海外生産の煽りを受けてバッグ産業が衰退していくさまを目の当たりにした〈master-piece〉は、そんな状況を憂き、日本のバッグ職人の技術やものづくりの精神を次世代に継承していく為の場所として2008年に自社ファクトリー「BASE OSAKA」を設立しました。意義のある取り組みのなかで、これまで数々のプロダクトがそこから生み出されてきたのです。
What the 25th anniversary masterpiece changed and what it did not change.
そして昨年ブランド設立25周年を迎え、さらなる傑作を追求すべく「BASE OSAKA」がリニューアル。設備・環境を充実すべく作業面積を160㎡から300㎡へと規模を拡大し、設備・環境を充実させ、これまで以上に品質と生産性の向上を目指します。
「BASE OSAKA」には一般的に職人と呼ばれる縫製師をはじめ、裁断師、パタンナー、生産管理、修理、検品などの多岐に渡る職種の従業員が約50人在籍。20代前半から70代に至る幅広い世代のスタッフが日々ものづくりの技術を継承しています。
サンプルルーム、生産ラインをワンフロア化したことにより従来より開発段階や本生産の双方で目が行き届き様々な意見交換やアドバイス、提案をできるオープンな環境に。未来につながる若手職人の育成に望みやすくなりました。
また、対外的な面もリニューアルにともない進化しています。愛用しているバッグの修理対応にも専属のスタッフが設けられたことの他にも、バッグの生産だけではなくものづくりの楽しさを伝えるため、「BASE OSAKA」の職人がレクチャーしながら革小物をつくるワークショップや、直営店に出向きその場でオーダーメイドのバッグを縫製してもらえるイベントなどにも力を入れていくようです。
「世界に誇るバッグファクトリー」と「次の世代へ日本の鞄づくりの継承」を実現する場として動き出した新しい「BASE OSAKA」。〈マスターピース〉の意義ある取り組みが、大阪、そして日本のものづくりに影響を与えていくかもしれません。