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IO from KANDYTOWN meets by SCHOTT.ダウンを纏う、稀代のラッパーの素顔。

IO from KANDYTOWN meets by SCHOTT.
ダウンを纏う、稀代のラッパーの素顔。

1913年にニューヨークで誕生した〈ショット(Schott)〉。同ブランドを愛用しているのが、KANDYTOWNのコアメンバーとして、そしてソロアーティストとしても活躍するIOだ。その端正なルックスによって、音楽シーンはもちろん、ファッション界隈でも絶大な支持を獲得している彼も、30代となり成熟期へと突入。大人の品格を身につけたかつてのクールボーイは、いま何を想うのか。厳冬期の必需品であるダウンジャケットをIOがセルフスタイリングした、フォトストーリーと共にお届けする。

IO

2012年に結成された世田谷・喜多見を拠点とする大所帯ヒップホップ・クルー、KANDYTOWNの中心メンバー。2016年にリリースしたアルバム『Soul Long』でソロデビュー後、現在は「Def Jam Recordings」に所属し、2019年にはメジャーデビュー作『Player’s Balld.』を発表。マイペースに音楽制作を行う一方で、ビジュアルクリエイターやモデルとしても活動し、国内ヒップホップシーンを担う存在としても知られる。
Instagram:@iointheday

ブレないこと、変わり続けること。

2019年に、ソロアーティストとして名門ヒップホップレーベルの「Def Jam Recording」に移籍後、大きな話題を呼んだメジャーデビュー作『Player’s Ballad.』。同作品以降は大きな動きを見せることなく、静かな沈黙を守ってきたIO。

世間に流されることなく活動を続ける彼はいま、生活の拠点をフッドである、東京・世田谷から湘南エリアへと移していた。

「一番の理由としては、東京と少し距離を置きたかったんですよね。ぼく自身、生まれも育ちも東京で、ホームタウンでもあるし、大好きな街。ただその一方で、情報が溢れ過ぎていたり、聞きたくない音が聞こえてくることもある。そうした場所から離れ一度、自分が本当に大切だと思うものと向き合ってみたかったのかもしれないですね」

〈ショット〉ダウンジャケット ¥37,400パーカ ¥11,880オーバーオール ¥17,380(すべてショット グランド ストア トーキョー)

世田谷・喜多見をローカルとする、同世代による大所帯ヒップホップクルーの一員であることを考えると、意外にも感じられるその決断。ユースから脱却し、熟練した大人へと成長した彼の等身大な姿が垣間見れる。

「東京にはいまも週に何日かいます。仕事したり、友達と会ったりもしてますけど、基本的には海沿いで家族との時間を過ごしたり、サーフィンをしたり、家の近くの散髪屋に行ったり、普通に暮らしています」

近年、多くのクリエイターやアーティストが東京から拠点を移し、新しいライフスタイルを求めている傾向にあるなか、ラッパーもその一例にあると言える。新たな拠点で生み出している最近の音楽活動についても訊ねると、「よく聞かれるんですけど」という前置きの後に話してくれた。

「昔から自分がつくりたいときにつくるっていうスタンスなんです。それはKANDYTOWNのメンバーもきっと一緒。誰かに催促されてつくるものでもないし、締め切りに追われるのも好きじゃないんですよ。自分を追い込んで作品づくりをする人もいると思うんですけど、ぼくは完全に自分がつくりたい時につくりたいものをつくるっていうことが前提にあるんです。

音楽はもちろん、それ以外のビジュアルだったり、映像制作だったりも、そのときに興味が沸けば取り組むって感じで。実はそんなに深くは考えていなくて(笑)。ふとした時に思いついたアイデアが、形になっていく時が一番楽しんですよね。それは仲間たちとの会話の中から生まれることもあるし、気分転換に空港までドライブしているときかもしれない」

ダウンジャケット ¥37,400、ベスト ¥47,300、タートルネック サーマル ¥7,590レザーパンツ ¥97,900(すべてショット グランド ストア トーキョー)

その言葉の奥には一切の気負いも虚勢も感じさせず、いい意味でリラックスしたIOの姿があった。何よりも自分が楽しむことを考えているからこそ、生み出される作品に説得力が生まれる。

「もちろん僕たちの音楽を聞いてくれる人たちにもしっかりと応えたい気持ちはあるんですけど、誰かの目や声を気にして生きるのって嫌じゃないですか。それがプラスに働く時もあるけど、思うようにいかなかった時に、誰かにそうせられたとか、誰のせいにしたくないし。ただ、来年にはみんなを驚かせる様な事も考えています」

そう不敵な笑みを浮かべ緩む口元に、悪戯を企む無邪気な子供のような表情がぴったりと重なる。IOの素顔を知る多くのアーティストや関係者は、表面的には知り得ないフランクな一面を語る者も少なくはない。

