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FEATURE|楽しむことから学ぶ。フェスの新しいかたち。

CAMP BOOK のライブを駆け足で振り返り

「THE CAMP BOOK」には、WESTとEASTふたつのステージがあり、そこで23組のアーティストによるライブアクトが行われました。フイナム編集部が実際に観たライブを駆け足でレポートします。

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Official photo

WESTステージ一発目は、大森靖子のアコースティックギター弾き語り。彼女の音楽には並々ならぬ覚悟が込められています。感情を表現へ転ずる鋭い反射神経と、さまざまなポップスのエッセンスを織り込んだ楽曲。音楽に対する真摯な姿勢をビシビシ感じます。ギターをかきならし喉を震わせるさまは、圧巻の一言でした。

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Official photo

DJみそしるとMCごはんは、「食べ物」にフォーカスした軽快な楽曲で会場を巻き込みます。誰もがにっこりと笑ってしまうようなライブは、「THE CAMPBOOK」のあたたかな空気にぴったり馴染んでいました。

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まるで白昼夢のように幻想的なサウンドスケープを披露したD.A.N。タイトで強靭なグルーヴに乗せられて、会場一体となってうねるうねる。都会のライブハウスのイメージが強い同バンドですが、抜けのいい芝生のフロアで風を感じながら踊るのも気持ちのいいものです。

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会場全体がギュッとコンパクトなので、どこにいても一体感があったことも魅力の一つ。その距離の近さと親密さから、どのアーティストもいつもよりくだけた様子でした。

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ステージを降りて、会場全体を巻き込むライブパフォーマンスを見せた吉澤嘉代子もまさしくその一人。ポップスに混じったサイケデリックなニュアンスにグッと引き込まれました。

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ライブを重ねるごとにその完成度を深めるnever young beach。この日最も多くの観客を集めた彼らのロックは、日を追うごとに大きくなってゆくようですが、その骨太な芯は決してブレません。さまざまな感情を受け止め、さまざまなシチュエーションを彩る音楽として、これからもその魅力を増してゆくことでしょう。

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サイプレス上野とロベルト吉野。会場を煽るMCの回しっぷりは円熟の域に。「サ上とロ吉(さうえとろよし)」コールの中毒性は、その日一日頭から離れませんでした。音楽とは空間を巻き込むコミュニケーションである、と言い切りたくなるようなすさまじい一体感に拍手。

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二日目の朝は上州慶桑関所太鼓によるパフォーマンスでスタート。寝ぼけた体を和太鼓のリズムが目覚めさせます。なぜか優しさを感じるのは、日本人のルーツ・ミュージックだからでしょうか。

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曽我部恵一が捉える都会のきらめきとそこで生きる人々の繊細な感情は、フェスという刹那的な空間において特別な響き方をしていました。フェスとは都会人の自然回帰願望が投影された空間なのかもしれない。それでもやっぱり都会という場所から逃れることはできない。いわゆるシティポップの真髄を見たような気がします。

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衝撃、という意味で言えば、MOROHAのパフォーマンスが頭一つ抜けていました。感情の一から十を絞りだし、言葉に変換し、ラップという表現手法に乗せて叫ぶ。アコースティックギターとMCのみというシンプルな構成も相まって、どこまでも純度の高い音楽でした。

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Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)、圧巻のステージ。R-指定の脳のシナプスは、きっとうどんより太いのでしょう。的確な韻とワードの豊富さは他の追随を許しません。観客が指定したワードをすべて拾いながらフリースタイルラップを行う「聖徳太子RAP」は、ライブならではの双方向性を備えた最高のパフォーマンスでした。

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思い思いに楽しむフイナムメンバーたち。「THE CAMP BOOK」の魅力は、主催、出展、観客、出演者が一丸となって楽しめる、その垣根のなさにあるのかもしれません。

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夢のような二日感は、あっという間に終わりを迎えました。第一回ならではのフレッシュな喜びと、第一回とは思えない作り込み。来年以降の開催に期待せずにはいられません。音楽を聴くことだけではなく、総合的な体験としてフェスを楽しみたい方は、「THE CAMP BOOK」という名前を記憶にとどめておいてはいかがでしょう。

THE CAMP BOOK
the-camp-book.com/

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