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週末Airbnbのススメ。
Weekend Recommendation

週末Airbnbのススメ。

移動の制限が続くなかでも、見知らぬ土地へ足を運び、非日常を楽しみたい。そんな旅への渇望を満たしてくれるのが、「エアビーアンドビー(Airbnb)」です。「エアビーアンドビー」には一棟借りできる物件が多いから三密が避けられて、そのうえ個性的な建物を選べば、そこに泊まること自体が十分に旅の目的にもなる。まさに、いまのご時世にうってつけの宿泊サービスというわけです。そこで今回は、日本全国からお籠もり系リトリートにピッタリな物件たちを厳選しました。安心かつ快適なニューノーマル時代の旅、ここにあります。(3月24日発売の雑誌『フイナム アンプラグド Vol.12』より抜粋)

  • Photo_Masaru Furuya
  • Text_Takeshi Sakurai
  • Edit_Ryo Komuta, Soma Takeda

1_Izu Cliff House 伊豆の絶景建築に泊まる!

この世の果てが今宵の宿!? 断崖絶壁に佇むモダニズム建築。

ここはカリフォルニア某所・・・ではなくて、れっきとしたニッポン。南伊豆の断崖から突き出るようにして建てられた「エアビーアンドビー」の登録物件です。

この「Izu Cliff House」は、いまでは新たに建築物を建てることができない国立公園内の自然保護区に位置し、その立地自体がすでにスペシャル。

もともとは、物理学者とフランス文学者の夫婦が家族と過ごすために建てたものだとか。

鉄筋の骨組に3方向がすべて窓。宙に浮いているかのような感覚を味わえる手すりなしのウッドデッキなどなど、かなり攻め攻めな建築ですが、不思議な居心地の良さも同居しています。

決して広々とした空間ではないけれど、1階部分と2階部分は吹き抜けになっているので、閉塞感は皆無。むしろ前・側面ガラス張りで開放感しかない。1階、2階のどちらからでも室内にアクセスできる。

インパクトある外観にばかり目がいきがちだけど、内装もぬくもりの感じられる落ち着いた雰囲気で゙統一。

寸胴鍋などの本格的な調理器具も用意されているので、宿への道中で地元の漁港などから食材を仕入れて、料理の腕を振るうのも楽しそう。ウッドデッキにある屋外ダイニングで食べたら、その味もひとしおなはず。

建物の構造としては2階部分に畳が敷かれた寝室スペースがあって、1階部分がリビング。それプラスキッチン、浴室、トイレというかなりミニマルな空間ですが、3方が窓になっているからその開放感はものすごい。家具や器も作家さんとコラボした特注品で揃えられているし、もうどこを切り取っても非日常しかないけれど、それはキャーっと高揚するというよりも、心静かになる非日常。

近くに駅などはないので、クルマでのアクセスが前提となる。都心からだと約3時間の道のりだが、西伊豆の海沿いは気持ちの良いド゙ライブコースなので、道中も楽しめる。

ここでの過ごし方としては、アクティブに動き回るというよりは、とくになにもせずに、ただひたすらにボーッと過ごすのがおすすめ。時間帯によって、外に広がる太平洋はさまざまな変化を見せてくれるので、見ていて飽きるということはないはず。風景を眺めて、ウッドデッキで昼寝して、読書にいそしむ。そんな静的体験こそが、ここの魅力です。

ウッドデ゙ッキから眺める朝日。西側に面しているから、夕焼けもすごいし、近くに民家の灯りがないから、星空の素晴らしさもいわずもがな。季節によってもガラリと雰囲気が変わるので、何度も訪れたくなる。

いわゆる都会でいうところの便利さはありません。コンビニもないし、これといったレジャー施設が近くにあるわけでもない。でも、海に張り出したウッドデッキにゴロンと横たわっていると、都会では普段から、いかにいろいろなノイズに囲めれて生活しているかに気づきます。

なんとなく付けているテレビ、自動車の走行音、工事を繰り返している道路、窓から見える人工物だらけの風景。そういったノイズをカットするだけで、驚くほどのリトリート効果があることを発見できます。

なにも無いのではなく“無いがある”という、ちょっと禅的な、もしくは“なにもしないをする”という、クマのプーさん的な境地へ到達できる場所なんです。

INFORMATION

Izu Cliff House

・¥52,200(1泊、清掃料金別途)
・料金は日程、人数により変動(6月21日現在)
・静岡県南伊豆町
・Check in 15時以降、Check out 11時
https://www.airbnb.jp/rooms/16195307

INFORMATION

エアビーアンドビー

www.airbnb.jp/

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