override × 小笠原希帆(Freada)
小笠原希帆 / Freada ディレクター
多忙な毎日における“カンフル剤”としてぜひ。
小笠原さんは普段、あまり帽子をかぶらないそうですね。
小笠原実はそうなんです(苦笑)。その代わりといってはなんですが、頭にヴィンテージのスカーフなど布を巻くのは昔から好きでよくやっていました。「すごく可愛いのに、なぜあまり実践している子がいないのかな?」と疑問に感じて周りに聞くと「綺麗に巻くのが難しいから」という声が多かったんですよね。なので「簡単にヴィンテージスカーフを頭に巻いているように見える帽子があったらイイんじゃないか?」とは、以前から考えていました。
ご自身の経験から生まれた発想というワケですね。
小笠原そうですね。それで今回のお話を頂いた際に「オーバーライド」さんに想いを伝えて。そこでご提案いただいたのがこのヘッドラップという型です。
〈フリーダ〉ならではのこだわりを教えてください。
小笠原〈フリーダ〉のコンセプトは“古着が好きな女の子に向けた服”。私自身もなんですが、そんな彼女らが頭に巻いて合わせるのってヴィンテージのスカーフなんです。なので、今回はそういう雰囲気が出るように、ちょっとレトロっぽい生地を選んでいます。
たしかにこのレトロな雰囲気もらしいですね。
小笠原ファーストコレクションでもヴィンテージのファブリックをリメイクしたアイテムを展開していたので、確かにウチらしい雰囲気が出せたと思います。
リバーシブル仕様というのもポイントです。
小笠原2パターンのバリエーションがあり、年間を通して活躍する〈フリーダ〉らしい花柄ベースと、ちょっと今季のテーマを汲んだ小紋柄ベースという感じですね。花柄ベースの方は光沢感がありツルリとした生地、小紋柄ベースの方は質感のあるコットン生地のコンビネーションにし、それぞれで質感に変化をつけています。
巻き方次第で見え方が変わるのもリバーシブルならでは。しかも被って結ぶだけと非常にイージー。ご自身で試してみていかがですか?
小笠原そうですね、髪の結び目の位置さえちゃんと意識してあげれば意外と簡単。生地が長めになっていて、通常はグルッと一周させて結ぶんですが、一周させないで結ぶのもリボンのようなあしらいになり、ちょっとヒッピー気分で可愛いですよ。
ヘアスタイルを問わず、それでいてヘアスタイルに合わせても使えるというのは、レディスアイテムならではの楽しみ方でしょうね。
小笠原私、今年で34歳なんですが、大人になってくるにつれて服も無地のモノが増え、シンプルになってくるんです。そんな時に大人の柄モノ要員として取り入れてもらえたらなと。あと一週間あると、水曜日くらいから疲れてくるじゃないですか? そうすると髪をセットするのさえ面倒くさくなってくるのでコレの出番。髪型は一本結びするだけだし、服は適当な無地モノでも映えるので、手抜き&スタイリングのカンフル剤としてぜひ!(笑)
Style of Kiho Ogasawara(Freada)
自身が手掛ける〈フリーダ〉のアイコンであるフリーダ・カーロのように、トレンドに左右されずエネルギッシュな光を放つ小笠原さんのスタイリング。「大人の柄モノ要員として取り入れてもらえたら」と語るように、強気の着こなしをよりポジティブに彩ってくれる花柄ベースのヘッドラップを投入。全体のムードに合わせてメイクを変えている点にもご注目ください。
Style1
花柄を表にしたスタイリングのテーマは、“古着屋さんに出勤してきた女の子”。ふんわりボリューミィなファーコートに合わせてヴィンテージライクな巻きモノでアクセントをつけました。さらにこちらは、フロントに結び目を持ってくることでキッチュな感じを出すように意識しています。ちなみに花柄テキスタイルの健康的な雰囲気に合わせて、オレンジのリップを塗っています。
Style2
こちらのスタイルでは、ドット柄を表にもってきて結び目はバックに。これによって頭の全体的なフォルムを小さくして、キリスト教の聖歌隊が着るようなたっぷりドレープを効かせたワンピースとのバランスを調節。主張の強い真っ赤なウェアを、シックで女性らしいドット柄が引き締めてくれています。メイクも少し変えて、真っ赤なリップで強めのイメージに仕上げました。
素材に色・柄、それぞれの対比で魅せるヘッドラップ。
「簡単にヴィンテージスカーフを頭に巻いているように見える帽子があったらイイんじゃないか」という発想から、小笠原さんがチョイスしたのはヘッドラップ。カラフルな花柄×ドット柄と、シックな小紋柄×同色ペイズリー柄という2パターン。前者はブランドのイメージでもある陽気なテイストを表現、後者は今季の〈フリーダ〉でも多く見られる黒のベースカラーに採用。