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BICYCLE NOW vol.3仲間と自転車に乗る楽しみ。 ぼくたちがグループライドをする理由。
MONTHLY JOURNAL AUG.2020

BICYCLE NOW vol.3
仲間と自転車に乗る楽しみ。 ぼくたちがグループライドをする理由。

3回連載でお届けしている「BICYCLE NOW」もこれが最後。第3弾は、題して「ぼくたちがグループライドをする理由」です。ニューノーマルな時代がはじまり、さらなる盛り上がりをみせる自転車シーンですが、ただ環境に優しくて健康的なだけが理由ではありません。例えば仲間たちと集まり、好きな自転車に乗りながら街をクルーズする。そこにはブームを超えた魅力がきっとあるはずです。というわけで、今回はセレクトショップの「ビームス(BEAMS)」と「ピルグリム サーフ+サプライ(Pilgrim Surf+Supply)」のメンバーで構成されたチームに密着。彼らのグループライドを通して、その答えを探って行きます。

信頼できるショップで思い思いにカスタム。

五輪のオブジェがアイコニックな「日本オリンピックミュージアム」を通り過ぎて一旦休憩。コーヒーショップまでのルートを確認しつつ、お互いの自転車について話題は移ります。4名が愛用している自転車は、久保田さんが〈オールシティ(All-City)〉、泉さん、百々さん、黒田さんは〈サーリー(SURLY)〉と、みなさんアメリカのブランド(ともにミネソタ州ミネアポリスが拠点)。しかも全員幡ヶ谷にある「ブルーラグ(BLUE LUG )」で購入したそうです。

「これまでに、何度か『ピルグリム サーフ+サプライ』のお店で『ブルーラグ』さんのポップアップイベントを開催しているのですが、それがきっけで自分も組んでもらいました。何より働いているみなさんの人柄が最高で、自分の要望もちゃんと汲み取ってくれながら、もっとかっこよくなるように提案もしてくれる。毎回メンテナンスに持っていくと、ついつい新しいパーツにカスタムしてしまいます」と力説する百々さん。

「私も同じです。ネイビーが大好きなんですけど、フレームの色だけ伝えて、あとはほとんどお任せで組んでもらいました。もう4年くらい経つんですが、とても気に入ってます」と黒田さん。

泉さんは、「仕事柄、海外出張の際に、たまたま自転車屋さんを見たりしますけど、『ブルーラグ』ほど品揃えがいいところはないと思いますよ」、久保田さんも「アメリカのインディペンデントなフレームとかパーツを扱ってるお店、たぶん他にはない気がします」と太鼓判を押してました。

グループライドは最高のコミュニケーションツール。

スタートから60分。途中休憩もはさみつつ、「G☆P COFFEE ROASTER」に到着。黒田さんがおすすめしてくれたこのお店は、近所の人が多く訪れる地域密着型の人気店。店内に一歩踏み入るとどこか違う国に来たような空間が特徴で、深い味わいと長い余韻が楽しめるネルドリップ抽出のコーヒーが名物です。炎天下で火照った体を、キンキンに冷えたアイスコーヒーで冷やす至福の時間。自然と笑顔が溢れ会話も弾みます。

「グループライドをする理由は何なのでしょう」という問いに久保田さんが答えます。「やっぱり一人よりもみんなと走る方が断然楽しいからかな。タイムを求めてるわけじゃないから性別も関係ないし。実は休憩時間の方が楽しかったり(笑)。ご飯食べ終わって帰って来たあとの気持ちいい疲労感も癖になるかな」。

泉さんが続けます。「確かにそうですね。この歳になって仲間と集まって走れるのがいいですよね。部活というより遊びの延長というか。小学生のノリと一緒(笑)」

「電車では辿り着けないような新しい場所を発見することができましたし、それをみんなで共有できるのも嬉しいですね。それにこれまで以上に行動範囲が広くなった気がします!」とは神戸から上京してきた黒田さん。

百々さんは「社内だとどうしても先輩後輩で分かれがちですけど、自転車を通して先輩と繋がれるのは純粋に嬉しいです。これは自転車に限らずですが、共通の趣味やスポーツがあれば、世代を超えコミュニケーションをとることができる。これはとてもいいことだなって思います。個人的には、渋谷のスクランブル交差点を初めて自転車で駆け抜けたときは感動しました(笑)」とのこと。グループライドの魅力は、単純に身体を動かして汗をかくという行為とともに、自身の行動範囲や視野を広げるほか、仲間とのコミュニケーションツールのひとつとしても大きな役割を果たすというわけです。

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