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マルヒロがつくった公園という巨大なウツワ。
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マルヒロがつくった公園という巨大なウツワ。

2年前、そこはまだ、ただの空き地でした。長崎県の波佐見町で焼き物の商社としてさまざまな商品の企画をおこなう「マルヒロ」。彼らがその空き地の手入れをおこないつくったのは、波佐見焼よりももっと大きなウツワ。「HIROPPA」と名付けられたそのウツワは、緑が豊かで居心地がよく、程よい刺激もあり、みんなが笑って時間を過ごせる公園なのです。伝統を大切にしながらも、それに縛られない発想力で波佐見焼の概念を塗り替えてきたのが、「マルヒロ」の3代目に当たる馬場匡平さん。10月1日、波佐見町内にオープンするという「HIROPPA」は、そんな彼が10年の構想を経てつくりあげた空間です。ではさっそく、公園内を案内してもらいながら、その見所やオープンに至るまでの想いを語ってもらいましょう。

  • Photo_Fumihiko Ikemoto
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Yosuke Ishii
  • Special Thanks:Satoru Arai(en one tokyo)、Tsuneki Namura(ITONAM Inc.)

公園があれば、おっちゃんも、その子供も、また孫の世代も楽しめる。

ー 「HIROPPA」は10年前から構想があったそうですね。

馬場:2011年に俊太郎くんに話して、当時は「あったらいいな」くらいで考えていたんですけどね。それで4年前くらいからようやく動き出した感じです。自分にも子供ができたのと、焼き物を売るだけじゃなくて、他にも大きなことをやりたいって思ったのがきっかけです。

ぼくは「マルヒロ」に入る前、20代の前半なんですけど、福岡で仕事をしていて。2010年くらいに波佐見に戻ってきて、はじめて焼き物の仕事をしたんです。

ー たしか、そこで自社ブランドを立ち上げたんですよね。

馬場:そうですね。父ちゃんからその仕事を任されて、マグカップをつくったんですよ。それを職人のおっちゃんたちに頼みにいくんですけど、普通なら断られると思うんです。ぼくは美術学校もでてないし、ましてや焼き物の修行もしたことないですから。

だけど、おっちゃんたちは引き受けてくれたんです。彼らはぼくの父ちゃんの同級生で、小さい頃からぼくのことを可愛がってくれていた。それで引き受けるときも「俺らに恩返しする必要はないから、自分たちの子供たちに返してくれて」って言ってくれて。4人の職人に頼んで、4人ともそう言ってくれたんです。

ー それで子供たちと遊べる公園をつくろうと思ったと。

馬場:そうですね。焼き物産業を盛り上げるのはもちろんですけど、公園があれば、おっちゃんたちも、その子供も、また孫の世代も楽しめるじゃないですか。

それにこの町には芝生の公園がないんです。ゲートボール場とか、いわゆるグラウンドのような場所はあるんですけどね。子供たちが遊べる公園も山の上にあったりして、クルマじゃないと行けない。だからあったらいいなと思ってて。

あと、こういう場所があると、友達や新しく知り合った人に「遊びに来てよ」って言いやすいですよね。焼き物のお店だと地元の人は来ないし、長居しづらい。 だけど公園だったらみんなで遊べるし、カフェもあるからゆっくりと話もしやすいと思って。

ー それで、この場所につくったわけですね。

馬場:そうですね。じつは5年前から土地は探してたんです。まえの本店は有田町にあって、波佐見町じゃないんですよ。だから「波佐見に戻りたい」って父ちゃんが言ってて。それでこの開けた土地を見つけたんです。近くには地元の観光スポットである「波佐見やきもの公園」もありますし、そこから歩いて来れるから、なかなかいい場所なんですよ。

INFORMATION

HIROPPA

hiroppa.hasamiyaki.jp
電話:0955-42-2777
住所:〒859-3702 長崎県東彼杵郡波佐見町湯無田郷682
Instagram:@maruhiro.hasami
※オープン日はコロナの状況や天候により変更する可能性がございます。
随時、マルヒロのInstagram、HPなどで情報を発信していきますのでご確認ください。

OPEN-END

カフェ(HIROPPA内)
www.openend.jp
Instagram:@open_end_jp

MARUHIRO

電話:0955-42-2777
hasamiyaki.jp
store.hasamiyaki.jp

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