Profile
金子恵治(L’ECHOPPE コンセプター)
セレクトショップ「エディフィス」にてバイヤーを務めた後に独立。自身の活動を経て、2015年に「レショップ」を立ち上げる。オープンから4年半の構想を経て、オリジナルレーベル〈LE〉を始動。
小森啓二郎(COMOLI デザイナー)
セレクトショップ「エディフィス」で、デザイナーとして活躍。その後独立し、フリーランスのデザイナーとしていくつかのブランドの立ち上げなどを経験しながら、2011年に〈コモリ〉を立ち上げる。〈LE〉では監修役を務める。
王道を超えた何かができるんじゃないかと妄想していた。
金子厳密には4年半前からです。そもそも「レショップ」はそのときの旬なファッションアイテムを“お惣菜”と見立てて、おいしいお惣菜がたくさんあるお店としてスタートしました。とはいえ「おいしいご飯も置かなきゃな」というのが頭の片隅にずっとあったんです。
ご飯とは主食、つまり定番的なアイテムですよね。オープン当初からそうした考えがあったんですね。
金子はい。とはいえ、そうした主食は服が好きならみんなたくさん持っていると思うんです。例えば〈ブルックス(・ブラザーズ)〉のB.D.シャツを何枚も持っているとか。ただ、時代の気分によって同じB.D.シャツでも着たいフォルムって変わると思うんですよ。着丈が長いアイテムとか、身幅がたっぷりしてるやつとか。
金子なので、今回ぼくたちはシャツとTシャツに関しては、9つのサイズを用意しました。
左から:SLIM-SHORT/SLIM-STANDARD/SLIM-LONG
左から:STANDARD-SHORT/STANDARD-STANDARD/STANDARD-LONG
左から:WIDE-SHORT/WIDE-STANDARD/WIDE-LONG
スリム、スタンダード、ワイドという3種類の身幅に、ショート、スタンダード、ロングの3種類の着丈を掛け合わせて、合計9種類ですね。
金子普通のサイズなら勝ち目はないんです。でもそのときの気分にフィットするものを提供できれば、王道を超えた何かができるんじゃないか?と、頭のなかでずっと妄想していました。ぼくも主食はたくさん持っているけど、その一方で、古着で変な形を探したりもしていたんです。あとは単純に背が高いけど細い人に向けて、ジャストフィットの服も提供できますし。
実現までに4年半という歳月がかかったのはなぜですか?
金子もともと〈LE〉に近い試みはやっていたんです。〈セロ(SERO)〉というブランドで4型のいびつな形のシャツを仕入れたりとか、〈リー(Lee)〉のピエロパンツは極端にインチ数を高くしたりとか。あとは〈アウトドアプロダクツ(OUTDOOR PRODUCTS)〉のバックパックもわざと大きいものをつくりました。デザインを極端にいじるとかではなく、フォルムをいじって面白いファッションを提案するといいますか。どれもそれなりにヒットして、時間をかけて徐々に感触を得ていったんです。
それがきちんとお客さんに届いている実感があったと。
金子そうですね。それがひとつの理由です。あとはオープンして4年半が経過して、いい加減オリジナルをつくらなければいけないなという状況になってきたというのもあります(笑)。それと一番のきっかけは、来年の春に新しいお店をつくる予定なんです。そうしたタイミングが重なって、ようやくという感じです。
ディテールの細かい部分に、小森さんの美学が反映されている。
今回、監修役として小森さんを起用されたのはどうしてなんですか?
