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Shopping Addict 2020 July 〜編集部員のお気に入り〜

Shopping Addict 2020 July 〜編集部員のお気に入り〜

長過ぎる梅雨が明け、ようやく夏本番を迎えようとする世間を余所目に、一足先に秋冬の訪れを告げるファッション業界。新作とセールが混在するこの季節こそ、買い物中毒な皆さんの腕の見せ所です。十人十色の「Shopping Addict」をお供に、物欲を満たす旅にいってらっしゃいませ。

小牟田亮
山本博史
石井陽介
村松諒
木村圭佑
黄田駿
須藤結理
竹田崇真
柴山英樹
脇山修平
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  • 小牟田亮
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01 32
小牟田亮

ボディメイク。

43歳になりました。いままで目を背けてきたのですが、着実に怠惰という名の贅肉がお腹周りに付いてきています。引き返すならいま、とばかりにあわててワークアウトめいたことを始めたのですが、終わってすぐにラーメンをすする始末。これは長期戦になりそうです。

by H

バイ エイチのシャツ

色気しかないシャツ。

基本いつものっぺりとした格好というか、平々凡々とした服を身につけています。ただそんな自分にもハレの服というのはありまして、気分をアゲたいとき、オシャレせねばならんとき、そしてここぞのときに手が伸びる服が数着あります。そんなハレとケでいうと、ちょうど中間に位置する服をこの度ゲットいたしました。それがこの〈バイ エイチ〉のシャツです。2020年春夏シーズンからスタートしたこのブランドは、スタイリストの林道雄さんがデザインする新鋭です。スタイリストが作る服?ということで眉をひそめた方、すぐに眉をお戻しください。林さんはスタイリストになる前にいろいろやっていたお方で、つまるところ服作りに関して素人ではなく、要するに作りは盤石なのです。それに加えて、このブランドとにかく色気がすごいんです。日常着として機能する体裁でありながら、ただのベーシックなそれとは全く異なります。素材の選び方、ディテールの遊び方、パターンの引き方、そのすべてに色っぽさが宿っています。こんな服、意外とありませんぞ。林さんには聞きたいことが山ほどあるので、フイナムで取材させていただくことにしました。乞うご期待。
¥43,000+TAX

バイ エイチ
byh1969.com/

Mr.Clean × WEST’S VINTAGE

ミスタークリーン × ウエストヴィンテージのオーバーオール

大ブレイク前夜のオーバーオール。

最近オーバーオールが流行っているのを知っていますか? いや、最近ではないのかもしれません。いわゆるアーリーアダプターのひとたちはずいぶん前から目をつけていたようですし。いろいろな種類があるオーバーオールのなかでも、とくにエプロン付きの個体に注目が集まっているようです。その流行の火付け役が、フイナムでもおなじみ“キングオブ古着ディガー”こと「ミスタークリーン」の栗原道彦さんだということは意外と知られていないかもしれません。今回ご紹介する一着はその栗原さんと、これまたヴィンテージに造詣が深い〈ウエストオーバーオールズ〉の大貫達正さんが組んだ代物です。タフなのにしなやかなチノクロスが、ディテールの多いオーバーオールに妙にハマっています。女性が着ても良さそうですし、自分のような強面ならぬ、弱面のメンズでもなんとか着こなせそうな気がしています。
¥48,000+TAX

ストール ショールーム
03-6812-9371
westoveralls.jp

UNIQLO

ユニクロのプルオーバーシャツ

普通に美しいシャツなんです。

最近の〈ユニクロ〉がすごいというのはいろいろなところで聞きますので、ここで改めて声高に語ることもないんでしょうけど、それにしても最近の〈ユニクロ〉はすごいです。つまりフツーに欲しいものがあるんです。というとずいぶん偉そうな感じですが、自分を含めたいわゆる業界のひとたちってちょっと前までは「(ユニクロ)ユーはいいよね」とか「J.W.アンダーソンのなら着るな」とか、ようするにコラボというか、オーセンティックな〈ユニクロ〉以外の部分は評価するよっていうスタンスだったと思うんです。恥ずかしながら自分にもそういう側面があったと思います。でもいまは違います。通常ライン?のそこかしこにキラリと光るアイテムが潜んでいます。自分は「テラスモール湘南」のお店を定期的にパトロールしているんですが、あるときこのプルオーバーシャツがパッと目に入ってきました。〈ユニクロ〉には少し珍しいちょっと緩めのフォルムに、ブロード生地の半袖プルオーバーという、ありそうでなかった組み合わせに一目惚れした次第です。推せます、本気で。
¥1,990+TAX

ユニクロ
0120-090-296
エクストラファインコットンブロードストライププルオーバーシャツ

RAKINES

ラキネスのTシャツ

キモかわいいって強い。

いつからか無地以外のTシャツを着るのが億劫になってきました。ロゴTでもフォトTでもなんでもいいんですが、そこにはなにがしかのメッセージが宿っています。つまりそれは自分がどういう人間かを開示するものでもあるわけです。その行為自体が気分ではなくなってしまったんです。2年前にコペンハーゲンの自治区、クリスチャニアに行って、スーベニアTシャツを買いました。そのTシャツをパリで着ていたんですが、街で親しげに男性に話しかけられました。おそらく「おぉ、お前もクリスチャニア行ったのか。あそこは最高だよな!」って言っていたんだと思います。この例をあげるまでもなく、Tシャツはコミュニケーションツールとして機能します。それゆえに適当なものを着るのが怖くなってしまったんです。ま、考えすぎなんですけどね。そこへいくと、このTシャツのわけのわからなさにはすごく惹かれます。動物と魚類のキメラだという“合成魚”が描かれたこのアートワークには、頭でっかちになった自分の何かを吹き飛ばすほどの痛快さがあります。このキモかわいい生き物?を描いた方はこの方です。ぜひご注目を。
各¥9,000+TAX

ラキネス
rakines.com/

山本博史

高尾山。

レースも無いし、ロードを走っていても飽きてしまう。なんで、週末は時間を見つけては高尾山に足を運んでいます。これはこれで楽しいのだけど、レース特有のお祭り気分と緊張感が無いのはやっぱり少し寂しい。自主レースでもやろうかしら、ね。

