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ボアを前面に押し出した勝負の一着。

写真のランチコートは、「ナノ・ユニバース」と〈ラングラー〉のこれまでの別注アイテムの中でも、特に “攻めの姿勢” を感じられるものに仕上がった。バイヤーの渡部陽介さんも手応えを感じる一着は、トレンドを最大限打ち出した意欲作となった。「通常裏側に配されるボアを大胆に表面に持ってきたのが一番のポイント。これまでの『ナノ・ユニバース』らしさを払拭した、今季の勝負アイテムです」。すでに店頭での展開もスタートしている本作は売れ行きも好調だと言う。「在庫もかなり減ってきていて、反響はかなり大きいです。本作で意識した〈ラングラー〉らしさとトレンド感を重視した結果でもあるのかなと思います。古着とミックスした着こなしにもハマります」

好評モデルを今季らしいシルエットで昇華。

改めてブランドのルーツを研究したというこの別注モデルは、バイヤーの渡部さんのブランドへの思い入れを感じさせる仕上がりとなった。「このランチコートはより〈ラングラー〉らしさを残したアメカジライクな一品。コーデュロイの畝を太くし、大ぶりな襟やポケットの “W” のステッチなど特徴的なディテールはしっかり残しています」。そして本作はプロダクトというよりも着こなしでの提案でその世界観を伝えていきたいと話す。「『ナノ・ユニバース』らしいヨーロピアンなスタイルから西海岸的なサーフスタイルにもハマる万能型のアウターを意識して作りました。着る人を選ばず、カッコつけすぎていないのにキマる、というのが僕なりの定番アイテムの要素だと思っています」

新井純一さん（商品企画、バイヤーアシスタント）

「主張の強いアウターなので、合わせる服はシックなトーンで統一しました。その中で『ナノ・ユニバース』が体現し続けるヨーロピアンなテイストもしっかりと表現できるトラッドなアイテム選びを心掛けています。なので、あえてアメリカンカジュアルを代表するようなアイテムではなく、タートルネックニットやイージースラックス、革靴などによってボアジャケットの新しい提案となるスタイリングに仕上げています」

「ラングラーらしい西海岸のリラックスした雰囲気を全面に押し出したラフな装い。内側に配したボリュームのあるボアが保温性も抜群なので、今の時期ならTシャツやカットソーなど1枚でも十分に過ごせます。足元もデニムやチノパンではなくスウェットにスニーカーくらいがちょうど良いです。気張ることなく、海好きなサーファーのようにさらっと普段着に羽織ったくらいの感覚が飾り気のない男気も感じさせてくれると思いますよ」