スニーカー感覚で履けるモカシン。
ー靴選びの基準なんかも教えていただけますか?
水上: 夏場はサンダルばかりでしたけど、最近買うものはブーツをはじめとしたオーセンティックなものが多いかもしれないですね。スニーカーも好きなんですけど。
ーモカシンの形はお持ちですか?

水上: 正直、久しぶりに履いたんです。モカシンってこんなに履きやすかったっけ?っていうくらい、履きやすいです。この見た目だけで「履きづらそう」と敬遠する人もいると思いますけど、スニーカーくらいの感覚で履けますね、本当に。しかも、ゴアテックスなんですよね?
ーそうなんです。
水上: 最近は雨が多いですけど、意外にそういうときって靴で迷う。スニーカーは濡れるし、ブーツも革が傷んじゃう。そういう日に限って、ちょっと綺麗な格好で外出しなければいけないシチュエーションって意外に多かったりしますよね。そんなときに、これ一足あると、かなり重宝すると思うんです。アッパーも合皮だから手入れも楽だし。


水上: それと、履いていて思ったんですけど、インナーが起毛になっているから、足を入れる瞬間が気持ちいいし、摩擦が少なくてスッと足が入っていく。ちょっとしたことだけど、こういう細かいディティールが快適さに繋がっていくと思うんですよね。
ーいま、水上さんもブランドのディレクターをされていて、いろんな素材と触れ合ってると思うんですけど、防水透湿素材もたくさんあるなかで、ゴアテックスの魅力ってなんでしょうか?
水上: もちろん湿気の抜け方だったり、防水性もそうなんですけど、ぼくが一番優れているのは劣化の速度かなと思っているんです。他社の生地も使っていますけど、ある時期をすぎるとシームテープが剥がれて、雨が染み込んできたりする。その点、ゴアテックスは長く使えるから、結果として環境配慮にも繋がっていくのかなと。
ーちなみに、〈ザ・ノース・フェイス〉のアイテムはほかにお持ちでしょうか?
水上: ダウンのブーツも持っているし、妻もゴアテックスのジャケットをキャンプでよく着てますね。
ー〈ザ・ノース・フェイス〉の魅力もお聞かせください。

水上: もう、言う必要もないくらいの圧倒的地位にいるじゃないですか。で、この間、クライマーが命綱なしでヨセミテの断崖絶壁を登る映画を見ていて、その人が全身〈ザ・ノース・フェイス〉だったんです。やっぱり命がけの人が選ぶブランドってだけでかっこいいですよ。
ー一方で、街着として選ぶ方も多いです。
水上:
ですよね。ファッション関係の人も着ているし、地元の友達も着ているし、エクストリームの人たちも着てる。親父も着てる(笑)。そんな守備範囲の広いブランドってほかにないですよ。
だから、着る人が問われるブランドだと思うんです。その人のバックボーンだったりが大事になるし、コーディネートもそうですよね。
ーそれでいうと、水上さんはタイト目なパンツと合わせてくれてますね。

水上: そうですね。だけど、靴にある程度のボリュームがあるから、太いパンツとも合いますし、ロングコートとかに合わせてもバッチリはまると思います。むしろ、ちょっとドレッシーな格好に合わせたいですね。汎用性の高い靴だと思うから、天候も履いていく場所も選ばないっていうのが、最大の魅力なのかなとも思います。