TANNUKI

タヌキのアイテム

モードなスポーツウェア。

走るうえで快適な服は、日常的にも快適で当たり前。というわけで、普段から走れる格好ばかりしています。とはいえスポーティ過ぎるのはナンセンス。あくまでも普段着感覚でガチのスポーツウェアを取り入れることに、ファッション的な楽しみや喜びを見つけ出しています。そんなぼくのスタイルにピタッとハマりそうなのが、こちらの新しいブランド〈タヌキ〉です。“ライフスタイルウェアとして成立する服”を目指したというカットソーでは、モックネックや袖のギャザー、フロントのフラップポケットなど、ファッション的なアプローチが見て取れるモダンなパターンワークを採用。ソフトな風合いの高機能ポリエステル素材は、通気性や吸水速乾性に優れ、形態安定性も備え、抗ピリング性にUVカットなど、充実の機能性を誇ります。しかも、すべてのアイテムはこだわりの国内生産というのも魅力的。モードな面構えで機能性にも優れ、ローカリティもある期待のニューカマー。今後の展開も含め注目しておきたいブランドです。
キャップ ¥6,000+TAX、カットソー ¥13,000+TAX、モックネックカットソー ¥9,000+TAX

タヌキ
tannuki.jp

Columbia Montrail

コロンビア モントレイルのトレイルランニングシューズ

黄色が気になる。

最近、どういうわけか黄色づいてます。いつも携帯しているレインジャケットも、お気に入りのTシャツも、気になるショーツも、トレラン用のザックも、愛用している靴下さえも。とはいえ全身黄色ってわけにはいかないので、それらが混じり合うことはないんですが。なんてことない格好に発色のいい黄色をアクセントに添えるのが、今のぼくの気分なんです。先頃リリースされた〈コロンビア モントレイル〉の「モントレイル F.K.T. 斑尾イエロー」は、まさに理想的な配色。それでいて機能面も抜かりなし。通気性に優れたシームレスなメッシュアッパーに、横ブレを軽減させる補強パーツをサイドに施し、伸縮性に優れたパワーメッシュのソックライナーが極上のフィット感を提供してくれます。硬さの異なる2種類のミッドソールを合わせ、アウトソールの細かな突起のパターンにより、あらゆるフィールドでグリップ力に優れた安定感ある走行性を可能にしてくれます。気分もアガって、山で映える、魅惑の一足かなと。
¥14,000+TAX

コロンビアスポーツウェアジャパン
0120-193-803
www.montrail.jp

NODAL

ノーダルの靴下

老舗足袋メーカーが表現するストリートカルチャー。

モノを選ぶ基準のひとつに、ブランドの背景があります。機能やデザインも大事だけど、それ以上にどんな人が、どんな想いで、どんなことを表現しようとしているのか。そこに共感できるか否かで、モノに対する見方が大きく変わります。100年以上の歴史を誇る大阪の足袋屋、靴下製造メーカーの「玉井商店」が手がけている足袋型ソックスに特化したブランド〈ノーダル〉は、手がけているのがまさかのブレイクダンサー! ゆえに老舗としての信頼と誇りに、ストリートスポーツの要素が加わり、見た目はとにかくファッショナブル。足袋型ならではの地面を掴む感覚を、スタイリッシュに味わうことができます。なかでもこちらの「Signature Socks」は、クッション性に優れ、つま先は無縫製でごろつき感もなく、甲のサポートによりフィット感も抜群。スポーツシーンでも難なく対応できる仕上がりになっています。老舗ならではの確かな技術力と現代的な感性が融合した足袋型ソックスブランド〈ノーダル〉、以後お見知りおきを。
各¥1,800+TAX

ノーダル
www.nodal.jp

On × Bang & Olufsen

オン×バング&オルフセン

ランナーの物欲をくすぐります。

〈オン〉の勢いが凄まじい。あのロジャー・フェデラーが加入したかと思えば、スマートかつ機能的なモデルでスニーカーシーンへ鮮やかに参入し、本業であるランニングでは話題のカーボンプレート入りのレーシングシューズ「クラウドブーム」をリリース。あらゆるシーンを縦横無尽に横断しながら、存在感を見せつけています。そんな〈オン〉の新たなコラボレーションパートナーが、まさかのハイエンドなオーディオメーカー〈バング&オルフセン〉なのです。ベースはスポーツ向けのワイヤレスイヤフォン「Beoplay E8 Sport」となり、配色には前出のクラウドブームを彷彿とさせるリーフグリーンを採用。アルマイト加工を施したアルミニウム素材には、左右対称の配色に両者のロゴをプラスするなど、〈バング&オルフセン〉のエレガントな世界観に〈オン〉ならではのスポーツテイストがそれとなく馴染んだルックスは見事。これぞランナーの物欲をくすぐるワイヤレスイヤフォンだと思います。
¥39,000 in TAX

オン ジャパン
050-3196-4189
www.on-running.com

石井陽介

でしょ。

とんねるずのタカさんのYouTubeが圧倒的過ぎる。ってまあ天下取ったモノホンなわけだから当たり前といえば当たり前なんですが、にしても面白い。自由に泳がせたら天下一品だね。マッコイさんの編集も流石の一言。やっぱりロープーは質が違う。格の違いでしょ。

CONVERSE

コンバースのジャックパーセル RET ミュール レザー

珍バース、なう。

一昨年〈コンバース アディクト〉で発売された「ワンスター ローファー」、そして昨年、フイナム古着サミットで復刻した「チャックトグル」が話題となり、いま再び注目を集める珍種の〈コンバース〉、通称“珍バース”。そもそもこれらは90年代後半から00年代初頭にかけて、主にヨーロッパで企画・販売されたモデルで、〈コンバース〉のスタンダードモデルをベースにアレンジを施した突飛なデザインが当時一部のマニアから熱烈に支持されたモデルなんです。決して万人ウケするようなモデルではありませんでしたが、時を超えて2020年、まさか“珍バース”が脚光を浴びることになろうとは。昔からコンバース党だったぼくとしては驚きもあり、嬉しくもあったりで。今回紹介する「ジャックパーセル RET ミュール レザー」は、丸っこいトゥとスマイルはそのままにミュールサンダルにアレンジしたモデル。当時はレディースサイズのみの展開でしたが、こちらの復刻はメンズサイズも展開ってことで問答無用で即買い一択でしょ!
¥12,000+TAX *9月発売予定

