鹿島社長に聞く「フリークス ストア」のその先。
最後に、「フリークス ストア」の創業者であり、「デイトナ・インターナショナル」の代表取締役社長である鹿島さんのインタビューをどうぞ!
ー 本店をリニューアルという思い切ったことを、なぜこのタイミングで?

時間を見つけては渡米して、お気に入りのバイクでアメリカを旅しているという鹿島さん。
鹿島:当然パッと決まったことではなく、長年準備をしてきていて、ようやくそれが整ったという感じですね。コロナなどは特に関係ありません。
ー ショップ名に「The Camp」という言葉が入りましたが、それにはどんな意味があるんでしょうか?
鹿島:2つありまして、アウトドア嗜好のキャンプはもちろんなんですが、すべてのライフスタイルのベースキャンプ的な存在にしていきたいという想いからです。なので、ファッション、クルマ、音楽、スポーツなど、これまで「フリークス ストア」がやってきたことに、アウトドアを編み込んでいきたいと。

鹿島:アウトドアっていま、いろんなジャンルとシンクロしてると思うんです。音楽だったら野外フェス、クルマだったらヴァンライフとか。ファッションにしてもアウトドアブランドを取り入れる人が増えましたよね。そういう流れもあったので、アウトドアをひとつのキーワードにしました。
ー リニューアルのコンセプトが「ともに豊かさを見つけるお店」となっていますが、これにはどんな想いが込められてるんでしょうか?
鹿島:インターネットの世界は欲しいものにダイレクトにアクセスできますよね。それはそれで素晴らしいんですが、僕が好きな買い物というのは、そこに至る過程も楽しめるものなんです。失敗であったり、逆に思わぬ収穫だったり。

鹿島:買い物には、いろんな体験をさせてくれる余地があると思うんです。だからお店として寄り道ができるような仕掛け、例えばジャンルのクロスオーバーとかですね。そういうことを積極的にやっていって、新しい豊かさの発見のお手伝いができれば良いなと考えています。
ー 鹿島さんだったら、このお店を訪れたらどんな風に過ごしますか?
鹿島:まずは次の旅に出るヒントになるような小物を探します。そのあと、外のコーヒースタンドでコーヒーを買って、古本コーナーから読みたい本をじっくり選んで、2階のソファで寛ぎながらページをめくる。
ヘタをすればそれだけで1日が終わってしまうから、買い物の仕方としては非効率的ですよね。ネットでクリックすれば一瞬ですから。でも、そういう不要な時間こそが豊かさの源泉だと思うんです。コロナの影響で不要不急が必要以上に強調されている気がしていて、だからこそこのお店では、不要な時間を楽しんでのんびり長居して欲しいし、そのための仕掛けも随所に用意してあります。
ー まだまだスペースが余っているように見えます。今後はそこで、新しい展開も考えていたりもしますか?
鹿島:そうですね。例えばちょっと尖ったクルマ屋さんをショップインショップで入ってもらうとか、僕のようにアメリカが本当に好きで、そのジャンルをずっと突き詰めている人たちと、一緒になにかやっていきたいという想いはありますね。

鹿島:今回の「オレンジ」さんなんかもそういう感じですしね。アメリカを軸として、ジャンルを超えていろんなカルチャーを繋いでいく。そういうことはしてみたいです。もうひとつは、こういう店舗を全国に展開していけたら良いなとも考えています。たとえばベーカリーとかホテルとかも入った複合施設とか。

鹿島:これからも“アメリカの豊かさを伝える”という原点を忘れず、やっぱり夢のあることをしていかないといけないですよね(笑)。