パーリーゲイツだから出せるハッピーなヴァイブス= “愛”。
ー 小林さんはいつから〈パーリーゲイツ〉のビジュアルスタイリングを担当されているのでしょうか?
小林:はっきりは覚えていませんが、13~14年は携わらせてもらっていますね。2010年より前っていうのは確かだと思います(笑)。
ー 思い出に残っている撮影や制作現場はありますか?
小林:とにかく大変だから全部、思い出に残ってますよ(笑)。自分が独立したてで、まだそんなに仕事もないときに、アートディレクターの方に「ちょっと手伝って欲しい」と声を掛けられたのがきっかけでした。スタイリング云々というよりは “現場をスタイリングしてくれ” というオーダーでした。だから一生懸命、現場の空気をよくしようと尽力しましたね(笑)。年4回撮影があるし、自分のスタイリスト人生の中でも、一番長く携わっている仕事かもしれないですね。ご縁なのか、はたまた “愛” なのか…。ありがたいことです。

ー 小牟田さんは、これまでゴルフウェアを着る機会はなかったと思いますが、〈パーリーゲイツ〉に対する印象はどうですか?
小牟田:約30年の歴史があるブランドですが、ビジュアルを見るとエネルギッシュで若々しく、明るい感じをキープしていますよね。楽しくてハッピーな雰囲気のディレクションが多いので、そこは一貫してるのかなと思います。
小林:現場もホント明るいですよ。携わるひと、みんながファミリーだから撮影も和気藹々としていて楽しいです。
小牟田:普通はブランド側も、いろいろ試したいから空気感だったり、スタッフだったりを入れ替えたりしたがると思いますが、それがないのもすごい。
小林:次の撮影終わりに花束とか渡されたらどうしよう…(笑)。
小牟田:強制的に卒業(笑)。

ー 長い間、ビジュアルに携わる中で、小林さんが考える〈パーリーゲイツ〉の魅力はどういったところにあると思いますか?
小林:前任の方はもちろん、現ディレクターの酒井さんも真面目、かつ研究熱心。その熱意やアイデアを具現化する力には頭が下がりますね。〈パーリーゲイツ〉は、ファッションっぽく見える部分が大きいと思いますが、機能に関しては他の一流スポーツブランドに引けをとらないスペックを持っています。毎回毎回 “これどういった生地ですか?” みたいな驚きを与えてくれるのはスゴイ。それがユーザーを飽きさせないコツなのかなとも思いますね。常に次へ次へと未来を見据えている姿勢は、素晴らしいですね。だから自分も見習わなきゃなと思いますよ。
ー これからゴルフをはじめようと考えている読者もいると思います。そこで、小林さんが考える〈パーリーゲイツ〉のおすすめスタイリングを教えていただけないでしょうか。
小林:〈パーリーゲイツ〉はレンジが広いので、派手なアイテムもありますし、もちろんシンプルなアイテムもたくさんあります。いろいろな幅で選べるので、シンプルでトラッドなスタイルでゴルフがしたいと思えば、それも実現可能です。女性でも可愛らしい感じのスタイリングをしてみたいなら、そういったアイテムもたくさんラインナップされています。とにかく、どれもおすすめなのでショップに行って、スタッフさんに相談するのがいいかもしれないですね。
ー 小牟田さんは実際に、ゴルフをはじめるとしたら、どういったスタイルでラウンドしたいですか?
小牟田:街で普段着ているスタイルと、あまり変わらないスタイリングでラウンドしたいですね。自分は柄とか色を積極的に取り入れるタイプではないので、かなりシンプルなスタイルになると思います。最近はゴルフの勢いがすごいので、フイナムでもここ1年程、ゴルフの特集をつくってみています。いまはどういうスタイルであれば、これまでやってきたことを裏切らずに読者の方々に提案できるかを模索しているところですね。ただ、ありがたいことにすでにちょこちょこお声がけいただいています。
ー 今回、〈ニューバランス〉を皮切りに、「LOVED ONE」キャンペーンを展開していきますが、“愛” をテーマにしたビジュアルに携わって、小林さんはどう感じましたか?
小林:個人的にいうと松浦弥太郎さんにお会いできたのが嬉しかったですね(笑)。これだけの多種多様な業種の人々がビジュアルに参加したのは、〈ニューバランス〉と〈パーリーゲイツ〉の求心力なのかなと思いました。

〈パーリーゲイツ〉を愛するひと、〈ニューバランス〉を愛するひと同士が集結し、同じ真っ白なコラボシューズを履くことで職種や世代を超えて、2つのブランドがさまざまなひとの愛により存在することをイメージしたキャンペーンビジュアル。2つのブランドだからこそ集結した、この豪華なメンツは必見!
小牟田:松浦さんが出演されているのはびっくりしましたけど、確かにいろいろな業界のひとが一堂に会したビジュアルはすごいですね。
小林:今回のコラボスニーカーはスパイクレスで、普段、街履きすることも可能なので、その部分は大きかったと思いますね。出演した方々も豪華ですが、実は裏方のスタッフ陣も、それに負けず劣らず豪華なんですよ。それもこれも〈パーリーゲイツ〉や〈ニューバランス〉に対する “愛” のなせるわざなのかと。
ー 小牟田さんは、今回のビジュアルを見て、どう感じましたか?
小牟田:見知った顔が何人かいたので、親近感が湧きました。みなさん穏やかな表情をされているので、〈パーリーゲイツ〉のハッピーなヴァイブス= “愛” を全面に出したキャンペーンだと思いました。
ー “愛” いいですね。すごくいい流れをつくっていただいたので、最後にお二人にとって “愛” とは…について伺って締めたいと思います。
小林:“愛とは無償” とよくいったもんで、結局、そういうことだと思います。自分のアシスタントにも対してもそうだし、家族に対してもそういうことですね。やはり “見返りを求めないもの” という部分は強いかな。純粋に、奉仕の心というか、無償なものだと思いますね。
小牟田:いろいろな “愛” があると思います。他人に向ける “愛” もあれば、自分に向ける “愛” もある。“愛” って曖昧であやふやなものなので、誰に対してのどんな “愛” なのかに意識的でないと、消えていってしまうものなのかなと。決してネガティブな意味ではないんですが、“愛” って不確かなものだと思うので、感触や手触りみたいなものを自分の中にしっかり留めておかないといけないものなんじゃないでしょうか。最近、世界情勢が混沌としているので、尚更そう思いましたね。
小林:さすが! 学があるひとはいうことが違いますね(笑)。