若いうちにいろんな服を着て楽しみたい。


ー都築さんのふたつのスタイリングをご覧になられて、吉川さんはどんなことを思いましたか?
吉川: どうしてもぼくらは頭が凝り固まってしまっていて、いままでの経験やトレンドを通してスタリングを考えてしまうんですけど、都築さんがそれをうまく壊してくれたというか、新しいアイデアをくれましたね。それでいて散らからずにしっかりと着こなしを成立させているところが素敵だなと。
都築: ありがとうございます! 「ビームス」の服はすごくコーディネートがしやすかったです。普段使いできるかできないかって、最終的にサイズ感にかかってくるなと思っていて。デザインやクオリティは、正直コーディネートで他の服と組み合わせることでどうにでもなるんですよね。だけど、サイズ感に関してはひとつのズレが全体のズレにつながる。そういう意味で「ビームス」の服は、すごく着やすかったです。
吉川: 最近は年代によって求められるサイズバランスが変わってきていて、20代のひとたちはトップスを小さく着る傾向になっているけど、40代になるとストリートの流れを汲んで大きめに着たいっていうひとがまだまだいるんですよ。
都築: そうですよね。ぼくもタイトな服とオーバーサイズの服、どっちも着るんですよ。だけど、さっきのカーコートみたいに柔らかいシープレザーを使ってカラダになじむような素材を選びをしていたりとか、いろんな工夫が見えてすごくいいなと思いました。

ー都築さんはスタイリングを組むときに、どんなところからインスピレーションを得ていますか?
都築: 今回のカーディガンでスタイリングを組んだように、ひとつのアイテムをピックアップしてそこから組み立てていくことが多いかもしれないです。あとは全体のぼんやりしたイメージを形にしていくこともありますね。
ーお気に入りの着こなしをローテーションするというよりも、毎日新しいスタイリングを考えるんですか?
都築: ローテーションすることもありますよ。本当は決まった服を何着か持ってて、その中からローテーションを組むのがかっこいいなと思うんですけど、若いうちにいろんな服を着て楽しみたいっていう気持ちのほうが強いですね。
吉川: ぼくもいまでこそこんなオジサンみたいな格好してますけど、若い頃は興味あるものを片っ端からトライしていました。古着だけじゃなくてデザイナーズとかも着たり、憧れの先輩が着ているブランドを真似して着てみたり。だけど、やっぱり似合わないものもあったりして、そこで学ぶんですよね。そうやって経験を積み重ねていくと、好きなものと好きじゃないもの、似合うものと似合わないものの取捨選択ができるようになってくる。そういうことはすごく大事だなと思います。
都築: ぼくもできるだけいろんなものに触れたいなと思って意識的にいろいろ試しています。
吉川: 結果的に自分のワードローブを見つめ直すと、古着しか残ってなかったりするんですけどね(笑)
都築: ぼくもそうかもしれないですね(笑)。家に服を畳んで置いてあるんですけど、着る回数が多いものは上のほうに積まれるじゃないですか。すると、やっぱり古着が多くて。たまに下の段から引っ張り出して着てなかった服を着たりするんですけど(笑)。
ー冬物で気になっているアイテムや着こなしはありますか?
都築: 手袋とか、そういう小物類で遊んでみたいなぁと思ってますね。新しいニットも欲しいですし。スタイリングはまだイメージできてないですけど、映画とか見ながらテーマ探しでもしようかな(笑)。
吉川: これから「ビームス」では求心柄のニットだったりとか、綿入りのアウター類がすこしづつふえていきます。都築さんが仰ったように手袋やマフラーなどの小物類も充実してくるので、楽しみにしててください。
都築: ありがとうございます。お店に行ってみます(笑)!
