推しがいるということ。
― 一緒にラーメンを食べたり、劇中では楽しそうにしているシーンが多かったですが、杉咲さんと南さんは撮影中どんなコミュニケーションを取られていましたか?
South: 私が嬉しいと思ったことがあって、それを花ちゃんに言った時に私が想定していた以上のリアクションを返してくれて。それが嬉しくて、いいことがあったら、すぐに報告しようと思ってました(笑)。撮影期間中にいろんな話をしたり、ライの部屋でチキンを頼んで一緒に食べたりしました。
Sugisaki: ライの部屋は実際のマンションをお借りしていたので、琴奈と二人でキッチンに立ってインスタント麺をたくさんつくった日があったんです。スタッフさんたちとみんなで食べて、楽しかったね。
South: It was fun!
― 個性豊かな役者が揃い踏みでしたが、他の方々とも和気藹々としたムードで撮影されていそうですね。
Sugisaki: みんなすごく自由で、それぞれが自分の時間を思い思いに過ごしていることもあれば、自然と会話が広がっていくこともあったりして、無理せずに関わり合えていた感じが居心地のいい空間でした。

― また今作は歌舞伎町ロケで行われていますが、ザ・歌舞伎町といったイメージではなく、穏やかな印象を受けました。撮影前と後で印象は変わりましたか?
Sugisaki: 撮影前は “混沌とした街” というイメージがあり、実際に撮影を始めてからもそれは感じていたのですが、現場に毎日通ううちに自分のテリトリーのような感覚になっていきました。
South: もともと怖い街という印象を持っていたわけではなかったので、私は大きくは変わらなかったです。ただ、歌舞伎町で由嘉里と朝日を見るシーンを撮影したときに、それまで夜の印象が強かった街が、エネルギーに満ちていて、とてもきれいに見えたのは新しい発見でした。

― 由嘉里からライへの気持ちは、三次元の推しに注ぐような無償の愛に見えました。いまや「総推し活時代」とも言われる現代ですが、お二人にとっての “推し” はどんな存在でしょうか?
South: 私は高校からの友達がGirls²(ガールズガールズ)というグループに所属していて、先日結成6周年のライブがあったんです。毎年、そのライブに招待してくれて。節目のライブだと緊張感もすごいですし、新曲の披露前だとレッスンに明け暮れているのを知っていたので、実際にライブを見るとパワーをもらえました。単純にすごいなっていう尊敬の気持ちです。友達でもあるけど、推しみたいな存在でもあるのかなって思っています。
― 杉咲さんはそういった推しはいますか?
Sugisaki: ガールズグループのHANAに夢中です。過去の経験や自分自身を大切にしながら、みるみる発光していく姿に本当に勇気づけられていて、疲れていたり、落ち込んでいても元気をもらえます。
― お名前も一緒ですもんね。
Sugisaki: そうなんです。『No No Girls』のオーディションをずっと観ていて、メンバーが決まって、グループ名が発表されたときに “HANA” って出て、もうこれは運命かもしれないと思ってしまいました(笑)。こんなに大好きな存在がいて、しかも同じ時代を生きているということがとっても嬉しいし、大きな活力になっています。

【南琴奈】〈ノーラ〉ワンピース ¥91,300、中に履いたスカート ¥74,800(ともにノーラ)、〈マユオカマツ〉ゴールドパールリング ¥132,000(マユ ショールーム)、〈ノーム〉ゴールドリング ¥17,600(ノーム)
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