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ぼくたちフイ・マムート冒険隊!
「フイ・マムート冒険隊」とは、
渋谷を拠点にヒップな情報を発信する
フイナム編集部とゆかりの深いメンバーとともに、
それぞれの考える冒険を〈マムート〉のサポートをもとに実践、
考察していくための特設サイトです。
馴染みの渋谷界隈から、海や山、はたまた宇宙まで!?
8000メートル峰を舞台に
様々なドラマを繰り広げてきた〈マムート〉の魅力を、
都会をヒップにサヴァイブしてきた
フイナム編集部ならではの視点でご紹介していきます。

All fields adventure with MAMMUT
デザイナーとバイヤーの視点が交錯する。
ホーボー×マムートの別注シューズ。

クライミングロープをつくったことからブランドをスタートさせて早160年。〈マムート〉が初となるコラボシューズをリリースします。お相手は、質実剛健なものづくりに定評のある〈ホーボー〉。アウトドアとファッションのエッセンスをうまく融合させたこのシューズは、どのようにして生まれたのか。〈ホーボー〉のデザイナーである朝倉さん、そしてこの一足に熱視線を送る「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」のバイヤー・青谷さんとともに、今回のプロジェクトを振り返ります。

Photo_Yuta Okuyama
Text_Shinri Kobayashi
Edit_Hideki Shibayama
朝倉秀樹
hoboデザイナー

セレクトショップ「ネペンテス」にて販売や企画を務めた後、2005年に〈ホーボー〉のデザイナーに就任。バッグをはじめ、アクセサリーやフットウェアなど、毎シーズンさまざまなプロダクトをデザインしている。
@hobo_official

青谷克也
BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS メンズバイヤー

2003年に「ユナイテッドアローズ」に入社し、京都店の販売スタッフとしてキャリアをスタート。その後梅田店など関西各店を渡り歩き、2008年より現職に至る。趣味のサーフィンが高じ、湘南に移住。
@beautyandyouth_official

hobo × Mammut®
Sapuen Low GTX®

¥20,350

〈マムート〉の最新技術が集約された「Sapuen Low GTX®」をベースに、アウトドアフィールドだけでなく、街中にも映えるデザ゙インに落とし込んだ一足。ゴアテックスの防水・透湿性能はもちろん、〈マムート〉の革新的な機能を踏襲しながら、〈ホーボー〉ならではのアーシーなカラーを配すことで、レザーシューズの様な面持ちに仕上がっている。

〈ホーボー〉ではやらないことをやる。

ー今回のシューズについてお伺いする前に、まずは〈マムート〉というブランドとお二人との出合いをお伺いできればと思います。

朝倉: 22、23歳くらいの時に、アメリカに行った際に訪れた「Adventure 16」というお店で、〈マムート〉のロープが売っていて、その時初めてクライミングに関するブランドなんだと知りました。それからはバッグやフリース、ブーツを個人的に愛用してきたのですが、今日は10年くらい前に購入したバッグを持ってきました。元々はクライミングロープを入れるためのバッグなのですが、機能とデザインが好きなので普段使いしてます。

ー青谷さんはいかがでしょうか?

青谷: バッグパックとシェルを使ったことがあります。〈マムート〉を最初に見たのは、20歳の時。それまでアメリカのアウトドアブランドはよくチェックしていたのですが、ヨーロッパブランドは初めてで、配色が綺麗だなという印象でした。

ーでは、改めてシューズについてお話を伺います。〈マムート〉にとって、コラボシューズの製作は初の試みとなりますが、オファーはどちらがされたんですか?

朝倉: 〈ホーボー〉からです。過去に〈ライケル〉(1909年スイスで創業、2003年にマムートが買収し、2009年よりマムートブランドに統合されたフットウェアブランド)のスキーブーツを履いていた事もあり、勝手に縁を感じていました。ほかのブランドとはデザインがちょっと違っていたんですよね。ワイヤーバックルがバイアス状に走っていたりとか、なかなか見かけない特徴的なデザインだったんですよ。

ー〈ホーボー〉でもフットウェアはつくられていますが、レザーシューズなどが中心で、いわゆるハイテクシューズではないですよね?

