バンコクのあらゆる路面を乗り越える。




タイの乗り物といったらトゥクトゥク。クルマもかなり多いけれど、渋滞やソイ(小道)の多いバンコクだけにやっぱりバイク系は便利みたい。
場所を移して、タイの首都バンコク(正式名称:クルンテープ・マハーナコーン)へ。バンコクは東南アジア最大級の都市で、人口は約1,070万人。
とにかく人が多いし渋滞もすごいのだけど、それもそのはず、バンコクは世界でもっとも外国人訪問者数の多い都市です。2024年には約3,240万人の外国人観光客がバンコクを訪れています。東京が約2000万人(2023年)だから、1.5倍。人気の理由は、物価の安さ、おいしい食べ物、豊富な文化遺産。

「ワット・ラカン コーシターラーム」の入口。タイで寺院に入るときには靴を脱ぐのがルール。土足厳禁。
タイは世界有数の仏教国です。国民の約95%が仏教を信仰しているとされています。タイ人の日常生活にも深く浸透していて、町を歩けば、托鉢の僧侶に会うことも当たり前。そして寺院は、お祈りする場所でもあり、観光地でもあります。
チャオプラヤー川の西岸にある「ワット・ラカン コーシターラーム(以下、ワットラカン)」もそのひとつ。かつてはタイの政治的中心地でもありました。


タイの寺院では仏像に金箔を貼って祈願する。貼る場所によってご利益は異なるのだとか。「ひとに見えないところでよい行いをする」という意味の「仏像の背中に金箔を貼る」なんてことわざもあるらしい。
文化をより深く感じたいなら、建築に見惚れるだけでなく「タンブン」(徳を積む行為)もしてみてほしい。たとえば、「ワットラカン」であればお祈りすることもそうだし、賽銭をすることも、仏像を磨くことも「タンブン」。
ただ、タイの寺院を訪れるときに注意してほしいのが服装です。神聖な場所とされていて、基本的には過度な露出の服やサンダルなんてご法度。観光客は守っていないひとも多いけれど、郷に入っては郷に従えなんて言葉があるように、気をつけるのがマナーでもあります。


寺院では靴を脱ぐのも特徴で、脱いだり履いたりが忙しい。でも、〈ブランドストーン〉はサイドゴアだから着脱がとにかくラク。それは寺院だけでなく、どこでも感じたこと。飛行機でも、ホテルでも、すぐ脱げるしすぐ履けます。小さいストレスを解消していくのも、旅を充実させるコツです。
そして、滞在中の気温は平均30度ぐらいだったけど、サイドゴアがここでもひと役買っていて、通気性が高いため思っているほど蒸れないんです。


そこからチャオプラヤー川を渡り、一行は対岸にある「アミュレット・マーケット」へ。ここもまた、タイの精神文化の核心に触れられる特別な場所。
「プラクルアン」と呼ばれる護符(アミュレット)を専門に扱うこの市場は、単なる観光スポットではなく、タイの信仰心を映し出す場所でもあります。




問屋街に似たゆったりとした時間が流れ、とにかくいろんな種類が置いてある。キーホルダーやクルマのミラーに付けたりするひともいるんだとか。
アミュレットの歴史は古く、遡ること13世紀。当初は仏教の教えを広めるための小さな仏像としてつくられていました。
そこから次第に身を守る護符としての意味合いが強まっていき、現在では、事故防止、商売繁盛、恋愛成就など、さまざまな願いを込めて多くの人が身につけたり、家に飾ったりしています。日本のお守りと同じ感じ。
マーケットはもう迷路で、小さな路地が張り巡らされていて、数百の露店が並んでいます。おみやげ用のカジュアルなものもあれば、数万バーツ(数十万円)もする希少なアミュレットなど、価格のレンジも幅広いです。コレクターもいるくらい、ハマると抜け出せない魅力があります。

訪れたのは乾季だったからよかったけど、バンコクはまだまだ排水処理のシステムが日本ほど整備されていなくて、雨季ともなれば水浸しになることも少なくないです。思わぬ水たまりにはまることもあるし、道路がボコボコのところもあります。〈ブランドストーン〉は、水に強いのもだしグリップにも優れているから、こうした環境にも強いんです。
たとえばビーサンは、たしかに旅慣れた感が出るし、ラクでもある。一方でグリップが効かないし、思わぬ段差があるバンコクでは怪我にもつながりかねない。爪をぶつけるとかね。傷口があれば感染症の危険だってあります。
そして、バンコクでしゃれたレストランに行くときは、ドレスコードも守らなきゃ。普段はだらしなくても、TPOをわきまえるのが大人のたしなみというもの。
ただ、ここまで旅をしてきた〈ブランドストーン〉も気づけば埃まみれ。どうすればいいかというと、濡れたタオルなんかで拭けばあっという間に綺麗になります(普段はちゃんとオイルとかを塗ってね)。それにジャケパンがあれば、服装でNGをくらうことはまずないです。




タイ滞在中はいつだって〈ブランドストーン〉を履いていた。ジャケパンは持っていかなかったけれど、どんな服にも合うのが嬉しい。
MEMO③:えっ、そっちのマッサージ?
チェックアウトまで残り1時間。女性が客引きしているマッサージ店で30分だけお願いしたところ、なぜか暗がりの階段を昇り、一人ずつに分けられて個室へ。もうお分かりのように、そういうお店でした。どんなに交渉されても、「お金がない」と言い続ければ断れます。航空券のスペルミスなどで焦っているときは、より一層ご注意を。