金子料理人がよくて、アイデアもよくて、価格も求めやすい。この3点はオリジナルウェアをつくるうえで欠かすことができない要素だと思うんですよ。いまの世の中って、クオリティの悪いものってそうそうないと思うんですけど、更なる安心感を与える意味で料理人をしっかりさせたかったんです。
ぼくらも長いことファッションに関わってきて、それなりにいいものを知っています。でも、自分たちで服をつくった途端にカッコ悪いものができあがったとなるのはイヤだなと。つくるからには自分も着たい、納得したいというのも大きなポイントでした。そこで思い浮かんだのが彼なんです。小森さんが関わったものであれば安心して着れますよね(笑)。今年の4月くらいに相談して、やってもらうことになりました。
小森そうなんです。時間がなかったので、企画案を出したり絵を描いたりはできない。それでいいならやりますよ、と。そうしないと中途半端なことになりかねないので。あくまで監修として、金子さんの思い描いているものにアドバイスするというか、「ここはこうしたほうがいいんじゃないですか?」みたいなことを言う役割ですね。仕上がりの調整役というか。あとは生地を選んだり、そんなことをした程度です。
金子今回は王道アイテムというのがベースにあるので、そもそもいじる必要がないものなんです。とはいえ、例えばシャツの襟のカーブ具合とか、そうした細かなディテールが仕上がりに影響するというのは最初からわかっていたので、そこを服作りのプロに見てもらいたかったんです。
金子結果的に何もいじるところがなかったとしても、それでいいんです。ちゃんと確認してもらったというところに意味がある。自分の感覚だけでは、その作業は絶対できないので。
小森さんが実際に絵を描いてデザインしているわけじゃないんですけど、ディテールの細かいところに彼の美学みたいなものを感じ取れると思います。〈コモリ〉とは違うつくり方をしているんだけど、らしさは感じられるというか。コモリファンの方々にはそこを見て欲しいですね。
小森今回はできるだけ手を加えないほうがいいと思ったんですよ。自分の作者的な色を入れないほうがいいなって。金子さんが思い描いている明確な色があるので、それを可能な限りきれいに出すというか、そうした役割に徹しました。
古着のブルックスを好きな人が多い理由を調べた結果。
では、アイテムに関して色々お話を聞かせてください。まずはB.D.シャツとレギュラーカラーのシャツから。
左:〈LE〉B.D.シャツ ¥16,000+TAX、右:レギュラーカラーシャツ ¥16,000+TAX
※発売:2019年7月5日(木)11時
小森まず、ファストファッションブランドのB.D.シャツとかを買って研究してみました。B.D.シャツとかはしばらくつくってなかったので、世の中のシャツはいまどうなっているのかを知りたいなと。それでやっぱりちょっと味気なさを感じたんです。
小森襟が物足りない感じというか。金子さんが思い描いていたのは〈ブルックス(・ブラザーズ)〉のB.D.シャツだったので、「それで全然問題ない」という話を一緒にしました。なので、結果的にほぼいじってません(笑)。
金子フォルムと、テールのシルエットを調整したくらいですね。自分の持っている〈ブルックス(・ブラザーズ)〉のシャツを何枚か見比べて、いいところを組み合わせています。面白いことに、同じシャツでも微妙に違いがあるんですよ。
小森古着の〈ブルックス(・ブラザーズ)〉が好きな人が自分の周りに多くて。それはどうしてなんだろうって調べた結果、パターンは同じなんだけど、古いシャツは襟の芯地がふわっとしてるんです。なので、そうした部分を参考にしましたね。あとは生地のチョイスも大事です。
金子生地もすごくいいですよね。ぼくが選んでいたらきっと「トーマスメイソン」のようなブロードを選択していたと思うんですけど、小森さんは視点がちょっと違いましたね。
金子ブロードって洗ったあとのシワのつき方が自然じゃないんです。でも小森さんは、洗いざらしで着られるとか、洗い方とか着方に至るまで全然違う方向で考えていてくれて。クラシックな部分を大事にしているのでブロードのドレスっぽいルックスも当然大事だし、けれど洗いざらしでも着れるものがいいということで、本当にその中間を突くような生地をチョイスしてくれたんです。
