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加賀美さんと梶さんに質問です。 「カッコいい」ってなんですか?
What is Cool?

加賀美さんと梶さんに質問です。
「カッコいい」ってなんですか?

現代美術作家の加賀美健さんと、スタイリストでありファッションブランド〈サンセサンセ(SANSE SANSE)〉のディレクターでもあるの梶雄太さんは、古くからの友人同士。ふたりのは何事に対してもフラットな目線をもち、誰にも媚びず、独自のスタンスを貫いていてカッコいい。単に奇をてらうのではなく、きちんと意味があって筋が通っているのです。そんなおふたりに「カッコいい」について語ってもらいました。いつになく真面目(?)なトーンで話す加賀美さんと梶さんによる回答は、表現者として持っていたい矜持のようなものでした。

俺たちめちゃくちゃハードコアだよ!(梶)

ー 批判される勇気も必要だということですね。

梶:そうだね。覚悟が必要だよね。でもその一歩を踏み出すことで、その度胸が好きっていう人もでてくると思うから。

加賀美:だけど、それをやりたがる人は少ないよね。

梶:食べ物とかは、どこどこ産のナニナニ農園でつくられましたっていうのが求められるのに、ファッションの場合はそうもいかない。サステナブルっていう看板が最近はできてるけど、どういう大義名分でやっているのかを選択肢のひとつとして楽しむことも必要だよね。だけど、それが哲学的で難しくなっちゃうと、オチにしににくなる。

加賀美:それってアートにも通づるよ。

ー やはりユーモアというか、余白みたいなものが必要になるんですかね。

梶:それも伝え方のセンスっていうことだよね。俺も健くんもゆるいって思われてるじゃん。

加賀美:めちゃくちゃ言われるよ、「ゆるくていいですね」って。ゆるいって褒め言葉なの? ゆるキャラだと思われてるのかな?

梶:俺たちめちゃくちゃハードコアだよ!

一同:

ー そのセンスを磨くにはどうしたらいいんでしょうか? やはり何かを続けることで身につくものなんでしょうか?

梶:やり続けることに固執はしてないよ。だけど、歳を取ることを楽しんではいる。歳を取るってネガティブなことでもあるけど、だからこそ見えてきたり、できることもあったりするから。それを悲観しないで、日々楽しくなるような生き方を俺はしている。年齢を重ねることをきちんと還元していかないと充実しないからね。

加賀美:俺はおもしろいことが好きだから、それを毎日追求してる。だけどそれはお笑いという意味ではなくて、自分にとっては「おもしろい=カッコいい」なんだよね。だからおもしろい人はかっこいいし、かっこいい人はおもしろい。仲いい友達はみんなおもしろくてかっこいい。

梶:アップデートは常にしているよね。歳を取るとどんどん難しい方向にいきがちなんだけど、健くんはすごく柔軟だし、伝え方に優しさがあるじゃん。

加賀美:何も考えてないだけだけどね(笑)

梶:それもひとつの才能じゃない? どんどん難しくなって哲学的になっちゃったり、孤高な感じになる人が多いから。もちろん、そうなりたくてなってる人もいると思うけど。

加賀美:俺は勉強できなかったからいまがあるよ。

梶:じゃあ俺は、モテなかったからいまがあるかも。

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