#02_ESTNATION
ハイカジュアルやクラシックな本格スーツを得意とし、大人のエレガントなスタイルを提案している「エストネーション(ESTNATION)」。これまで未開拓に近かったカジュアルバッグを取り扱うにあたり、〈ディスパッチ〉をイチ押しブランドとしてセレクト。豊かなファッション経験をもち、酸いも甘いも噛み分ける目の肥えた客層から多くの支持を得ているその理由とは?
デニムにもスーツにも似合う、大人が待ち望んだ逸品です。

エストネーション バイヤー 竹内友一さん
ードレッシーで上品なスタイル提案に定評のある「エストネーション」で、カジュアルバッグの〈ディスパッチ〉は、どういった立ち位置にありますか?
竹内:「エストネーション」のお客様は30代後半~40代が中心で、なかにはエグゼクティブの方々も多い。そうした層に向けたナイロンのカジュアルバッグの取り扱いがほぼなく、ゼロベースから探し始めたのが最初です。ところが、10~20代をメインターゲットとしたような若い雰囲気のバッグは巷にあふれている一方、大人が持てるデザインは非常に限られるのが現状です。
そこで主流となっているのがアウトドアメーカーのバックパックですが、我々が提案したいスタイルにはそれでもまだ若い印象があるのと同時に、違うベクトルを求めている方も確実にいらっしゃる。
ー確かに街では変わらずバックパックが主流ですが、大人の上品なスタイルに背負えるデザインは、なかなか見当たらないですね。
竹内:そうして世界中を探し回り、まさにこれだ! と出会ったのが〈ディスパッチ〉でした。機能は充実しながらも、アウトドアパックのようにスペックを前面に押し出さず、大人が持っても違和感のない落ち着いたルックスにまとめられています。
また、ブランドロゴがフォーカスされたアイテムに安心感を憶える人は多いですし、それもひとつの選択ですが、目の肥えた層には、そうしたデザインに抵抗を憶える方も少なくない。さらにタグに主張性があると、コーディネートのなかでバッグだけが浮いて見えることもあるのですが、〈ディスパッチ〉はロゴ使いも控えめです。デザインや機能にしっかりと個性はありつつ、必要以上に出しゃばることはない、巧いバランスに落とし込まれています。

ー両手がフリーになるバックパックは便利だけれど、自分のファッションや年齢を考えると、いまいちシックリとくるデザインがない。そうした欲求を抱えていた大人は多いかもしれませんね。
竹内:これまで世の中に欠けていた絶妙なところを突いており、「エストネーション」の世界観にもマッチすると確信しました。実際、ハイカジュアルを好まれるお客様にも好評ですし、とくに六本木や有楽町といった大人のエリアの店舗ほどセールスを伸ばしています。また興味深いのは、取り扱いのある他ブランドのカジュアルバッグより価格帯が高いにもかかわらず、〈ディスパッチ〉のほうが売れていること。多少プライスは張っても代わりになる存在がなく、値段に相応するクオリティ、機能が伴っているからこそですよね。
ーカジュアルバッグである〈ディスパッチ〉が、大人の街ほど売れているのは面白い傾向ですね。
竹内:当初は我々も驚きましたが、ショップの提案がお客様に無理なく受け入れられている証拠だと思います。なかでも有楽町店は、スーツやジャケパンといったビジネス中心の品揃えですが、〈ディスパッチ〉は何の違和感もなくラインナップに馴染んでいますよ。
ー大人がスマートに取り入れられる一方で、〈ディスパッチ〉は若い世代からも支持されています。
竹内:お客様の声を聞くと、ストリート系のキッズや若い世代と差別化を図りたい人が非常に多い。実際のところ〈ディスパッチ〉は若年層にも支持されていますが、大々的にブランドロゴをアピールしない匿名性のあるデザインなので、たとえ街で若者とカブっても嫌な感じはあまりしない。そこも大人の心を上手くつかんでいますし、そうした懐の深さも〈ディスパッチ〉の強みです。休日のジャケパンなどクリーンな着こなしにも似合うのに、Tシャツ&デニムにもバッチリ。そんなバッグは、なかなかありません。
〈ディスパッチ〉を取り扱っているショップは日本全国に数ありますが、お店によってイメージも打ち出しも違うでしょうね。それくらい多面的な捉え方ができるブランドだと思います。