コンバースインフォメーションセンター
0120-819-217
converse.co.jp

TENJINYU

天神湯のTシャツ

侮るなかれスーベニアT。

まわりの友人らがこぞって通っている北品川の温泉「天神湯」。都心にあって天然温泉が楽しめる、しかも植物性泉の黒湯とあって人気を博しているわけですが、「天神湯」の魅力はそれだけではありません。カウンターには〈N.ハリウッド〉をはじめとしたアパレルブランドの製品が並んでいたり、不定期にリリースされるオリジナルのTシャツがイケてたりと妙にシャレているんです。先ごろ発売された新作のTシャツもそう。フロントにはフランス語で“j’aime le bain!=私はお風呂が好きです!”というメッセージを、左脇には店名である“tenjinyu”の文字を刺繍であしらったシンプルなTシャツですが、このバランス感やグラフィックのセンスがいまのムードを的確に捉えていて抜群なんです。近ごろは様々な業種のスーベニアTシャツが人気ですが、その中でも「天神湯」のTシャツは抜きん出ているかと。温泉のTシャツだからといって侮るなかれ、ネタとかそういうのは一旦置いといて、普通に見た目が素晴らしいんだってば!
各¥3,000+TAX

天神湯
www.tenjinyu.com/

KAPITAL

キャピタルのラップパンツ

無国籍なミクスチャー感。

気に入ったブランドが見つかると延々リピートし続けてしまいます。〈キャピタル〉もそのひとつです。一目でそれだとわかる圧倒的な個性と、どこの国にも属さないオリエンタルな雰囲気、そしてそれらを高い次元で服へと昇華する生産技術。13、4年前に出会って以来、〈キャピタル〉の摩訶不思議な世界観に魅了され続けていまに至ります。ご覧のパンツはリップストップのカーゴパンツをベースに、左足側のみ超ワイドにして余った部分を折り返してラップパンツのように穿くというもの。アメリカンなアイテムをアジアン・テイストに落とし込むミクスチャー感も流石だし、自然な色の抜け具合やステッチ周りのパッカリングといったユーズド加工もお見事。〈キャピタル〉を存分に味わえる一品というわけです。トップスは白シャツとかでシンプルに合わせようか、あるいはド派手な柄シャツでインパクト勝負か。個性的なパンツは、だからスタイリング欲をかきたてるアイテムでもあるんですね。
¥25,800+TAX

キャピタル恵比寿店
03-5725-3923
www.kapital-webshop.jp/

HIROSHI NAGAI

永井博のポスター

ステイホーム、夏を愛でる。

中学生の頃、何かの雑誌で見た“邦楽の名盤100選”的な特集の上位にいたのが大滝詠一さんの『A LONG VACATION』でした。直感的に気になって手に入れてドハマリ、以来、いまも変わらずフェイバリットなアルバムなんですが、大滝詠一さんと同じくハマってしまったのがジャケットのイラストを手掛けた永井博さんでした。真っ青な空と、強い日差しを感じるコントラストの強い影、天高く伸びて見切れたパームスプリングス、気持ちの良さそうなプール。見ているだけで心躍るといいますか、楽しいんですよね。過日、永井博さんをインタビューする機会に恵まれまして、その際に購入させてもらったのが、写真のポスターです。今年の夏はコロナ禍の影響で外出するのも阻まれるし海なんてのは以ての外。ならばこいつを部屋に飾って、ステイホームしながらわずかな夏の雰囲気を楽しもうかと。
¥3,000 in TAX

FMCDギャラリースタジオ
gallery@fmcd-gallery.com
Instagram:@fmcd_gallery_studio

村松諒

日本沈没2020

最近の楽しみといえば、Netflixのアニメ『日本沈没2020』を観ること。巨大地震によって沈みつつある日本を舞台にとある家族の姿を描いた作品ですが、とにかく展開が早くて、要素も多い、てんこ盛りの内容。よそ見していると置いていかれそうになるスリリングな感じが堪りません。

HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE

オム プリッセ イッセイ ミヤケのプルオーバー

新時代のライフウェア。

ファッションにおいて無視できない時代の流れ。そもそも ”流行” とはプレタポルテ(既製服)が登場した1970年代に生まれ、当初は10年周期で繰り返すと言われていました。いまではこの周期もだいぶ曖昧なものになりつつありますが、それでも大手アパレル企業においては戦略を立てる指針になっています。そんなトレンドやブームから距離を置き、独自のスタンスで歩みを進めてきたのが「イッセイ ミヤケ」です。この会社の特筆すべき点は独自の素材開発。なかでも88年から開発がはじまったプリーツ技術は進化を続け、93年には「プリーツ プリーズ イッセイ ミヤケ」、2013年には男性のための日常着を提案する「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」が生まれました。「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」の素晴らしいところは、カジュアルなファッションにも難なく馴染むところ。写真のハーフジップのプルオーバー然り、デザインをストリートの方向に寄せているから着こなしやすいところに良さがあります。しかも、素材にポリエステルを使っているから軽くて動きやすく、シワになり難いという利点も。プリーツの服といえばひと昔前まで女性のものという印象がありましたが、いまでは男性でも気兼ねなく取り入れられるライフウェアに成長しました。
¥24,000+TAX

オム プリッセ イッセイ ミヤケ
www.isseymiyake.com/hommeplisse/ja

OAMC

オーエーエムシーのシャツ

無味無臭とは真逆。

デジタル形式での開催が注目を集めた2021年春夏パリファッションウィーク。7月9日から13日の日程に65ブランドが参加し、それぞれ趣向を凝らした映像作品を発表しました。ランウェイショーは服、会場、モデルのキャスティングなど、ある程度の要素が決まっていれば、それなりに成立する部分があるように思いますが、今回はまったく異なる映像という領域のなかでそれぞれのクリエイションが試されたのではないでしょうか。一方、ここ最近のパリコレのなかでも評価の高い〈オーエーエムシー〉はルック写真でコレクションを発表しました。ミニマルだけど無味無臭とは程遠い、良い意味でのクセのあるデザインは健在。所々にあしらわれたモノクロの写真に謎を解くカギがありそうです。ここで紹介するシャツはこの秋冬シーズンを象徴するような超ビッグシルエットの一着。膝丈のワンピースのようなデザインで、ハリのあるウールの生地を使っているからコート感覚で羽織っても良さそう。毎日、モノトーンの格好ばかりしているぼくにとって挑戦しがいのあるアイテムです。
¥73,500+TAX

