ビジュアルから予想できるのは、きっと香川照之が何か恐ろしいことをする人物で、何やら良からぬことが起こるということ。
映画『災 劇場版』はそんな曖昧な予想を携えた脳に、後ろから冷たい恐怖をお見舞いするような、新しいサイコ・サスペンスです。
summary
家族や進路に悩む女子高生、ある過去を抱えた運送業の男、冴えないショッピングモールの清掃員と理容師、負債を抱えた旅館の支配人、平凡な主婦。ある日、彼らのささやかな日常が、なんの前触れもなく不可解な〝災い〟に襲われる。 警察にはすべて自殺や事故として処理されるが、何かがおかしい。刑事の堂本だけが妙な気配を感じ取り、災いの真相に迫っていく。一方でその災いの周辺には、いつもある「男」が紛れ込んでいたー。
指揮を取ったのは、いま話題の映画・映像の監督集団「5月」。2012年に、東京藝術大学大学院の佐藤雅彦研究室から生まれた映画制作プロジェクト「c-project」 に端を発しています。
監督のメンバーは関友太郎、平瀬謙太朗、佐藤政彦の3人。「手法がテーマを担う」という言葉を標榜し、新しい表現の開拓を目指しています。
本作は関友太郎と平瀬謙太朗が共同監督として手掛けていますが、らしさ全開。物語の奇怪さはもちろんのこと、その構造の妙を感じる稀有な映画です。
主演のある「男」 役には香川照之。詳細は避けますが、これまで観たどんなサイコサスペンスの主人公よりも人物像が見えづらく、それでいて画面にいないときにもまるですぐ側にいるような、そんな不思議な感覚に陥ります。
人間の形をしているけれど人間じゃないような、ある種現象のような…。香川照之しか演じ得ないと思わせる領域まで役が到達しています。
その他、不可解な災いの真相を追う刑事、堂本役には近年俳優としての活躍が目覚ましい中村アン。同僚の刑事役に竹原ピストル、宮近海斗が並びます。
さらに、ある「男」と接触をしていくひとびとには、中島セナ、松田龍平、内田慈、藤原季節、じろう(シソンヌ)、坂井真紀、安達祐実、井之脇海といった豪華な顔ぶれが集められました。
第73回サン・セバスティアン国際映画祭 コンペティション部門に正式招待されたことでも話題になった本作。
日常に不意に訪れるトラブルは偶然か、必然か。ある「男」はいるのか、いないのか。ぜひ劇場で、その全てを目撃してください。公開は本日2月20日(金)より。
『災 劇場版』
キャスト:香川照之、中村アン、竹原ピストル、宮近海斗、中島セナ、松田龍平、内田慈、藤原季節、じろう(シソンヌ)、坂井真紀、安達祐実、井之脇海
監督・脚本・編集:関友太郎、平瀬謙太朗
音楽:豊田真之
原案:5月
劇場版企画プロデュース:日枝広道
プロデューサー:西憲彦 高江洲義貴 伊藤太一 近藤あゆみ 定井勇二
配給:ビターズ・エンド
制作プロダクション:AOI Pro.
劇場版製作幹事:電通
製作著作:WOWOW
2026/日本/カラー/DCP/5.1ch/128分 ©WOWOW
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