「ジーンズだったらリーバイス」。グラミチも、そんなブランドに育てたい。
ー ステファンさんが手掛けたものを見ると、〈グラミチ〉へのリスペクトを感じつつ、ストリートだったりレイドバック的な思いを感じました。
ステファン:ありがとうございます。けれど、すでに〈グラミチ〉はこれだけ世界のユーザーから愛されているわけなので、どこを改善すべきか頭を悩ませました。
ー ディレクションをする上で、テーマにしていることはありますか?
ステファン:「ニューネス」です。
ー 意味を教えてください。
ステファン:「新鮮さ」です。ただ、あくまで〈グラミチ〉のヒストリーを大事にしながら、ですけどね。次のシーズンからは、オリジナルをもっと打ち出す予定で、過去のものもたくさん復刻される予定です。そこにぼくの知見を混ぜることで、オーセンティックであり、ニューネスなアイテムが増えていくと思います。
ー ちなみにステファンさんは、どのパンツがお好きですか?
ステファン:もちろんすべてに愛があるけど、何をよく穿いているかってなると、やっぱり「グラミチパンツ」かな。ハイキングにもスケボーにも街穿きにも、どんな時でも使えるから。靴も〈ビルケンシュトック〉であれ〈サロモン〉であれ、なんにでもマッチしますしね。
ー 最後に、ステファンさんは〈グラミチ〉をどんなブランドに育てていきたいですか?
ステファン:大きな改革をするイメージはないです。前述したように、ルーツやヒストリーを大切に。なので、80年代と90年代の〈グラミチ〉に戻していきたいと思っています。
それと、ひとつ明確に思っているのが「ジーンズだったら〈リーバイス〉の501だよね」のように、「パンツなら〈グラミチ〉だよね」と言われるようなブランドに育てたい。何年かかるか分からないし、難しいことかもしれないけれど、あと一歩で〈グラミチ〉もそのステージに上がれると思っているんです。