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柴田聡子と君島大空が、フェスで吸収する養分。
in FUJI & SUN 2025

柴田聡子と君島大空が、フェスで吸収する養分。

大自然の中で行われる音楽フェス。オーディエンスにとっては、いつもと違う音楽体験ができる特別な空間であり、都市の喧騒を離れて心を癒す場所でもあります。では、ステージに立つアーティストたちはどうか。彼らにとってフェスとは、単なる演奏の場を超えた何かがあるのではないか。先日、静岡県・富士市で行われた「FUJI & SUN '25」に出演した柴田聡子さんと君島大空さんをつかまえて、アーティストだけが知り得る、フェスでしか吸収できない養分について聞きました。

自然の中で音楽を奏でることの気持ち良さ。

―今日のライブの話を少し聞かせてください。曲と曲の間では、しきりに手をグーにしてお客さんとコミュニケーションをとっていたのが印象的でした。

Shibata: バイブスを確かめ合うというか……通常運転です(笑)。外だし気が大きくなっていたのかもしれないですね(笑)。

― 前半は『YOUR FAVORIT THINGS』の曲が立て続けにあって、そのあとは過去のカタログの代表曲、そしてまた『YOUR FAVORIT THINGS』の曲で締めるという、新旧楽しめるセトリの構成も素晴らしかったです。

Shibata: このアルバムから数曲やろう、とかは全然考えずにセットリストを組みました。

ただ弾き語りだと60分って結構長いので、聴き入ってもらえるように普段はワンマンくらいでしか使わないガットを持ってきたり、楽器構成を工夫した感じです。

― 『YOUR FAVORIT THINGS』の曲はバンドサウンドの印象が強いですが、ひとりで演るのも味わい深くて素敵でした。ご自身のなかで、今日のライブで盛り上がった瞬間ってありましたか?

Shibata: 自分としては弾き語りで曲と曲をつなげるとか、いままでやったことなかったんですけど、今日はひとつチャレンジしてみて……。

― 後半の『24秒』から『後悔』につながったところですよね? すごく良かったです!

Shibata: 大丈夫でした!? お客さんが盛り上がってくれたかどうかはわからないんですが、 個人的にもあそこは今回注目していただきたいポイントだったので、気づいてくれてありがとうございます。 今後はもっとモノにして、小慣れたいと思います(笑)。

― フェスに出ることに対して意識していることはありますか?

Shibata: いろんな音楽が好きなお客さんがいると思うので、ちょっとでも何か掴んでもらえたらいいなと思っています。それと自分もお客さんも楽しめたらいいなって。

―いまって毎週末のように各地でフェスが行われているじゃないですか? この空前のフェスバブル、柴田さんにはどのように写っていますか?

Shibata: あまり考えたことはないのですが、フェスって楽しいものだから、そりゃたくさんつくりたくなるよなあとは思います。自分もフェスに行って楽しかった経験がありますし。毎週末フェスがあったら嬉しいなあと。

― 柴田さんが思う良質なフェスってどんなものでしょう?

Shibata: ゴミをちゃんと捨てるとか、環境に配慮しているとか。みんなで秩序を守っていると嬉しいですね。それとリラックスしたムードやストレスのない空間とかですかね。

―ぼくらオーディエンスにとっては、大勢で盛り上がる一体感や、自然の中に身を置くことの気持ち良さなど、フェスででしか摂取でいない栄養みたいなものがあるんですけど、アーティストにもそうしたものってあるんですか?

Shibata: そこはお客さんと一緒だと思います。今日みたいに山の中に来たり自然に触れるとリフレッシュしますし、気持ちいいですよ。雨とか過酷な天候だと大変だと思いますけど、その瑞々しい感じもまた良かったり。

― こんなフェスがあったらいいなってありますか?

Shibata: ジャンルが統一されたフェスもそれはそれで楽しいですけど、いろんな音楽が一緒になったらいいなって思います。越境していくようなラインナップがあったら楽しそう。