小森ブロードという生地には定義があって、縦糸と横糸の決まった比率があるんです。ざっくり説明すると、縦糸の方が比率が高いので、洗うと縦ジワがものすごくついちゃうんですよ。一方でタイプライターという生地があって、これは縦と横がイコールなので洗うとシワが均一に出るんです。でも、市場にすごく出回っている生地だから安易な気がするし、できることなら使うのを避けたいなと思っていて。ブロードとタイプライターの中間があればいいなと思って生地屋さんに相談したら、ドンズバのを出してくれたんです。
ということは、比率はブロードでもないし、タイプライターのように均一でもないと。
小森そうです。ブロードだと洗ったときにシワの見え方がよくないし、干すときのケアも必要。逆にタイプライターだとカジュアルすぎてしまうというか。シワの出方がどっちでもないっていう。絶妙な差なんですけど、洗ったときの風合いの出方が変わりますね。
金子同じです。いま話してくれたように、生地がこのシャツの一番の真骨頂ですね。洗い方なんかもお客さんにも伝えていけるといいなと思っています。小森さんはディテールにこだわりがあるけど、生産背景とかはあんまり気にしてなくて、最終の仕上がりがよければすべてオーケーって感じでしたね(笑)。
小森今回、生産はすべて「ベイクルーズ(注:レショップを運営する母体会社)」の背景にある工場に依頼したんです。そこでやってもらえれば、一番いいクオリティーで仕上がってくるのはわかっていたので。セレクトショップはどこもそうなんですけど、ドレスシャツなんかをつくらせたら、どんなブランドよりも仕上がりはいいんです。だからぼくがああだこうだ言わなくても、仕上がりに関しては全然心配していませんでした。
昔を通過した世代として、原型のいいところを参考にしたい。
続いてクライミングパンツはいかがでしょうか? このアイテムの王道といえば、思い浮かぶのは〈グラミチ(Gramicci)〉です。
〈LE〉クライミングパンツ 各¥15,000+TAX
※発売:2019年7月5日(木)11時
金子そうですね、〈グラミチ〉を参考にしています。アメリカ製のアイテムを研究して。シャツと打って変わって、こちらは結構いじってます。特徴的な股下のガゼットを思い切って外しました。あと、ポイントは2タイプの股上を用意したところです。
股上が浅い(写真左)のと、深い(写真右)のがありますね。
金子ベーシックなクライミングパンツって股上が浅いんですよ。ローライズなものはサイズを上げて履いても、ただ履きにくくなるだけでシルエットにメリハリが生まれない。
小森腰を落として履くことを想定してないからすごく浅いんですよね。ファッションとしていま履こうと思うと、物足りなさを感じる人もいるだろうなと。
金子一方で股上が深いパンツはサイズを上げるとゆったり見えてシルエットが変化するし、履き心地もよくなる。王道は王道で押さえつつ、また別のシルエットでも楽しめるものとして股上の深いパンツも用意しました。
ワイドかスリムというシルエットの選択肢はいままでにありましたが、股上でそれを選べるというのは新しい感じがします。
金子股上が浅いパンツが好きな人がいれば、深いのが好きな人もいるだろうという発想のもとで、2パターンにしたんです。ファッションというよりも、お客さまの好みのフィットを用意するというか、ショップやブランドが行っているサイズ定義への違和感がそもそもあったので。2タイプ用意したうえで、どう着こなすかをお客さまに選んでもらえたらなと。
代表的な股下のガゼットを省いたのはどうしてなんですか?
金子ガゼットがあれば開脚がしやすいし、当然クライミングには向いていると思うんです。とはいえ街着で考えたら、履きづらさも感じる。そうした気持ちで潔く外しました。でも、〈グラミチ〉のパンツってヒップポケットが比較的ウエストに近い位置にあるんですけど、そうしたディテールは残していたりします。
金子これは小森さんのチョイスです。アメリカ軍のトレーニングパンツから持ってきたアイデアでしたっけ?