エドストローム オフィス
03-6427-5901
www.oamc.com

Ray-Ban

レイバンのサングラス

ジェームス・ディーンに憧れて。

誰にも自分のスタイルを語る上で影響を受けたファッションアイコンがいると思います。それがぼくにとっては10代後半に知った「ザ・ストロークス」の5人であり、「ザ・リバティーンズ」のピート・ドハティであったりするのですが、意外なところだとジェームス・ディーンもそのひとり。彼が映画『理由なき反抗』で見せたファッションは、まさにシンプルなモノを好む自分にとって理想そのもの。当時20代そこそこだったぼくにとって、ディーン演じる主人公・ジムの白Tとジーンズの姿は格別でした。いまでもその気持ちに変わりはなく、あのスタイルがファッションの究極系だと思っています。この映画で彼がかけていたのは〈レイバン〉の「ウェイファーラー」。実はここでご紹介するのはそれではなく、新作の「カリビアン」というモデルです。どういうことかというと、「ウェイファーラー」はディーンに憧れてヴィンテージのものを買ったのですが、海外企画のため、どうもしっくりこない。そこで目をつけたのが1960年代のモデルをベースにしたこの一本で、「ウェイファーラー」よりもやや小ぶりなスクエアのフレームが◎。フレームの両サイドに付いたバーリベットも洒落ています。まだ白Tとジーンズの格好に挑む勇気はありませんが、この夏は「カリビアン」で新しい自分を見つけたいと思っています。
¥23,300+TAX

ルックスオティカジャパン カスタマーサービス
03-3514-2950
japan.ray-ban.com

RED EAR

レッドイヤーのジーンズ

ユーモアのなかに潜む職人技。

ぼくにとって思い入れの深いブランドといえば〈ポール・スミス〉。自分がいまの仕事をはじめた15年くらい前から欠かさず服をチェックしているのですが、毎回、コレクションにはユーモアのなかにも何かしらの驚きがあって、いつも新作を見るのが楽しみです。気づくと、なんと今年でブランドスタートから50周年。厳しい時代のなかで半世紀も続いているのは、デザインはもちろん、ポールさんの気さくな人柄によるところが大きいのかもしれません。そんな〈ポール・スミス〉でフイナムが特にプッシュしているのが〈レッドイヤー〉です。改めて説明すると、こちらはヴィンテージ、ミリタリー、ワークといった要素を日本の職人技で表現するジャパンメイドのライン。今季は1980年代のペイントアートとヨーロピアンヴィンテージがインスピレーション源になっているのですが、なかでも一押しはこのジーンズです。デニムとパッチワークを別々に加工しているのかと思いきや違うんです。パッチワークした後に塩素加工を施すことでデニムのところは白く、貼り付けたところはオレンジっぽく変色。〈レッドイヤー〉ならではの緻密な職人技が違和感のないデザインを生み出しました。まさにペイントアーティストの面影を感じさせる、ヴィンテージライクな一本です。
¥36,000+TAX

ポール・スミス リミテッド
03-3478-5600
www.paulsmith.co.jp

木村圭佑

炭生活はじめました。

タバコは吸うし酒も飲みます。はたから見れば健康ではありませんが、食べるものとかは気にしています。健康になりたいのかどうなのか、自分でもよくわかりません。最近は毎朝、竹炭の粉を小さじ一杯程度飲み始めました。効果のほどは来月のこの欄で。

L.L. Bean

エル・エル・ビーンのバッグ

保冷バッグとしても、普段使いとしても。

最近はハードではなく、ソフトクーラーが気になっています。家に置いといても場所をとらないし、気軽に持ち運べるので。あといま時期って、スーパーで買った食材の状態も気になるのでソフトクーラーは重宝するんですよね。なかでも〈エル・エル・ビーン〉のこのバッグに注目しています。こう見えて保冷機能付きで、そして何よりルックスがいい。往年のクラシック。サイズはSからLまであって、Sサイズだったらお弁当なんかに最適。Lサイズはピクニックやキャンプ、ショッピングバッグとしても優秀です。個人的な好みはLサイズ。写真にはありませんがMサイズはユーティリティプレーヤーです。アウトドア過ぎないデザインの保冷バッグは少ないので、そっちが苦手な方はぜひに。
Sサイズ 各¥5,900+TAX、Lサイズ 各¥7,900+TAX

エル・エル・ビーン
www.llbean.co.jp

mont-bell

モンベルの靴下

夏のにおいと汗対策。

汗をよくかくので、グレーのTシャツを着たら背中が真っ黒になります。インナーを一枚挟んでいようと染みてきます。やっぱりもうちょっと痩せたほうがよさそうです。炭よ、効果あれ! さて、そんな汗かきなのですが、特に夏場は足が蒸れる。そこで先日、アウトドアライターさんにおすすめの靴下を聞いたところ、返ってきたのがこの靴下のこと。メリノウールと聞いて「暑そう」と思ったんですが、やっぱりすごいですメリノ。吸湿性と速乾性は申し分なしで、それでいて防臭効果もある。暑さも普通の靴下と変わらない。とくれば夏にこそ最適じゃん、ということです。常に靴のなかが快適だし、夏場特有の嫌な蒸れも感じにくい。もっと早く、このよさに気づいておけばよかった。〈モンベル〉謹製なので、安定のクオリティとコスパです。毎日靴下、これでいいかも。
各¥1,100+TAX

モンベル・カスタマー・サービス
06-6536-5740

HOUDINI

フーディニのTシャツ

半袖のウインドシェル。

シャツを羽織るほどではないけどTシャツだとちょっと肌寒い、みたいなときがよくあります。自然のなかで遊んでいるときなんかは特に。そんなときに〈フーディニ〉のこのTシャツがちょうどよいです。半袖ですが、ボディ部分はウインドシェル仕様。風を通さないので体幹が冷えにくいんですね。撥水性能も高いから弱雨程度ならまったく問題なし。肩部分にボタンがあるので、それをはずせば着脱も楽。こう見えてサッと被れるんです。しかも重量が100グラム以下という脅威の軽さ&パッカブル。カバン忍ばせ系としてもいいのではないでしょうか。ちなみにこちらはユニセックスです。トレイルランナー・山本健一さんもこんな感じでレビューしてます。「身体の芯を冷えから守る。真冬から夏の高山トレーニングまであると便利な一枚。軽量コンパクトなのでどこにでも」。
各¥13,000+TAX

