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航海をともにした2人の言葉で紡ぐ、ナナミカ ニューヨークができるまで。
Hello, nanamica NEW YORK!

航海をともにした2人の言葉で紡ぐ、ナナミカ ニューヨークができるまで。

昨今のアウトドアブームよりずっと前から、アーバンアウトドアを標榜してきた〈ナナミカ(nanamica)〉。これまで24カ国に販路を築き、その名を世界に知らしめてきました。そして2020年8月、ついに海外初出店を果たしたのです。選んだ地は大都市、ニューヨーク。コロナ禍という荒れ狂う大波に見舞われながらも、めでたくオープンを迎えた「ナナミカ ニューヨーク」。代表の本間永一郎さんと、店舗設計を手がけた建築家・クマタイチさんに、その苦難な道のりについて聞きました。

ソーホーなら、長く落ち着いて商売できると思った。

8月23日にオープンした「ナナミカ ニューヨーク」。

ー 〈ナナミカ〉は創業当初からグローバル展開を視野に入れていましたが、なかでもニューヨークを選んだ決め手は何だったんでしょうか?

本間:じつは3、4年前に、海外1店舗目をロンドンに出そうと思って物件を探していたんです。その頃はもう20カ国以上に商品を卸していて、なかでもイギリスがその筆頭でした。ただ、そのタイミングでブレグジットがほぼ決まってしまって……。そこで、次に考えたのがアメリカだったんです。

ー 卸しだけでは、どこかもの足りなさがあったんでしょうか?

本間:その頃は海外展開をはじめて10年で、少しずつ知られてきたとはいえ、一歩業界の外に出るとブランド認知はまだまだでした。やっぱりセレクトショップ相手だと、商品のバリエーションとしてはせいぜいハンガーラック2本分が限界じゃないですか。なので、自分たちの商品をフラットに見てもらうには、海外にも店舗を作るしかないなと。

〈ナナミカ〉の代名詞であるゴアテックス ステンカラーコートは、アメリカでも絶大な人気を誇る。

ー ロサンゼルスとかサンフランシスコではなく、ニューヨークだったんですね。

本間:カリフォルニアでもよかったんですけど、我々はアウターが強いし、服そのものの生活における相性でいうとニューヨークが一番だろうと。なかでも今回出店するソーホーのウースターストリートは、トレンド関係なく、落ち着いて商売ができる感触もありました。

ー クマさんはウースターストリートにどんな印象を持たれてますか?

クマ:ちょうどニューヨークの自宅と事務所に挟まれた地区で、ユニークなショップとかギャラリーが多いでエリアです。かと言って、東京の青山みたいにおしゃれしないと歩けない感じでもない。近くには大学もあるので、学生たちが上下スウェットで歩いていたりもする。すごくいいブロックですよ。

INFORMATION

nanamica NEW YORK

住所:125 Wooster St., New York
電話:+1-347-274-8300
公式ウェブサイト