小森そうです。それと同じ生地を使えたらよかったんですけどね。
金子ぼくはコットンで考えていたんですけど、生地を見せてもらったときに一発でいいなと思って。黒じゃなくてチャコールっていうのがいいですよね。
金子原型のグラミチに近い感じでテーパードしたシルエットになっています。いまと昔でパターンが若干変わっていて、現行のアイテムは足がまっすぐつけられているんです。一方で昔のアイテムはちょっとガニ股っぽいラインになっていて、そこを通過してきた世代としては、古いアイテムのいいところを参考にさせてもらいました。
原型の良さを残しつつ、それをレショップ流にアレンジする。その上手なバランスを取るのが難しそうですね。
小森セレクトショップのオリジナルのつくり方ってまさにそれですよね。原型があって、それをどうにかしてショップのイメージに近づけるというか。それが欲しいからつくるというか、だからこそ各社がこぞってそれぞれのクライミングパンツをつくってきたと思うんです。
セレクトショップのオリジナルは小森さんも「エディフィス」をはじめとするさまざまなショップでつくられてきましたよね。だからこそ絶妙なさじ加減でつくれるというか。
小森ビジネスに寄りすぎた考え方では作れないんです、ぼくは。
金子これも一応ビジネスですけどね(笑)。でもマーケットには媚びてないかな。
小森それが大事ですよ。何でもかんでもオンでもオフでも通用します、みたいなつくり方は好きじゃないんです。できる限り原型に寄せたい気持ちもあるんですけど、それを言っちゃうとややこしくなるので、今回は意思を持たずに金子さんのサポート役を貫きたいと思ってます。
小森自分の意思や好みを反映しようとすると余計なことになっちゃうので。とはいえ、金子さんと話していると好みの話になっちゃうんですけどね(笑)。
でも、金子さんだからこそ引き受けたというのもあるんですよね?
金子自分たちが通ってきたものを改めて見直して、「いまだったらこうだよね」というものをちゃんと考えて発信したいんです。そのために小森さんに加入して欲しかったんです。ぼくらはプロダクトアウトという考え方で、オリジナルをつくるのであれば仕入れと同じ熱量でやりたいんです。ベースには「レショップ」の意思があって、マーケットに媚びようという発想ではない。セレクトショップがオリジナルアイテムをつくりはじめた頃のそもそもの考えって、そういうことだと思うんです。ないからつくる、みたいな。
金子小森さんとぼくを含めて、チームが7人ほどいるんですけど、みんな同じ方向を向いて話ができているんです。「これじゃ売れないでしょ」みたいな話題は全然上がらなくて、自分たちがつくるべきものをきちんとつくれる環境がいまできあがってますね。だからすごく気持ちよく企画が進行しているんです。よき理解者に囲まれて本当に幸せです。
ネックの幅が太いほうが品よく見えることを発見した。
最後にTシャツについて教えてください。こちらもシャツと同様9サイズ展開ですね。
左から:SLIM-SHORT/SLIM-STANDARD/SLIM-LONG
左から:STANDARD-SHORT/STANDARD-STANDARD/STANDARD-LONG
左から:WIDE-SHORT/WIDE-STANDARD/WIDE-LONG
〈LE〉Tシャツ 各¥6,000+TAX(カラー:ホワイト&ブラック)
※発売:2019年7月5日(木)11時
金子自分にとって最高のTシャツって、それこそ常に変化し続けると思うんです。一生探し続けるものというか。これも9サイズにすることで、もっと気分に合う1枚を見つけられるんじゃないかと。
〈ブルックス・ブラザーズ〉、〈グラミチ〉と続いて、このTシャツのベースとなっているのはどんなアイテムですか?