フルマークス
www.fullmarksstore.jp

beta post

ベータポストの財布

財布にも思いをパッケージ。

スーパーコンセプチュアルなブランドの〈ベータポスト〉。どのプロダクトもなんですが、特に小物類は、ブランドのコンセプトである「観る人の思考を促すこと」がめちゃくちゃ表現されているんです。このコインケースは「プラスチック製品をはじめとする大量生産のそばで犠牲になるものを表現したシリーズ」で、モチーフとなったのは手編みの籠です。レジ袋が普及する以前は、多くのひとが籠バッグを使って買い物に出かけてました。そこから技術が発達していって、なんでも作れるようになり、利便性だけを追求して、環境がどうにかなっちゃって…的な具合に、思考を誘発させてくれるのです。アクティビストみたくはなれませんが、日々持ち歩くものに、そんなメッセージを潜ませておくのも悪くないです。※革の色柄には個体差あり。
¥27,000+TAX

ベータポスト
betapost.jp

黄田駿

天に愛された天気の子。

先日、『路地裏てぃーん。』50回記念で女優の森七菜さんにインタビューしました。以前から画面越しにすごい女優さんだと思ってましたが、実際にお会いしてみると圧倒的。曇り空が突然晴れたり、鼻先にてんとう虫が止まったり、とにもかくにも神様に愛されていました。

MATSUFUJI

マツフジのニット

コントロール自在の一巡指名。

梅雨が落ち着いたと思えば、すぐさま顔をのぞかせる炎天。もう夏なんですね。そんな季節柄とは裏腹に、各ショップには秋冬の新作がチラホラ。9月頃まで残っているだろうと高を括っていると買い逃すのがオチってもんです。今から目星を付けておいて損はありません。特に今シーズンからスタートした〈マツフジ〉は一巡指名の名選手揃い。「メンズ服のすべては“ワークウェア”だと思う」と話す松藤勉さんが手がけるアイテムはワークのような野趣に富んでいながら、どこかドレッシーなんですよね。8月はじめにデリバリーされるこのニットなんかはその最たる例。色使いやブロッキングのバランスだけでなく、程よいショート丈だったりと細部まで抜かりありません。グラフィックや装飾を用いることなく、アイデンティティを示す自在なコントロール術、感服です。
左:¥47,000+TAX、右:¥45,000+TAX

マツフジ
matsufuji-jp.com

bfgf

ビーエフジーエフのブランケット

アートにくるまれたい。

バスケットボールやバナナ、ヴィーナスにアメリカの国民的キャラクターなど、誰もが知るモチーフを緩やかな曲線でファニーに描くアーティスト、リリアン・マルティネス。自然、人、ポップカルチャーがブレンドされた彼女の作品は眺めているだけでとびきりハッピーな気分になります。それが羽織れるとあれば尚のこと。このブランケットは、そんな彼女が主宰するアートブランド〈ビーエフジーエフ〉のものなんですが、一見すると弾けるようなポップネス。しかし、これがまたシンプルな家具とよく合うんです。馴染むというより、ほど良いアクセントに。コットン製なので、夏場であっても問題なし。クーラーの効いた部屋でこれにくるまりながらミントアイスを味わう。大人のハッピーセットの完成です。
WWA mini ブランケット ¥22,770 in TAX
※現在はソールドアウト。再入荷についてはインスタグラムで告知。

コミューン
www.ccommunee.com
Instagram:@ccommunee

OUTDOOR PRODUCTS × L’ECHOPPE

アウトドアプロダクツ×レショップのデイパック

魔性。だがそこがいい。

数年前に胸がトキめいたこのニュース。しかし、大阪に住んでいたぼくにとっては高嶺の花。指を加えて見ることしかできませんでした。それから訪れた数年ぶりの再開にざわめきを抑えられず…。バッグの側面に配されたウェービングテープやフロントの大きなポケットなど、愛らしいルックスもあの頃のまま。しかし、洒落たカラーに着替えた新色も加わり、新鮮な表情も覗かせています。街や山へと連れ出したくなるデイパック。背中を覆うほどの特大サイズにするか、デイリーユースに最適な通常サイズを選ぶか、実に悩ましい限り。
ラージ 各17,000+TAX、スモール 各¥15,000+TAX

レショップ渋谷店
03-6712-5770

KVADRAT/RAF SIMONS

クヴァドラ/ラフ・シモンズのクッション

風光明媚なクッション。

わずか数ミリで表現されるテキスタイルの世界。普段何気なく手を触れたりしていますが、よくよく考えるとすごい。ウールやコットンといった繊維の混紡率に変化を加え、毛羽立たせたり、ネップを入れたりと、繊細な製法によって見た目や手触り、さらには機能性さえも違ったものに仕上げてしまう。そのことにハッと気付かされたのが、インテリアブランドの家具の張り地やメゾンブランドの服に用いられるテキスタイルメーカー〈クヴァドラ〉です。デザイナーのラフ・シモンズがデザインを手がけるこのクッションは鮮やかなカラーリングと織りのテクスチャーが美しいのなんの。不思議と花畑や銀世界、苔盆景といった自然を想起させます。「いつかソファも」を胸に秘めつつ、ファーストクヴァドラはクッションに決めました。
左上:¥31,240 in TAX、右上:¥30,140 in TAX、右下:¥26,510 in TAX

クヴァドラ
kvadrat.jp

須藤結理

『漂流教室』ダメなら、そらダメだ。

先日、Netflix配信のドラマ『呪怨』を友人と観ました。長らく三宅唱監督のファンだった私は、これまでの作品にはない彼の新たな手札に、痛く感動しました。でも怖いもんは怖い!いくらフィクションだ特殊メイクだと言い聞かせても無理なもんは無理。ひとりで観ていたらたぶんちびってました。

