ファッションとしての可能性もどんどん広がっている。
ー 家でくつろいでいる時間など、日常の中でトレーニングされていないときも、穿きやすさや動きやすさやを気にすることはありますか?
宇野:やっぱり最近はラクな格好でいたいと思うことが増えました。特にトレーニングの行き帰りですね。家にいる時間も、コロナの自粛期間中はほとんどベルトを締めることがなかったですし、そういうときに〈グラミチ〉のようにウエストにあらかじめベルトがあると、すごくラクで重宝しましたね。実際に〈グラミチ〉を穿くことが多かったです。

クラシックかつ品のあるコーデュロイを用いたパンツは、ストレッチ性があり生地にもリラックス感がある。ウエストやワタリの部分がゆとりのある設計になっていて、裾に向かってゆるやかにテーパードしたシルエットを描く。タックが入っているので普段のファッションにも取り入れやすい。
COURDUROY TUCK TAPERED PANTS ¥11,800+TAX
ー なるほど。
宇野:最近だとウールやナイロンなど、いろんな生地のバリエーションがあって、ファッション性もすごく向上してますよね。だから打ち合わせに穿いていくことも増えましたね。
ー 今回穿いていただいたパンツに関してはどうでしょう?
宇野:最近の〈グラミチ〉はシルエットがすごくキレイで、丈感もちょうどいいんですよ。昔のパンツはシルエットがワイドだったり、丈が長すぎたこともあったんですけど、いまぼくはMサイズを穿いているんですが、自分にぴったりなんです。
ー 現代的にモディファイされていると。
宇野:現代のスタイルに合うようにきちんと進化を遂げているところもこのブランドの魅力だと思いますね。いろんなブランドとのコラボレーションも活発ですし、ファッションとしての可能性もどんどん広がっている印象があります。

上品さを感じさせながらも、ストリートのアイテムを巧みに取り入れることでカジュアルダウンさせたスタイリング。パンツが持つカジュアルな雰囲気と品の良さがコーディネートを引き立てている。宇野さん曰く「90年代の裏原ブランドに刺激を受け、それを意識した」とのこと。
ー 今回穿いていただいたクラシックなコーデュロイやウールのパンツ、それにミリタリーライクなバックサテンのパンツは、ファッション的な要素を盛り込む一方で、ウエストベルトを残したり、股下のガゼットも健在で、きちんと〈グラミチ〉らしさも残っています。
宇野:本当にオールマイティなパンツになっていますよね。すごく振り幅が大きくて、そこも魅力のひとつだと思います。
ー ファッションを楽しむ気持ちはいまでも変わらないですか?
宇野:モノ好きというのがぼくの根底にあって、それは変わらないですね。自分でブランドをやっていますし、常にいろいろなモノが気になっています。