金子〈ヘインズ(Hanes)〉のTシャツです。これは丸胴ではないんですが、王道中の王道を参考にしています。生地は透けにくくて、一枚でも着れるようなものを選んでいて。フォルムも似たような感じにしています。
金子シャツと同様に身幅と着丈の組み合わせ次第でインナーとしても着れるし、もちろん一枚でも着れます。
小森金子さんが持っていたベースの〈ヘインズ〉がよかったから、アドバイスしたといえば生地くらいですよね。とはいえ、なにか特別なものを使っているわけでもなく、どこにでもあるような普遍的な厚さのものです。
小森あと、「ベイクルーズ」のカットソー工場のクオリティにもびっくりしました。めちゃくちゃよくできてる。すごいですよ。ネックのつき具合も一発でキレイにピシっと上がってきて。裾の仕上がりも申し分ないですし、長年オリジナルをつくってきた会社の背景のすごさを改めて実感しました。
金子これやってくれた人が、たまたま自分が前にいた会社の後輩だったんです。それで「あのときの恩返しがしたい」って言ってくれて。
小森ホントですか? すごいなぁ。工場の人がそんなに熱量込めてくれるって珍しいですよ。
金子実はそんな裏話があるんです。そしたら本当に本気でつくってくれました。
小森知っている人がつくってくれるっていいですよね。
金子生地もそうですけど、あとはネック幅の話も小森さんとしましたよね。Tシャツってネックが顔になるじゃないですか。だから〈コモリ〉でつくっているやつなんかも参考にしながら幅を決めていったんです。
〈LE〉Tシャツ ¥6,000+TAX(ブラックのみの展開)
※発売:2019年7月5日(木)11時
金子実は、もともとはこっちの幅の太いほうをスタンダードとして採用しようとしていました。ぼくの持っている〈ヘインズ〉がこれよりもさらに幅太なんですが、野暮ったさよりも不思議と品の良さのほうが勝っていて。どんなにルーズに着ても、リブの幅を太く高くしておけばきちんとして見えるみたいな金子理論を発見したんです。とはいえ、ちょっと過剰なので、王道という枠に収めるのは無理があるかなと。だから普遍的なバランスを見つけて、スタンダードなネック幅に着地したんです。
金子お店のスタッフたちに要望を聞いたら、みんな「こっちもいい」って言うんですよ。それならということでトライアルとして黒だけでやってみようと
小森このTシャツのサンプルが上がってきたときに、こっちのほうがよく見えてきちゃって。感覚が麻痺して、自分がつくったやつがなんだか細すぎるなって感じるようになっちゃったんですよ(笑)。
小森完全に価値観を変えられましたね。これは次のシーズンの〈コモリ〉に影響しますよ。
こういったトライアルのアイテムがどれくらいの数で受け入れられていくのかが楽しみですよね。
金子来年新店をオープンするとはいえ、それでも2店舗の規模なので、そのなかでお客さまをいかに満足させられるかというのを模索できればいいなと思ってます。こういったトライアルなアイテムを「ちょっとやってみよう」って実験的につくれる余白は、常に持ち続けたいんです。店舗数が多いと、ネック幅が太いのは採算が取れないだろうからナシってなることがほとんどです。でも、うちの規模だからこそこういうのができる。
小森今回の〈LE〉をやってて思ったんですけど、デザインとか生地とか、ああだこうだひねりながら出す表現もあれば、シンプルにこれにはこれ、みたいな表現もいいんだなと思いましたね。
金子たぶん、編集力だと思うんですよ。こうやってきちんとバランスよく編集するだけで、特別にいいものを使わなくてもきちんといい服がつくれる。しかも手頃な値段で。
小森本当にそうですよね。王道だから目新しいデザインなんて何もないのに、でもちゃんといいなって思える。生産効率がすごくいいですよね。つくっている人たちはもちろんですけど、工場にもどこにも負担がかかっていないというのがすごい。目に見えて変わったデザインの力とかではないんですよね。
金子でも、ある種のデザインなのかもしれないですよ。いろんな細かな要素が絡み合ってこれができあがっていると思うので。
いつも以上にストーリー性のあるプロダクト。
いい生地を使っていい工場にオーダーすればいいというわけでもなく、抜いていいネジと抜いちゃいけないネジの見極めが、プロダクトをつくるうえで大事なんですね。
金子そうだと思います。うれしかったのは、仕入れの濃いアイテムばかり見てきたうちのスタッフが、みんな欲しいって言ってくれたんです。彼らが満足してくれたのでひと安心です。
アイテムは王道ですが、「レショップ」らしいクセのある提案がされていますよね。
金子ここでお伝えした通り、ストーリーはいつも以上にあるので。それがスタッフにも伝わっているのかなと。妥協しているとすぐに見抜かれると思うんですが、全力でやっているのがわかっていると思うんです。今度はそれをお客さんに伝えていきたいですね。
今回はシャツ、Tシャツ、クライミングパンツのラインナップになりますが、今後も増えていく予定ですか?
金子増えます。次はブレザーを考えています。あと、チルデンセーター。ラインが入っていない無地のチルデンって探してもないんですよ。
金子入れます。王道という軸はぶらさないようにしたいから。だから、どう引き算するかが鍵になるなと思っていて。
金子超見えてますよ! だからとりあえずは大丈夫だと思います(笑)。