DAY 1 気になるテナントを巡る。
LAND OF TOMORROW (3rd floor)
約170店舗と多くのテナントがあるなかで、まず足を踏み入れたのは3Fにある「ランド オブ トゥモロー」です。ここは、東京・丸の内と「心斎橋パルコ」でのみ展開されるセレクトショップ。とびきりラグジュアリーなアイテムから、手が届きやすいオリジナルアイテムまで、実に幅広いラインナップです。
周年を記念したコンテンツとして、この日は東京からやってきた「江口洋品店・江口時計店」のポップアップが開催中でした。
ー竹田さんはフイナムのYouTubeで、東京の店舗に行ってましたよね?
Takeda: そうですね。そのときに、店主の江口さんにいろいろお話を聞かせてもらい、時計に興味を持ったんです。〈カルティエ〉のタンクルイを購入したのも、江口さんがきっかけで。
Tsuneshige: 自分は東京のお店はまだ行けてないですけど、ずっと気になっていたので、楽しみにしてました。
Takeda: 今日も、すごそうなアイテムが並んでますね。
Tsuneshige: 〈エルメス〉の「シェーヌ・ダンクル」もたくさんあるね。
Takeda: 常さんってアクセサリーをつけてるイメージがないんですけど、興味はあるんですか?
Tsuneshige: 昔はインディアンジュエリーをつけまくってて。最近はめっきりなんだけど。実は〈エルメス〉の「クレッシェンド」が気になってたりします。
この日は時計以外にも、マルジェラがデザインしていた時代の〈エルメス〉のウェアも多数陳列。そこにも手を伸ばす2人。
Tsuneshige: これ、どう?
Takeda: めっちゃいいじゃないですか。
Tsuneshige: 最近、ジャケットの気分が再び戻ってきて、こういうの探してたんです。サイズもジャストだな、どうしよう。
ー2人のファッションのこだわりも聞かせていただけますか?
Tsuneshige: まず、前提として、どこのブランドかわからないようなものが好きですね。それと古着っぽい新品とか、新品っぽい古着とかが好き。このジャケットもヴィンテージですけど、状態がよくて、もう、ど真ん中です。
Takeda: たしかにそのイメージはめちゃくちゃあります。いつも、どこの服かわからないですもんね。あと常さんといえば、MA−1だったり、ベトジャンも多い。
Tsuneshige: そう言われると、たしかにトップスは短丈が多いかも。
ー竹田さんはいかがですか?
Takeda: デザインはもちろんですけど、ぼくはやっぱりシルエットですね。特にパンツに関しては、足の細さを隠したいので、オシャレになり過ぎない程度の太さのものを選んでます。
Tsuneshige: いま試着しているやつ、昨日、東京で着てなかった?
Takeda: 最近、こういうグレーの服ばかり着てるんですよ(笑)。ただ、ショールカラーはおじいちゃんっぽさというか、いい意味でいなたくて新鮮ですね。
そこから試着を何度か繰り返す常重。ベロアのジャケットを購入する寸前のところまで行きましたが、「お財布と相談ですね…」と長い後ろ髪を引かれながらひとまず退店。お次は6F、ポップカルチャーの集積地へ!
info
インポートからドメスティックまで、たしかな目利きでセレクトされたアイテムが並ぶ、〈トゥモローランド〉が手がける編集型ショップ。服以外にも、小物や香り類も豊富に展開されている。
IG:@land_of_tomorrow
9Fには、アーティスト黒田征太郎がライブペインティングした作品が壁一面に貼られている。
ゴジラ・ストア Osaka(6F)

TM & © TOHO CO., LTD.
「心斎橋パルコ」の6Fは、日本のポップカルチャーが集うフロア。インバウンドのお客さんがたくさんいて、週末は家族連れで溢れかえる人気スポットです。そのなかで、二人が気になったのは「ゴジラ・ストア」。ちなみに心斎橋パルコは、地下1Fの入口にもゴジラが鎮座しているので、ぜひ見つけてみてください。

TM & © TOHO CO., LTD.

TM & © TOHO CO., LTD.
大阪限定のアイテムがたくさんあることに加えて、周年記念のアイテムも。それが、大阪の伝統工芸でもある「大阪張り子」をモチーフにつくられたフィギュアです。これがなんとも愛くるしい。ゴジラが2体、ヘドラ1体の計3種類が販売され、限定各200個です。

TM & © TOHO CO., LTD.
ヘドラといえば、ガチャガチャにトライした常重も狙い通りにヘドラを獲得。編集部のデスク周りに、新たな仲間として迎え入れるそう。
ーそもそも、おふたりはゴジラを通ってきましたか?
Tsuneshige: 松井(秀喜)は通ってきたんですけど、本家はちょっと…。
Takeda: ぼくは昔、ゴジラ作品を録画したVHSが家に何本かあって、それをよく観てました。半透明の金色のゴジラのソフビとかも持ってましたね。
Tsuneshige: 昔から野球ばかりやっていたから、そういう類のカルチャーはあまり通っていなくて。(常重は元高校球児。強豪校でキャッチャーを任されていた、ブルペンの)
ーいまはなにか集めていたりしますか?
Tsuneshige: 猫を飼い始めたので、最近でいえば猫グッズですかね。熱中できるなにかを見つけたいですけど。
Takeda: ぼくは最近だとカセットテープ。それと手拭いも旅先ではよく買います。だから、これ欲しいんですよ。