ENGINEERED GARMENTS × Manhattan Portage for Pilgrim Surf+Supply

エンジニアド ガーメンツ×マンハッタン ポーテージ フォー ピルグリム サーフ+サプライのメッセンジャーバッグ

我が子の相棒みっけ。

私の自転車のハンドルは蛍光オレンジである。ボディはクリーム色なので、いつなんどきでも差し色を効かせながら滑走していることになります。最初はアクセントになってかわいいなと呑気に思っていたのですが、徐々にある問題が。派手な色のアイテムを身につけられなくなったんです。で、自然と暗い色みのものに目がいくようになり、みっけたのがこちら。上記の錚々たる三巨頭が合作したメッセンジャーバッグです。19年秋冬に好評だった第一弾をベースに、日常使いしやすいサイズ感に変更、さらに異素材使いのマルチパターンが追加されました。ブラックとネイビーが同居し、スポーティでありながら都会的な印象。かっちょいい。これなら我が子のオレンジを生かしながら、スマートな自転車スタイルが完成しそうです。
¥23,000+TAX

ピルグリム サーフ+サプライ
03-5459-1690

HIDAKA

ヒダカのチップス シューホーン

サクッとパクっと履いちゃって。

読みかけの漫画をぺらりとめくると、谷底に落ちているアイツ。2枚あわせて口に咥えれば、だれでもドナルドになれちゃうアイツ。このシューホーンのモチーフになったのは「ポテチ」です。炭水化物と糖質というハイカロリーな掛け算のもと生まれたわけですが、このたびブラス素材というラグジュアリーなドレスを手に入れ、生まれ変わりました。ポテチが持つ有機的な弧は、光を受けるとこんなにも艶めくんですね…。普段見過ごしがちなものをファッションの土俵にあげるという〈ヒダカ〉らしい一品、いや一枚に仕上がっています。パンツのベルトループやバッグにぶら下げておけるストラップ付きなので、スタイリングにひと捻り入れられるうえ、いつでも使えて便利。これひとつで靴を履く瞬間が愛おしくなりそうです。
各¥28,000+TAX

ヒダカ
Instagram:@hidaka.sh

UNSLACKS

アンスラックスのアクティブイージーパンツ ピグメントダイツイル

アンイージーな努力。

〈アンスラックス〉はテーラー出身のデザイナー中野亮介さんがつくった、イージーパンツ専門のブランド。パンツの種類がごまんとあるなか、なぜイージーパンツなのかというと、彼の趣味が自転車で、より自転車に乗りやすいパンツをつくりたいと思ったからだという。自身の中に軸足を置いているというのが、なんだかかっこいいですよね。詳しくは以前フイナムで取材した記事にて。で、今回紹介したいのがこちら。股下にマチがあるので自転車はもちろん、アクティブに動きやすい仕様になっています。パッと見ではなんのこっちゃですが、実はピグメント加工という、繊維の奥まで浸透させるのではなく表面のみに色を乗せる染色方法を採用しています。つまり洗いをかけるごとにほどよく色落ちするので、育てがい抜群というわけ。イージーパンツが持つ無限の可能性をこの一本に見ました。
各¥23,800+TAX

アンスラックス
03-6875-5780
unslacks@gmail.com unslacks.com
Instagram:@unslacks_store

HAY

ヘイの バーナード

委ねたい。

自粛中にイスを一脚買って以来、私の中に眠っていた椅子欲がとめどなくあふれてきました。たぎるその欲求を優しく受け止め、包みこんでくれるものを日々血眼になって探していたら、〈ヘイ〉でこちらに出合いました。スウェーデンを拠点に活動するアメリカ人デザイナー、シェーン・シュネックがデザインした「BERNARD」は、「未来にも残りうるクラシック」を目指して作られたリビングチェアです。軽やかなシートカバーが座面に敷かれ、木製の柔らかなフレームが肘を支えます。端から端まで舐めまわしたくなるほど美しい一脚。欲求も衝動も、大きなお尻だってぜ〜んぶ委ねてしまいましょう。
¥240,000+TAX ※色や素材によっては値段が異なります。

ヘイ トーキョー
03-6427-9173
www.hay-japan.com/

竹田崇真

自炊、はじめました。

3月末に上京してから一向にしてこなかった自炊を、ようやく一念発起して始めることに。まずは形からということで、素人らしからぬ高級な包丁を買いました。ここで安いものを選んでしまうとすぐ逃げ出しそうだったので。背水の陣で日々キッチンに向き合っております。

Comme des Garçons Homme Plus

コム デ ギャルソン・オムプリュスのシャツ

ひとの温もり。

オンラインで服を買うことが当たり前になったいま、コロナウイルスによりその傾向はますます加速しています。家にいながら完結し、時間もかからない、さらにはお店より割安な場合さえあります。そんな時代でも、ぼくはやっぱり実店舗で服を買いたい。このことをより強く実感した出来事がありました。先日、「ドーバー ストリート マーケット ギンザ」に立ち寄った時のこと。何の気なしに〈コム デ ギャルソン・オムプリュス〉のコーナーを見ていると、スタッフの方にオススメされたのがこの縮絨シャツ。とりあえず試着してみると、袖を通した途端言い知れぬ高揚感を覚えました。サラリとした艶のあるポリエステルの生地感、無造作にシワが入った縮絨加工独特の風合い、まさにぼくが探し求めていたシャツのそれだったのです。さらに、嬉しい発見がもうひとつ。対応してくれたスタッフの方と話すうちに、彼が同い年であることが判明。職業は違えども、同じ業界に身を置く新卒同士すぐに意気投合しました。予想もしていなかったモノとの出会い、そしてそこに介在するひとの温もり、これこそが実店舗が存在する意義であり価値なのではないでしょうか? そのことを思い出させてくれたのが、〈コム デ ギャルソン・オムプリュス〉のシャツでした。
¥32,000+TAX

コム デ ギャルソン
03-3486-7611
www.comme-des-garcons.com

GARMENT REPRODUCTION OF WORKERS

ガーメントリプロダクションオブワーカースのグルカパンツ

20世紀の服たち。

これまで様々なアートブックを見てきたなかで、特に心に残っているのが、写真家アウグスト・ザンダーによる『20世紀の人間たち』。20世紀初頭に撮影された、ドイツの農民、職人、芸術家、軍人、貴婦人といったあらゆる階級・職業の人々のポートレートを収めた写真集です。そこには当時のドイツを生きる人間のリアルな姿が映し出されているのですが、注目すべきは彼らのファッション。着ている服がたとえ汚れていたり、穴が空いていても、その着こなしはひとつのスタイルとして完成されていてため息が出るほど格好いい。そんな彼らのファッションを現代に蘇らせるのが、〈ガーメント リプロダクション オブ ワーカース〉。その名の通り、古き良き時代の“労働者の服”を、いまの日常に寄り添うワードローブに“リプロダクション”することをテーマに掲げるブランドです。なかでも気になったのが、こちらのグルカパンツ。手織りの手法を用い、あえて織りムラやネップを持たせたり、表地・裏地の縮率を意図的に変えてシワ感のある生地にしたり、はるか昔の服の風合いを再現するため、あらゆる趣向が凝らされています。その出来栄えは、まさに『20世紀の人間たち』で見た、土臭い雰囲気を漂わせ、着込むほどに味わい深くなるワークウェアです。
¥39,000+TAX