朝倉: キャンプなどのアウトドアが好きで、昔ながらのベーシックなレザーシューズも好きです。でも、実際にやっているとハイテクなモノも欲しくなるし、つくってみたいとも思っていました。〈ホーボー〉で使っている工場では縫製のできない生地などもあり、今回の別注では普段〈ホーボー〉ではやらないことを〈マムート〉にカタチにしてもらいました。

ーだからこそ別注をやる意味があるということでしょうか?

朝倉: そうですね。

ーベースにこのシューズを選んだ理由と、こだわった点を教えてください。

朝倉: シルエットもいいですし、スエードとニットの異素材ミックスがパッチワークみたいで好きですね。ベースとなったシューズは、ハイカットもローカットもあるんですが、シーズンも考慮して今回はローカットを選びました。アッパーとシュータンが一体化している所やバイアスぽいデザインもお気に入りです。

異素材の圧着やステッチワークで組み合わせているところに、〈マムート〉の高い技術を感じます。今回考えていたのは、山とか街だからではなく、どちらのフィールドでもストレスを感じず移動できるシューズにすることでした。何にでも馴染みやすいベージュを基調にして、マムートカラーであるオレンジを差し色に取り入れてます。あと、ベージュといっても、素材ごとに色が違ってくるので、そのニュアンスにもこだわりましたね。

ーゴアテックスは〈ホーボー〉では使っていない素材ですよね?

朝倉: はい。ゴアテックスは基準が厳しく、簡単に扱える素材ではないので、今回のように〈マムート〉とだからこそ使えるというのはありがたいです。ゴアテックスの防水透湿性は、誰もが知っているくらい優秀な機能ですよね。自分の話でいえば、キャンプやスキーなど、靴下が濡れやすい状況でかなり頼りになる。脱いでもベタベタにならないですし。

アウトドアブランドをバイイングする理由。

ーバイヤー視点から見て、このシューズはどういった点が魅力的なのでしょうか?

青谷: 機能、デザイン、プライスのバランスですね。実際に出来上がったものを見せてもらって、すごくいいなと思いました。それに、もともと取り扱っていたブランド同士のコラボだったので、「ビューティ&ユース」で展開する際に説得力が生まれるなと。

ーカラーリングはどうでしょうか?

青谷: 基本的にベージュはどんな格好にも合わせやすいし、素材もスエードだから、スニーカーというよりブーツに近い印象です。これからの季節にもハマるし、ファッション的な切り口としても面白いと思ってます。朝倉さんがシューズを別注するとお聞きして、色はベージュかな、なんて思っていたら、結果的にベージュだったので腑に落ちたというか。〈ホーボー〉がベージュのシューズをつくるなら、絶対にいいものができるだろうなという確信がありました。

ーコロナ禍で、〈ビューティ&ユース〉でもアウトドア人気を感じますか?

青谷: そうですね。オリジナルも仕入れているブランドも、3年前に比べると倍ぐらい売り上げが伸びているので、手応えはあります。

ーアウトドアへの追い風が吹いているいま、〈マムート〉が持つ機能面へのこだわりについてはどう捉えてますか?

青谷: やっぱりアウトドアブランドをバイイングする理由は、機能面など自分達にはつくれない優れた点があるからです。それに加えて、ファッションにも落とし込めるような、ライフスタイルに寄り添った提案があったからこそ、今回のようなシューズが完成したのかなと思います。

ーこのシューズをこう履いて欲しいという提案はありますか?

青谷: これ! と一つに限定せず、幅広いスタイルやシーンで履けるところが魅力ですよね。

ー朝倉さんはどうでしょう?

朝倉: 青谷さんと同じように線引きはしていなくて、アウトドア好きもそうじゃない人も、誰でも履けるシューズだと思ってます。アウトドアフィールドはもちろんですが、街中でも履いてほしいですね。

ー〈ホーボー〉でも、誰もが使えるということは意識していますか?

朝倉: もちろん意識します。ものをつくるときに考えるのは、使ってゆくことで個性と表情が際立ち、どんどん愛着の増すモノづくりです。例えば、財布をお尻のポケットにしまってもカバンに入れてもどちらでもよくて、その人の使い方に徐々に馴染んでいくようなものを目指しています。このシューズも、履き方次第でその人の色に染まっていけばいいなと。

マムートは山や自然と共に歩んできたブランド。

ー朝倉さんは、いまどんなアウトドアを楽しんでいますか? 

