PROFILE
1983年ベルリン生まれ。ドイツからアメリカへと渡り、〈カーハート WIP〉や〈ステューシー〉などのプロダクトディレクターを担当。その手腕が評価され、2020年、〈グラミチ〉のクリエイティブディレクターに就任した。
ステューシーとのコラボで知った、グラミチの偉大さ。
ー まずは、ステファンさんの簡単な自己紹介をお願いできますか?
ステファン:OK。1983年にドイツのベルリンで生まれました。そして、2022年春夏コレクションから、〈グラミチ〉のクリエイティブディレクターを務めています。来日したのは2020年の11月です。
ー 日本へ来る前はどちらに?
ステファン:カリフォルニアのアーバインという街に住んでいて、〈ステューシー〉に勤めていたんです。
ー 〈ステューシー〉でもクリエイティブディレクションを行なっていたと。
ステファン:イエス。ぼく自身、小さい頃からずっとストリートの文化のなかにいました。〈ステューシー〉の前は〈カーハート WIP〉にいたんです。

〈グラミチ〉のクリエイティブディレクター、ステファン・ウェンドラー。取材は展示会の会場で行われた。
ー 確か〈ステューシー〉と〈グラミチ〉がコラボしたこともありましたよね?
ステファン:2020年でしたね。正直それまでは、ぼくのなかで〈グラミチ〉はミステリアスなブランドだったんです。アメリカのブランドだってことは知っていましたけど、フィロソフィーやヒストリーは全然知らなくて。コラボという形で深く関わったことで、〈グラミチ〉がどんなブランドなのか再確認できたんです。
ー その結果、〈グラミチ〉に対する印象は変わりましたか?
ステファン:クールなブランドだなと感じました。1982年に創業して、自分たちで180度開脚できるガゼットクロッチやブランドの代名詞でもあるウェビングベルトを開発して。しかも、創業者は “ストーンマスター” と呼ばれるほど、高い技術を持ったクライマーだったわけで。
そんなクライマーたちの噂を聞きつけ、そこから西海岸のサーファーたちにも支持されていったんです。クールでしょ?