「よく第一印象で話しかけづらいとか言われるんですけど、実際はそんなことないと思いますよ。でもラッパーとしてステージに立つ人間である以上は、普段の生活とステージの上で自然と切り替えてる部分はあり、そのバランスはアーティストであれば誰しもがみな持っているものだと思います」

IOを語る上で、決して欠かすことのできない存在にKANDYTOWNがある。彗星の如くシーンに現れ、瞬く間にシーンを席巻し、一躍アイコン的な立ち位置を確立した次世代のヒップホップクルーなのは周知の通り。メジャーレーベルの「Warner Music Japan」と契約し、今年2月には2nd EPとなる『LOCAL SERVICE 2』をリリースするなど、精力的に活動を続けている。クルーでの活動をどう考えているのだうか。

「人数が多い分、全員が一堂に会すことってはそんなに多くはないですね。何人かが集まってみたいなのはよくありますけど。そうした状況の中でそれぞれのリズムで活動している感じです。KANDYTOWNってあの日からずっと、リーダー不在のまま活動してきているんですよね」

あの日とは、2014年の2月14日。親友であるYUSHIを不慮の事故で失った日だ。それはある意味で、KANDYTOWNが本格的な活動のスタートラインに立った日、と言えるかもしれない。

「みんなアイツを尊敬してきて集まってきて、影響を受けているんですよ。そもそもの始まりがYUSHIで、その肝心なヤツがいなくなった時に、自然と皆のなかで使命感ができたというか。だからぼくもそうですし、KANDYTOWNとして常に不変であり続けることは、その核となる部分だけなんだと思います。あとは各々がソロでも活動していくことで、その成長した部分を持ってクルーに帰ってきて、パワーアップしていける。ぼくらは絶えず日々進化していってると思いますよ」

ヒップホップという音楽がカテゴライズを超越し、多くの人々に届くビッグコンテンツとなったいまもそれは変わらない。そしてもうひとつ、IOにとって変わらないものがある。

「美学と言うほどではないんですけど、これはしたくないとか、これをしたらダサいみたいな感覚は昔からありますね。それは外見的な話だけでなく、マインド的にも。そうしたぼくらなりのカッコいいの定義も、結局は逆説的な想いからだったりするんです。

そういった意味では、ファッションも同じですよね。着たくないものは着ないし、『コレは本物だ』って思えるものは自然と自分の定番になっていく。そこへのこだわりはあるかもしれないですね」

照れ隠しなのか彼自身は否定したが、IOにはひとつ芯が通った美学を感じさせる。譲れないことをどこまで突き通せるか、守り続けるということは容易ではない。その美学は原体験から形成され、服装にも通じるところがある。

「ぼく自身は、別に学生時代もいまもファッションに対して、めちゃくちゃ敏感ってわけではないんですけど、同級生にYUSHIがいたので、そこからの影響が大きいですね。気がついたら少しづつそういったカルチャーに傾倒していって、感度が研ぎ澄まされていった感じなんですかね。

そういえば昔、親父がずっと着けていた古い時計があったんです。ある時、その時計が故障して、家の中で放置されていたんですよね。それを見た時に、修理して自分で使いたいと思ったんですよ。そういう自分にとっての思い入れのあるものを、受け継いで長く愛用することって素敵じゃないですか。

そうした経験もあって、自分も子供の代まで重宝できるモノを買いたいなと思い、一張羅になるレザージャケットを探していた時に〈ショット〉を選びました。元々革製品が好きだったんですけど、なかでもレザーのライダースには特別憧れがあったんですよ。『THE WILD ONE』のマーロン・ブランドとか最高に格好いいですよね」

事実、プライベートでも愛用している〈ショット〉のライダースは、彼を知る存在であれば周知の通り、いくつか挙げられるIOのアイコニックなスタイルとして認識されていくようになった。一般的に言えば、ヒップホップアーティストとなかなか結びつきにくい存在ながら、当たり前のように馴染んでいるのは、それだけ彼が持つオーラやスタイルそのものが稀有であることを示していることに他ならない。

歳を重ね、かつてのクールボーイから大人の色気を纏うようになった30歳のラッパーは、変わらない骨太な信念の下、自身の理想像を目指し、第二章とも言えるストーリーの続きを描いていく。そしてそんなIOにこそ、無骨なオトコの代名詞でもある〈ショット〉はよく似合う。

「驚かれるかもしれないですけど、自分は正直、表に出るのってすごく苦手で。だからライブとかも特別好きではないんです(笑)。自分がやりたい時にやりたい事をやるというのも、自分に嘘をつきたくないし、誠実でいたいからなんです」

ダウンジャケット ¥37,400パーカ ¥11,880パンツ ¥10,780(すべてショット グランド ストア トーキョー)

INFORMATION

ショット グランド ストア トーキョー

TEL:03-3464-1913
公式インスタグラム
ダウンジャケット キャンペーンページ

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