朝倉: もともとスキーやスノーボードをやっていたのですが、最近はキャンプやSUPにもハマってます。家にずっといるより、外で自然を感じる方が笑顔になりますよね。ましてやこんな状況なので、体にもいいなと。

ーそういった経験がクリエーションに影響することはありますか?

朝倉: 少なからずあります。例えば、SUPにまつわる道具をつくるということはないですが、SUPに持っていくバッグをつくったりとか。そういうことはあり得ますね。

ー青谷さんはこれまでどんなアウトドアをされてきましたか?

青谷: 琵琶湖のほとりで育ったので、昔からバス釣りが好きでした。それから父の影響でスキーをやるようになって、高校生ぐらいからスノーボードも始めました。でも最近は、サーフィンばっかりですね。湘南エリアに引っ越したくらいですから。平日は4時に起きて、5時から7時くらいまではサーフィンしてます。

サーフィン自体も楽しいんですが、波の上で物思いにふけたり、空の色をヒントにして配色を考えたりすることもあります。あと、普段の生活では恐怖心と対峙することはないので、大きい波に乗るときは良い意味で刺激を受けてますね。それに、波によって板を変える楽しみもある。夕日と海が交わって綺麗だなとか、都会では味わえない魅力を楽しんでます。

ーいまのお話でいえば、〈マムート〉には、恐怖心を抱くようなエクストリームな場所で命綱として使うロープを、160年間つくってきたというレガシーがあります。

朝倉: そうですよね。スノーボードで使うビーコンもつくってますよね。

青谷: 険しい山中での経験を生かして、ギアやウェアが開発されるというのはすごいなと素直に思います。

ーエクストリームな環境でなくとも、今回のシューズを通して〈マムート〉のレガシーが伝わるといいですよね。

朝倉: 〈マムート〉は山や自然と共に歩んできたブランドだと思うのですが、〈ホーボー〉とコラボすることで、その認知が山や自然だけでなく、街のフィールドにも降りていけるんじゃないかなと。例えばですけど、キャンプはもちろんランニングとか、これまでとは違うフィールドで、その技術が生かされると面白い展開になるかもしれない。そんなことを想像したりしています。

朝倉さんが選ぶ、マムートの傑作3選。

アウトドアでも街中でも〈マムート〉を愛用する朝倉さん。最後はそんな朝倉さんに、今シーズンの注目アイテム3点をピックアップしていただきました。

Mercury Tour Ⅱ High GTX(R) ¥25,300

ガチの登山にも使える本格トレッキングシューズ。レザーアッパーは履けば履くほど柔らかくなり、足に馴染んでいく。

「エコレザーという環境に配慮したレザーを使用していて、皮をなめす時に通常であれば水を汚してしまうのですが、それを8割もカットしているそう。〈ホーボー〉でも靴はつくりますが、〈マムート〉とは工場も異なるので、この一足は自分たちではつくれません。見た目だけではわからない最新技術の詰まったシューズですね」(朝倉さん)

8.7 Alpine Sender Dry 50m Rope ¥34,100

〈マムート〉のルーツとも言えるロープ。軽量で持ち運びしやすく、優れた耐久性も兼ね備える。

「家にあれば、ものをまとめたりとか何かと役立ちます。キャンプでも使えますし、置くだけでも様になる。それと、マムートカラーのオレンジがいいですよね。今回のシューズにも、リフレクターが練り込まれたオレンジのシューレースを付属させてます。夜のキャンプなど暗いところで反射するので、マイシューズが見つけやすいようになっているんです」(朝倉さん)

Alpha IN Crew Neck AF ¥24,200

米軍と共同開発してつくられた「ポーラテックアルファ」を使用したジャケットは、適度な保温性と高い通気性が特徴。つまりはしっかり温かいけど、汗抜きがいいという優れモノ。

「ライニングとしてもアウターとしても使えるし、絞ればコンパクトに持ち運べますね。ぼくの場合なら、スキーでインナーとして着ると思います。首元のファスナーが斜めっていうのも、メンズウェアとしては珍しいですよね。色もワントーンでスマートだし、普段着との相性も良さそうです」(朝倉さん)

INFO
取扱店舗:
COVERCHORD
vendor 中目黒
vender 名古屋
BEAUTY&YOUTH 渋谷公園通り店
Koti 青山店
MAMMUT 渋谷店

MAMMUT ONLINE STORE www.mammut.jp MAMMUT Instagram @mammut_japan

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