ー「エストネーション」のイチ押しモデルはどれですか?
竹内:一番人気は定番の「デイパック」ですね。加えてオススメしたいのが、新型の「ジム/ワーク パック」です。ワークアウトに着用するフィットネスウェアやシューズを収めるバッグなのですが、以前から取り扱っていたボストン型の「ジム/ワーク バッグ」がとても評判で、そのバックパック版になります。
しっかりとジムに通ってカラダを鍛えるのは、富裕層やエグゼクティブにとって欠かせないひとつであり、ステータスでもありますから。また、そうした方々はシーンに応じてバッグも使い分ける傾向が強く、ワークアウトにはワークアウト専用を使いたい。それがスポーツメーカーのモノではないというのも、お洒落心をくすぐられるポイントなのだと思います。

竹内:普通のバッグですと、スニーカーはシューズ袋に入れてバッグに収納しますが、こちらはシューズをそのまま収められるポケットが設けられています。また、汗で濡れたウェアとほかの荷物を分別できる独立したスペースには、通気用のメッシュが張られていたり、とても気が利いている。
明確な使用目的のもとに作り込まれている反面、そのウェア用のスペースにスニーカーを入れ、正面のポケットにはバスケットボールを留めたり、別売りの「シューストラップ」でスニーカーを外に掛けることもできるなど、ユーザーに使い方を委ねるフレキシブルさも兼ね備えています。とはいえ、外装はシンプルに洗練されているので、ジムやスポーツユースに留まらず、デイリーにも活躍してくれます。
ーそのほかにもオススメのモデルはありますか?
竹内:トラベル向けのアメニティポーチである「ドップキット」をはじめ、ジェットセッターや旅行者に向けた小物を収納するケース類の売り行きが伸びていますね。これも同様、六本木や有楽町といったビジネスパーソンの多い店舗ほど好調です。
ー自転車通勤をはじめ、最近ではビジネスにもバックパックを使われる方が増えています。
竹内:通勤バックパックとして受け入れられているブランドは複数ありますが、それらも裾野まで広く定着したことで若年層化が進んでいます。ですから我々としては、次なるチョイスとして〈ディスパッチ〉を打ち出し、浸透させていきたい思いもあります。
スーツやジャケットは着るけど、カッチリかしこまる必要もないシチュエーション、またビジネスカジュアルを基本とするようなクリエーティブ職や広告代理店といった職種にハマると思います。とくに、ナイロンや機能素材などを使ったスポーティで適度にヌケ感のあるセットアップとは、抜群に相性がいい。そうしたファンクショナルなセットアップにブリーフケースでは、少し堅いイメージになってしまうので。

ストーンアイランドのブルゾン5万9000円/エストネーション
ー休日スタイルでは、どんな着こなしに合わせるのがオススメですか?
竹内:デニムカジュアルは言うまでもなく、クリーンな大人の装いにも合わせてほしいですね。ブラックであればシックなスタイルにも対応できますし、ライトグレーやネイビーのタイプなら、これからの季節は春夏らしい彩りのあるコーディネートと合わせるのも格好いい。なかでも、こうした軽快感のあるスポーティなブルゾンは一番ハマリます。

左:ジム/ワークパック W30.5×H50.8×D17.8cm(25L) ¥33,000+TAX
中:デイパック W33×H48.2×D17.8cm(22L) ¥29,000+TAX
右:ドップキット W22.9×H10.2×D10.2cm ¥9,800+TAX
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