コンフェクション
garmentreproduction.com/

COMESANDGOES

カムズアンドゴーズのカンカン帽

普通がいい。

髪型が坊主ということもあって、年がら年中キャップやビーニーを被っているのですが、今夏はカンカン帽が気分です。きっかけとなったのは、スコット・フィッツジェラルド原作の映画『グレート・ギャッツビー』。1920年代のニューヨークの社交界を描いたこの作品で、主演のレオナルド・ディカプリオやトビー・マグワイアを筆頭に、みんながみんなスーツにカンカン帽を被っていました。この華麗なクラシックスタイルに影響を受けたぼくは、いざお気に入りのカンカン帽探しの旅へ。リボンの幅、つばの広さ、帽子の高さの3つのバランスを重要視し、たどり着いたのが〈カムズアンドゴーズ〉。“普通にいいものを丁寧に作る”、ブランドが掲げるこの理想を体現するように、余計な装飾を一切廃した王道のデザインに惹かれました。洗いざらしの白シャツなんかと合わせて、思いっきり夏の気分に浸りたいものです。
¥18,000+TAX

カムズアンドゴーズ
comes-and-goes.com/

SALOMON ADVANCED

サロモン アドヴァンスドのシューズ

らしからぬ外見。

みなさん、憧れのファッションアイコンっていますか? かくいうぼくは自分のスタイルを持つひとに魅力を感じます。そういう意味でいうと、先ほどご紹介した〈コム デ ギャルソン〉を手がける川久保玲さんがまさにそう。どの写真を見ても、アイコニックなヘアスタイルに〈ルイスレザー〉のライダース。日々移ろいゆくファッション業界に身を置いているからこそ、不変のスタイルがより一層強固で魅力的なものに映ります。去年5月、そんな彼女がイサム・ノグチ賞の授賞式で履いていたのは〈サロモン〉のシューズ。あの川久保さんがアウトドアシューズを履くのかと驚いたものですが、それを機にブランドの動向をチェックし始め、最近〈サロモン アドヴァンスド〉の「XA-ALPINE 2 ADV」に目が留まりました。プロアスリート仕様のライン”S-LAB”から登場したこちらは、高山帯でのランニングに対応するため、高いグリップ力と防水性を備えるモデル。なにより、シームレスなアッパー、つま先を保護するTPUトゥキャップ、くるぶしまで覆うソックスシルエットが織りなす、いい意味でアウトドアシューズらしからぬデザインが◎。モードなスタイリングの外しに是非とも取り入れたい一品です。
¥34,000+TAX

デジタルマウンテン
www.digital-mountain.net/

柴山英樹

トレランデビュー。

先日、高尾山で人生初のトレランをしてきました。山道を走ることが、こんなにも気持ちいいなんて。 ロードランナーがハマるのも納得です。翌日から5日間続いた、地獄のような筋肉痛も、いまとなってはいい思い出。今度行くまでにギアを揃えなくては!

is-ness for Graphpaper

イズネス×グラフペーパーのシャツとパンツ

待ってました。

イマドキのファッションシーンの醍醐味といえば、無数に繰り広げられているコラボレーションでしょう。毎シーズン心踊らされるコラボネタが尽きませんが、個人的にいま一番アツいタッグが〈イズネス〉と〈グラフペーパー〉。どちらも、毎シーズンついついおかわりしてしまうんですよね。おそらくですが、この2ブランドのファンのシンクロ率、ハンパないと思います。今回のコラボは、〈イズネス〉の人気アイテム「ベンチレーションシャツ」と「バルーン イージー パンツ」をベースに、〈グラフペーパー〉のオリジナル生地でアレンジ。〈イズネス〉のインラインには見受けられない、ネイビーをチョイスしたあたりも、またニクい。セットアップではないのですが、もちろん上下買いしました。
シャツ ¥32,000+TAX、パンツ ¥28,000+TAX

グラフペーパー
03-6418-9402

ayame

アヤメのサングラス

これぞジャパンメイド。

夏が来ると決まって欲しくなるサングラス。しかし、いざ店頭で試着してみるものの、いまいちしっくり来ない。「ぼくはサングラスが似合わない顔なのかも…」なんて、半ば諦めかけていたところ出合ったのが、〈アヤメ〉の品です。日本人の骨格にフィットするようデザインされていることは知っていたのですが、正直疑っていました。そう、実際にかけるまでは。自己満かもしれませんが、どんなアイウェアからも拒絶されたぼくでも、不思議と似合ってしまうんです。定番のラウンド型も、個性的な8角形シェイプも、〈アヤメ〉のフィルターを通せばどんな形も馴染みます。こやつらを手にしてからというものというもの、梅雨明けが一層待ち遠しくなりました。アイウェア探しで迷走中の方、正解は〈アヤメ〉にありますよ。
CIRCUS(上):各¥38,000+TAX、OCTA47(下):各¥43,000+TAX

アヤメ
03-6455-1103
www.ayame-id.jp/

NIKE

ナイキのスニーカー

履けばわかる。

いままでいろんなシューズに手を出しましたが、やはり落ち着くのは〈ナイキ〉。ストリートヘッズたちを魅了し続けるコラボものや、スポーツシーンを席巻している厚底のランシューなど、話題にこと欠かさない〈ナイキ〉ですが、実験的ライン「ISPA」の新作には、度肝を抜かれました。5つ発表されたニューモデルのなかでも、とりわけぼくの心を奪ったのが、「オーバーリアクト フライニット」。素材やディテールはこちらの記事でご紹介した通り。実際に履いてみると、いままでのものより、群を抜いて歩きやすい。軽さとフィット感もさることながら、特筆すべきは、そのクッション性の高さ。“雲の上を歩いてるような”っていう表現、いままでピンと来なかったのですが、これを履いて実感しました。こういうことか!
¥19,500+TAX

