変わりゆく街、下北沢の現在地。
ーお二人にとって、今回の舞台でもある下北沢はどんな街ですか?
青柳:私は昔、古着を着ていて前髪をぱっつんにしていたから、『下北にいそう』ってよく言われていました。でも、実際はそんなに行かなかったんですよ。ひとが多くて狭いのが苦手で。むしろ『私も下北に行ったほうがいいのかな』って思っていたくらい。その後、舞台に出るようになって、下北で稽古したりするようになって。それがいちばん思い出として残っています。
若葉:ぼくは学生時代ずっと高円寺にいたので、下北は演劇とか役者のひとたちが飲み会を開いている街、というイメージでした。高円寺はバンドマンがいっぱいいて、下北は役者がいっぱいいる、みたいな。
ー街自体も大きく変わりましたが、現在の下北沢はどう感じますか?
若葉:ぼくは、下北沢を舞台にした映画『街の上で』を撮った頃にはもう都市開発が始まっていたので、いまとのギャップはそこまで感じないんですよね。みんな『変わった、変わった』って言うけど、ぼくにとっての印象はあまり変わっていません。
青柳:私はすごく使いやすくなったと思うし、開発途中の下北にもいい思い出があるんです。すごく悲しいことがあって友達と電話していたとき、電話の向こうの友達の横にたまたま某ミュージシャンがいて。『ぶんちゃん、大丈夫だよ』って、アカペラで歌ってくれたんです。工事中の駅のホームで電話越しに聴きながら、もう号泣ですよ。映画みたいだった。泣きながら『これ、電話の音声って録音できないのかな』って思ってました(笑)