PROFILE

1976年生まれ、東京都出身。セレクトショップにて販売や企画、店舗のディレクションを経験後、2009年に自身のブランド〈ヴァイナルアーカイブ(VAINL ARCHIVE)〉を立ち上げる。2018年に恵比寿西にギャラリー兼コンセプトショップのSALT AND PEPPERをオープン。同年SSシーズンには〈リーボック クラシック(Reebok CLASSIC)〉とコラボをスタート。これまでに「CLUB C」と「DAYTONA DMX」のデザインを手がけている。
当たり前だけど情報に寄せた瞬間に、ファッションデザイナーは終わっちゃうなって。

ー 大北さんがスニーカーに興味を持ち出したのはいつ頃のことですか?
大北:いちばん好きになったのは高校生の頃です。当時は裏原ブーム真っ盛りで、ビースティ・ボーイズがキャンパスを履いてたりした時代です。ぼくはバスケをやってたので、バッシュもいろいろ履きました。NBAも見てたし、〈リーボック〉のカミカゼも履いてましたね。だからいろいろ通ってきましたよ、バッシュ、バルカナイズド、ハイテク、それこそキワモノ系まで。
ー いまでこそ〈リーボック クラシック〉やローテクなスニーカーを履いているイメージが強いですが、いろんなシューズを履かれてるんですね。
大北:〈リーボック クラシック〉を履くようになったのは、仕事でコラボレーションすることになってからが多いんです。ハイテクスニーカーってパンツを選ぶじゃないですか。でも、このブランドはうちのアイテムと相性がいいんです。「ジグキネティカ」もうちのパンツに合いそうですね。
ー 革靴は履かないですか?
大北:本当に稀に履く程度です。一年のうち340日はスニーカーですね。歩いたりすることも多いし、割とアクティブに動くほうなので。
ー それだけスニーカーばかり履いているということは、服をデザインするときもスニーカーに合わせることを念頭に置いているんですか?
大北:それはあまり意識してません。ものづくりをするときは、こういう人に着て欲しいとか、定義決めをしないようにしています。考えすぎると新しいアイデアが生まれにくいし、そのときの流行に流されてしまうこともある。

ー なるほど。
大北:時代感とかそのときの雰囲気っていうのは、誰でも意識せずとも肌で感じとっていると思うんです。だから外部から聞こえるファッションに関する情報は基本シャットアウトして自分のブランドの服をデザインしてます。当たり前だけど情報に寄せた瞬間に、ファッションデザイナーは終わっちゃうなって。