PROFILE

1977年生まれ、東京都出身。「ビームス」で販売員を務めたのち、編集業やヴィンテージウェアのバイイングを経験し、スタイリスト白山春久氏に師事。32歳の独立以降の活躍ぶりは、ファッション好きなら周知の通り。現在は自身のブランド、〈R.M ギャング(R.M GANG)〉にてデザインも行っている。
YouTube:高橋ラムダ
Instagram:@tkhslmd
Focus on_New Era

(左下)LP 59FIFTY®ニューヨーク・ヤンキース ¥5,500+TAX、(右下)59FIFTY® ロサンゼルス・ドジャース ¥5,500+TAX、(上)9TWENTY™ ニューヨーク・ヤンキース ¥3,800+TAX(ニューエラ / neweracap.jp)
Styling01 キャップのロゴの地域性から、あえて逸らしたモノ選び。


〈ニューエラ〉キャップ ¥3,800+TAX(ニューエラ / neweracap.jp)、〈パム〉ジャケット ¥48,000+TAX(コンコード ショールーム / 03-6434-7136)、〈アンユーズド〉シャツ ¥35,000+TAX(アルファ PR / 03-5413-3546)、〈フィル ザ ビル〉パンツ ¥29,000+TAX(フィル ザ ビル マーカンタイル / 03-6450-3331)
切り替えが目を引くジャケットを中心に、様々な色を組み合わせたマルチカラーのコーディネイト。配色自体はポップながら、気だるげなルーズサイジングにナードな不良感が漂っている。ややくすんだトーンのものを選ぶと、これだけ色数が多くてもこなれて見えるのが面白い。

ー カーブドバイザーのキャップはヤンキースのロゴですけど、ニューヨーク感はほぼ無いですね。
ラムダ:うん。〈パム〉がイギリスのブランドだったから、足元も〈リーボック〉を合わせることでそういうカルチャーを感じさせるようにしてみました。とは言ってもだいぶミックスだよね。シャツとかはメキシカンだったり、キャップのニューヨークはありつつ、ロンドンっぽいスニーカーとブルゾンで、パンツはイギリス軍が元ネタだろうしね。
ー かなりワイドなパンツですよね。
ラムダ:スノーパンツがベースになってるはず。それをヒザに開口部を付けて夏仕様にした、〈フィル ザ ビル〉のやつ。ざっくりとした質感で、これはちょっとリネンが入ってるのかな?
ー なるほど。意図的にキャップのロゴには意味を持たせなかったと。
ラムダ:どうしても〈ニューエラ〉って縛りがカタく思われがちと言うか、カルチャーに囚われちゃうところがあると思うんだけど、特にこのカーブドバイザーはラフに、自由に合わせた方がおもしろいのかなって。敢えてロンドンに振ったスタイリングにしてみました。アメリカっぽく感じさせないペールトーンの組み合わせ。

ー ベースボールキャップですけど、ちょっとヨーロッパのサッカー好きのキッズみたいですよね。
ラムダ:フーリガンみたいなね。配色もそうかも知れない。カーキ、ネイビーにバーガンディとか。ちょっとブリティッシュっぽいでしょ。あとはキャップとスニーカーのボリュームの少なさもロンドンっぽいのかな。このぐらいが上品に見える気がする。
ー 髪の毛とキャップのサジ加減についても教えてもらえますか?
ラムダ:髪ってぼくの中でもすごく重要で、髪の毛にあんまり意識がいってる男の子が好きじゃないんですよ。ひたすら鏡見て髪をいじってるようなのが。でも、これはただ乗せただけって感じがいいなと思ってる。国とかカルチャーによって、こうやってただ乗せるだけの人もいれば前髪を全部しまう人もいるじゃない? ここでだいぶキャラクターの演出ができるのかなって気がしてる。
ー こういうラフな前髪の出し方だと、ちょっとナードに見えますね。
ラムダ:ナードなんだけど、不良だよね。服は好きだけど、細かいとこまで意識が行き届いてない感じがポイントなのかな。家出る瞬間に髪を押さえるために鏡も見ずに乗せて出てきました、みたいな。これで鏡を見ながら前髪セットされたりするとちょっとげんなりしちゃう。ロンドンのストリートキッズっぽいイナタさを表現する上ではそこも一役買ってるのかな。