Style 02:Bun 丈の短いアウターだから、女の子でも着やすくていい。
PROFILE
東京・吉祥寺の古書店で副店長を務める一方、noteでは自身の文章を披露し、独自の視点で多くのファンを獲得している。2025年12月11日に自著『この二次会をさっさと抜け出して家でパンをこねたい』(KADOKAWA刊)を上梓する。
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ー12月11日に本を出版されるんですよね。
ブン: ほぼ書き下ろしのエッセイで、昔書いた文章や詩も一部掲載します。中心にあるのは東京での生活で私が思ったこと。話をいただいたのは去年の年末です。今年の2月くらいに企画が通ってから書きはじめて、8月には書き終わりました。私の大好きな「セプテンバーカウボーイ」の吉岡秀典さんに装丁や中身のデザインをお願いできて、感無量です。
ーブンさんの物事を眺める視点って、ちょっとナナメですよね。
ブン: まっすぐは難しいっていうか、少しだけ遠回りに書いたりとか、直接的にならないように書いてますね(笑)。ちょっとひねくれているんだと思います。それは私自身の性格もあるし、もともと本を読むのが好きで、最近は哲学や思想系の作品を追っているから、その影響もきっとありそうです。
ー世の中の風潮として、物事を真正面から捉えることが難しい時代になっているようにも感じます。
ブン: そうですよね。ただ、ひとに対してはまっすぐでありたいと私は思っています。例えば、展示に来てくれたお客さんと話すときも、きちんと向き合いたい。そのときに作品と本来の私とのギャップに驚かれることもあるんですけど、私はそれを大事にしたいと思っていて。SNSでは投稿だけで人物像が決められがちですが、展示という場をとおしてそのイメージをひっくり返す。そのプロセスが、私にとっては心地よく感じられるんです。
ーあえてそのギャップを楽しむというのが、新鮮ですね。
ブン: 展示だけじゃなくてお店にもいろんなひとが遊びに来てくれるんです。そうやって時間をかけて来てくれることが嬉しいし、だからこそ満足して帰って欲しいと思う。「めちゃくちゃ喋るんですね」とか言われると、私自身も嬉しくなりますね。画面上だけじゃなくて、実際に会って作品を見てもらうっていうのが、私にとってモチベーションになってます。
ーファッションはどんなスタイルが好きですか?
ブン: 本屋に勤める前はアパレルで働いていたこともあるし、親の影響もあって服はもともと好きなんです。ファッションって着る服によって自分の気分が変わるじゃないですか。それが楽しくて、いろんな服を着てますね。
ー〈ウールリッチアウトドアレーベル〉の「メルトン ウール ハンティング ジャケット」はいかがですか?
ブン: 昔、友達にもらったアウターが〈ウールリッチ〉で、赤と黒のチェック柄だったんですよ。だから今回は、似た柄のスカートを合わせてみました。丈の短いアウターだから、女の子でも着やすくていいですね。シルエットがすごくユニークだし、「着てみたい!」って思わされました。ポケットのディテールも可愛くて、パンツと合わせてもよさそうですね。