TM & © TOHO CO., LTD.
そう言って見せてくれたのは、大阪でのみ購入できる墨汁で書かれたデザインの手拭い。やっぱり限定品って、どうしても手が伸びてしまうものです。にしてもこのフロア、ひとが本当にすごいです!
info
日本で2番目となる、公式ゴジラ専門ショップ。大小さまざまなゴジラのフィギュアに加え、Tシャツなども多数展開。大阪限定の商品も豊富に揃う。店頭の巨大なゴジラは、6Fのフォトスポットになっている。
IG:@godzilla_store_osaka
X:@GodzillaS_Osaka
館内には「PARCO」のネオンサインが至るところに。フォトスポットとしても人気だ。
Marufuku Coffee Shop Good Old & New Edition (4F)
「心斎橋パルコ」の4Fには、大阪のコーヒー文化の礎を築いたと言われている「丸福珈琲店」が入店しています。関東と関西ではコーヒーの濃さが違うと言われていて、関西は総じてビター。なぜかといえば、「丸福珈琲店」が昭和9年から、濃いコーヒーを提供していたからと言われています。
そんな店で味わうのは名物のホットコーヒーとメロンソーダ、そして周年メニューである特別なホットケーキです。
ーホットケーキはよく食べますか?
Takeda: 一時期、朝にホットケーキばっかり食べてました。オーブンで温めるだけでいいやつでしたけど(笑)。結構好きです、ホットケーキ。
Tsuneshige: 自分は甘いものはあまり食べないです。ただ、妹がカフェを経営しているので、帰省のたびにコーヒーのことを聞いてることもあって、コーヒーは結構飲みます。味の違いはまだ勉強中です(笑)。
ー大阪といえば天下の台所として知られています。常重さんは、大阪に来たら必ず行く店があると伺いました。
Tsuneshige: 全然大阪っぽくないですけど、火鍋とタコスと寿司は、必ず行きます。
Takeda: なんて店ですか?
Tsuneshige: タコスは「エルパンチョ」で、寿司は「じねん」。火鍋はナイショで。
今日の夜の予定も見えてきたところで、お待ちかねのホットケーキが到着です。多くのひとが注文するというホットケーキは、周年記念で特別なデザインがあしらわれ、フルーツがてんこ盛り。型は使わず、銅板で焼かれていて、香ばしい匂いが遠くにいても漂ってきます。
ーお味はいかがですか?
Tsuneshige: めちゃくちゃうまいですよ、これ。
Takeda: 大袈裟に聞こえるかもですけど、人生で一番かも…。
Tsuneshige: ほんとそう。まわりがサクサクで、中がしっとりしていて。味もですけど、食感が新鮮すぎます。「心斎橋パルコ」に来たなら、立ち寄ることを強くおすすめします!
全国に28店舗、大阪市内に16店舗ある「丸福珈琲店」。長く愛される理由は、その味にあり。クラシックかつ新しさも感じるホットケーキを、ぜひご賞味あれ!
info
大阪を代表するコーヒーチェーン店。創業から90年以上もたつ老舗は本店が千日前にあり、かつては、そこで多くの商談が行われていたことから「みなみの応接間」と呼ばれていたことも。名物はコーヒーとホットケーキ。
IG:@marufukucoffee1934
SHINSAIBASHI PARCO 5th Anniversary OPENING PARTY powered by CIRCUS OSAKA(B1F-4F)
この日、館内を回っていると、ほとんどの階のエスカレーター脇にDJブースが。DJが変わる代わるやってきてプレイをし、四つ打ちのリズムが夜の館内を包んでいました。お客さんも立ち止まり、買い物途中に踊るひとも続出。
周年を祝うべく、「心斎橋パルコ」をクラブ化させていたのは、大阪を代表する「CIRCUS OSAKA」です。「こんな爆音の商業施設、はじめてです」と竹田が言うのも、ごもっとも。
大阪に根付く「CIRCUS OSAKA」がお祝いにかけつけてくれたのも、スペシャルなDJがプレイするのも、長い年月をかけ関係性を築いてきたたまものです。いかに「心斎橋パルコ」が地元を思い、還元してきたのかがわかる一幕でした。
東京に本社はあれど、しっかりと土地にコミットし、草の根の活動も怠ることのない「心斎橋パルコ」。やっぱりここは、ほかの「パルコ」とは一線を画す施設なのです。
info
世界各国から名のあるDJもやってくる大阪を代表するクラブ。テクノやハウスをはじめ、さまざまな音楽が毎夜流れ、週末には多くのひとが押し寄せ、若者のみならず玄人たちからも支持を集める。
IG:@circus_osaka