ナイキ カスタマーサービス
0120-6453-77
www.nike.com/jp/

SOUND SHOP balansa

サウンドショップ バランサのナップサック

釜山行きたい。

韓国・釜山のショップ「サウンドショップ バランサ」をご存知ですか? 気鋭のストリートブランドをはじめ、選りすぐりのレコードやヴィンテージなんかも並んでいて、釜山を代表するカルチャースポットとして知られています。特に人気なのが、ショップロゴが落とし込こまれたオリジナルアイテム。アルファベットと漢字のミスマッチ感、かわいくないですか? 現地のインフルエンサーやヒップホップアーティストたちも、頻繁に着用しているようで、日本でもじわじわと注目を集めています。昨シーズンから「URBS」でも取り扱いが始まり、こちらのナップサックを購入することに。つくりはいたってシンプルなのですが、ロゴのかわいさに負けました。ロゴものって、なんでこんなにも食指をくすぐってくるんですかね。
¥2,500+TAX

アーバンリサーチ バイヤーズセレクト
www.ur-buyersselect.com/

脇山修平

梅雨が一番嫌いかも。

平年より遅く梅雨入りした今年。当初は短期間で梅雨明けすると予想されていましたが、むしろ平年に比べて遅い…。雨の日は常に電車通勤していたので、久しぶり自転車で出かけようとしたら軽い筋肉痛に。野球部を始めるらしく参加する予定なのですが、この錆びついた体で動けるの心配です。

PHINGERIN

フィンガリンのマスクグッズ

いま頃、マスク沼。

外出時にマスクを着けるのが当たり前な世の中に。ただ、日々マスクを着けていて困ることが2つあります。ひとつは、一日中マスクを着けているとセンシティブな肌の持ち主には痒くてツラいということ。もうひとつが、飲食する際に外したマスクをどうするかということです。できるだけ外していたいのですが、そうは問屋が卸しません。悩んでいたところ、不意に教えてもらい買いに急いだのが〈フィンガリン〉のマスクグッズです。パジャマが得意な〈フィンガリン〉らしい柔らかいガーゼ素材のマスクに始まり、マスクを仕舞っておくケースや、マスクを首から下げられるケーブルも登場。特にマスクケーブルは、モビロンという伸縮性のあるポリウレタン素材とニッケルフリーの金具で本当にストレスフリーですし、飲食中にマスクをテーブルに置いたり、カバンに入れなくていいので、清潔に扱える点も◎。クリアで目立たないところも好きです。お値段も手頃なので、1人1個いっちゃいましょう。
左から順にマスクケース ¥4,200+TAX、マスクケーブル ¥1,400+TAX 、マスク ¥2,700+TAX

フィンガリン
phingerin.com

agnès b.

アニエスベーのTシャツ

Neat Neat Neat。

〈アニエスベー〉といえば、一般的にボーダーやカーディガンプレッションという定番アイテムや、映画にアートといったイメージが強いと思います。ですが、音楽イベントを開催したり、写真家シーラ・ロックが撮影した70年代パンクシーンの写真展「PUNK+」を開催したりと、ブランドにとって音楽も重要な要素のひとつです。ブラックボディにホワイトで“PUNK is Not DEAD”というワードが目につくこのTシャツは、デザイナーのアニエスベーさんが手書きしたメッセージをプリントしたシリーズの1枚。ストレートで強い言葉を絶妙なバランス感でポップに仕上げているので、メッセージ性は感じながらもサラッと着れるところがいいなと思ってしまいます。昔パンクが好きだったこともあり、いや、だからこそ恥ずかしさもり、このぐらいがちょうどいいんです。カルチャーやマインドをずっと大切にしている〈アニエスベー 〉の姿勢って、すごく応援したくなります。
¥8,500+TAX

アニエスベー
03-6229-5800
www.agnesb.co.jp/

Whole Love Kyoto®︎

ホールラブキョウトのハナオビーチ

鼻緒のチカラ。

夏の履物ではビーチサンダルが一番好きです。いわゆるビーサンというやつですが、スポサンやレザーサンダルにはない、軽さやあの頼りないノンシャランとした空気とか、足型に沈んでスカスカになった履きごこちは唯一無二だなと。ひとつ問題点があるとすれば、シーズン初めに水ぶくれができることぐらい。そんな初手のダメージを回避できそうだと思って選んだのが、〈ホールラブキョウト〉のハナオビーチです。大阪「菊之好」や「平井重商店」など、皇室御用達の職人がつくった鼻緒をビーサンの底に取り付けたこの逸品は、足なじみの良さと温故知新なデザインがツボです。一見クセが強そうなデザインですが、履いてみるとどんなファッションにも似合ってしまいますしね。それこそ、セットアップに合わせるなんていうのも面白いのでは? ひとつだけ欠点を挙げると、普通のビーサンのように海では履けないこと。まあ、サーファーじゃないのでまったく問題ないんですけどね。
各¥9,400+TAX

ホールラブキョウト
wholelovekyoto.jp

MYSTERY RANCH

ミステリーランチのゾイドバッグ

ものぐさの味方。

片付けるのがあまり得意ではなく、気がついたら部屋は散らかり気味に。時間のない朝に、仕事道具をどこに置いたのか探して、遅刻しそうになった回数も数知られず…。うっかり忘れ物をしないように導入したのが、この〈ミステリーランチ〉のゾイドバッグです。3サイズあるこのバッグは、簡単にいうとバッグインバッグという部類。散らかり放題の細々した物をカテゴリー別に入れていくことで、バッグの中身があらかた片付いてしまいます。面倒くさがりほど、とりあえず詰め込めばいいこんなタイプがピッタリです。ナイロン素材なのでなかに入っている物も濡れずらいですし、珍しい台形型になっているお陰か、形が変形して意外と沢山入れられるのも好きなポイント。〈ミステリーランチ〉らしいアーシーなカラーリングと相まって、ひとつ買ったら色違い、サイズ違いで欲しくなってしまう不思議な魅力があります。サイズに迷ったら、まずはMサイズから試してみてください。
左上から時計回りにSサイズ ¥1,200+TAX、Mサイズ ¥1,300+TAX、Lサイズ ¥1,700+TAX

エイアンドエフ
03-3209-7575

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