性が溢れ出る優しいピアニスト、いつも笑顔で癒してくれるバクちゃんは控えめでありながらキラリと光るフレーズを随所に奏でるギタリスト、そして190cmの長身でありながら圧迫感がまるで無く、子供のように笑い、時にはオッサンのように泣きまくるパーカッションのタタキーナ三星....このメンバーは僕の宝物。

5日間を通じて僕が感じことは「僕はここにいる」=「僕は生きている」って事だ。
生きるっていう事は本当に難しいけど、生きている楽しさを実感した。毎日歌った歌がある。自分の歌「夜の森」と、そしてもうひとつ吉幾三さんの「出逢いの唄」だ。
今年の5月岩手県・宮古市のスナックで雷矢のヤスオちゃんが最後の最後にカラオケで歌った唄だ。心に染み付いてはなれなかった。音源を探したが中々見つからない。YouTubeを探しても変なオッサンが歌っているのしかなかった。
それでも、その画像を見ながら練習した。やっとオリジナル音源を聞いたのは1日目のリハーサルの時だった。数日前に福島・いわき市でのイベントの時に歌いたくて練習していたが、残念ながら出番直前の豪雨で中止になってしまった。現在、福島に住んでいる人達の為にこの「出逢いの唄」を心底歌いたかった。

そして、福島の帰りの車中にふと思いついた。この「僕はここにいる」で歌う事にした。1日目のニカさん「女はつらいよ」と3日目の旅人くん「圏内の歌」に対抗しようと思った。しかし、1日目のアンコールに初めてこの歌った時に、まるで昔から歌っていたかのような手応えが全身に感じた。気付いたら毎日歌っていた.....自然とそんな感じになっていったのだ。

そして気付いた。僕がこの5日間で得た事は人との「出逢い」だった。
共演してくれたアーティスト、足を運んでくれたお客さんと新旧の友達、レコード会社や風知空知のスタッフ...僕がいるところにいたのだ。この出逢いを一生大切にして行きます。ありがとうございました。

出逢いの唄 作詞 星野哲郎

激しい道を 歩いていたら 激しい奴に めぐり逢う
炎の道を 歩いていたら  炎の人に めぐり逢う
ありがとう 雨・風・嵐よ またひとつ 道がひらけて
ありがとう 雨・風・嵐よ またひとつ 希望が燃える

一途な夢を 求めていたら 一途な奴に めぐり逢う
できないがまん しているときに がまんの人に めぐり逢う
ありがとう 茨よ 崖よ またひとつ 空がひろがり
ありがとう 茨よ 崖よ またひとつ 斗志が湧くよ

優しい奴は 優しい人の 心の内が よく見える
苦しむ奴は 苦しむ人の 欲しがるものが よくわかる
ありがとう 苦労の旅よ またひとつ 夢が芽生えて
ありがとう 苦労の旅よ またひとつ 心が和(なご)む

ありがとう 苦労の旅よ またひとつ 夢が芽生えて
ありがとう 出逢いの唄よ またひとつ 心が和む
ありがとう 出逢いの唄よ またひとつ 道がひらけて
ありがとう 出逢いの唄よ またひとつ 希望が燃える



渡辺俊美



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