
並木一樹 / 美容師
原宿の人気サロン「BRIDGE」を経て独立し、中目黒に自身の美容室「CASI」を2021年にオープン。SNSでは、ヘアスタイルだけでなく趣味の映画やファッション、家具などについても発信。個人のライフスタイルでも注目を集めている。
Instagram:@casi_namiki
ー並木さんはどうして美容師になろうと思ったのですか?
もともとモノづくりが好きで、高校はロボットを開発するような工業学校を卒業しました。その一方で、ファッションが好きという漠然な思いがあったので、美容師を志し、この業界に入りました。ヘアスタイルをつくることは、モノづくりと通ずるものがあって、そこに面白さを感じますね。
ーSNSでは、仕事以外でプライベートなことも活発に発信されていますが、映画やアートもお好きですよね。
常に新しいものを取り入れていたいんです。刺激を受けるために、そういったカルチャーに触れるようにしてます。普段から読む雑誌も、ファッション誌やヘアカタログだけでなく、建築、インテリア、音楽系とさまざま。いろいろな情報を摂取すると、お客さんとの会話のなかでも役立ちますし。美容師はただ髪を切る技術だけではなく、美しいものを見る必要もあると思うんです。
ーアウトドアはお好きですか?
この頃は特に、自然に行くことの重要性を感じてます。いやぁ、年ですかね?(笑) 以前に比べて、ライフバランスが変わってきているのかもしれません。海に行って、ずっと波の音を聞くだけでも十分。自然のなかにいるだけで気持ちいい。瞑想もそうですが、自分と向き合う時間が増えてきているなと感じます。
ー今日のスタイリングは、サイズ感や合わせ方も洗練されていると感じました。
このジャケットはロゴも含めてオールブラックなので、何にでも合わせやすく、普段ぼくが着ている〈コモリ〉とか〈オーラリー〉あたりとも合わせやすいなと。それと、ちゃんと防水なのに、驚くほど軽いんですよね。自転車に乗るときにも使えそうです。

ー今後美容師として、どんなことをやりたいですか?
いまは店を始めて7ヶ月くらいで、スタッフもまだ3人。お店のビジョンに共感してくれる仲間を、今後はもっと増やしていきたいですね。あと、個人的に家具やレコードも好きなんですが、本当に詳しい人に比べると、浅く広くのタイプなので、それぞれの分野を深掘りしていきたいなと。SNSでいうと、発信することも重要ですが、やり続けているとちょっと飽きてくるので、なにか新しいことに挑戦していきたいですね。

ジョサイヤー / モデル、フォトグラファー、キャスティング、ディレクター
モデルとしてさまざまなブランドやメディアで活躍するほか、キャスティングやフォトグラファー、ディレクターとしても活動。トレードマークは坊主頭で、趣味は自転車。
Instagram:@josiah.__.toshi
ーモデルになるまでの経緯を教えてください。
高校生までは茨城で暮らしていたのですが、東京の調理師専門学校に通うために上京しました。その学校を卒業後、スタイリストの二村(毅)さんにスカウトしていただいて。それから〈N.ハリウッド〉のショーに出演したことを皮切りに、モデルを続けています。
ーモデルのほかにも、キャスティングやフォトグラファー、ディレクターなどいろいろな顔をお持ちですよね。
モデル以外の活動はこの1年以内に始めたことです。ぼくはモデルとして上背もないので、いろいろと感じたことを裏方としても吐き出していけたらいいなと。この数年で広がった人脈も活かせますし。周りのモデルを見ていても感じるのは、溜まっているものを抱えている人はたくさんいるけど、なかなか表現する場所がないんですよね。
ージョサイヤーさんは表現することに対して、恐れがないんですね。
そうなのかもしれません。ただ、表現することはもちろん好きですが、人とコミュニケーションを取ることがなにより好きです。音楽や映画も、飲みの場で人から教えてもらうことが多いです。個人的にはSNSよりも、そうやって誰かと直接会うような、アナログで泥臭い出会い方が好きなんです。
ー自転車が趣味なんですよね。
高校時代から自転車は乗っています。いまはいわゆるロードバイク。キャスティングの仕事をしていることもあって、人や街をダイレクトに見て、感じられるのが気に入ってます。
ー今日のジャケットは、自転車でも重宝しそうですね。
腕周りが動きやすいので、カメラを構える時にもいいですね。友達とたまに山登りに行くんですが、こういったゴアテックスが搭載されているジャケットは、風を通さないのに汗抜けが良いから、薄くても頼りになります。フードをかぶったりとか、ファッションとしていろんな着方もできるなじゃないかと。デザインが黒のワントーンのなので、ビビッドな差し色がすごく映えそう。今日はマムートカラーでもあるオレンジのクリップをアクセントにしてみたんですけど、かなり合いますね。
ー斬新な合わせ方ですが、すんなりとハマってますね。割とタイトめに着るスタイルが好きなんですか?
そうですね。やっぱり動きやすいのがベスト。普段の荷物も、カメラとスマホ、イヤフォンにちょっとしたものくらいなので、このウエストバッグにちょうど収まるくらい。常に身軽な格好で過ごしていたいので。

NATSU / 俳優モデル、俳優
自然、アウトドアが好き。藤原さくら、KOJOE、asmiなどのアーティストのMVに出演。タイのアーティストのMVにも出演したことから、タイ圏のSNSフォロワーも多数。
Instagram:@natsuyasumi___
ーNATSUさんのお名前は本名ですか? アウトドアがぴったりなお名前ですね。
はい、夏に生まれたからというシンプルな理由です。祖父がアウトドア好きで、小さい頃から年2回は家族みんなで山に行ってましたね。年に一度、家族でキャンプに行くのも習慣みたいになってました。
ーもともとアウトドアに触れてきたんですね。最近もされていますか?
愛知県から上京した直後は周りにアウトドア好きがいなくて、なかなか行く機会がありませんでした。でも、最近は登山する友達が増えてきて、一緒に行くことが増えましたね。ひとりでも、ハイキング気分で低い山を散歩することもあります。

ーご家族と楽しまれたアウトドアとはまた一味違いますか?
そうですね。家族とアウトドアに行くのは、決まりごとのようで自発的ではなかったので。準備を含めて、親がいろいろとやってくれていたんだなと気づきましたね。でも、東京での山登りは自分自身でギアを一つずつ選ばなきゃいけないので、懐かしさと同時に、楽しさが一回一回濃くなっているように思います。
ー東京という都市生活から抜け出して、アウトドアフィールドに出ると気持ちも変わりますか?
必死になって山を登っていると、次第に頭が空っぽになって、自分自身をリセットできます。自然に浸って、体を動かして、汗をかいている時間が重要なんだなと。あと、普段の生活では結構スマホを触っているんだなとか、気づいてなかったことに気づけたりも。
ーこれからの季節は、山登りにもダウンを持っていくといいですよね。
この白いダウンは、パッカブルで驚くほど軽いのに、しっかりと暖かい。登山中に汗をかいて頂上で汗冷えするのがいやなので、山に行く時にはとりあえずカバンの中に入れておけば一安心ですね。邪魔にならないですし。街でもダウンを着ますが、着ぶくれするのがいやなので、インナーはTシャツやロンTくらい。なので、これくらいちゃんと保温性があって、一枚で完結するアウターが好きです。

ー今後の目標を教えてください。
上京したばかりの頃は、写真のモデルなのか、動画の出演者なのか、はたまたインスタグラマーなのか、自分がどうなりたいのかよくわかっていませんでした。でも、やっていくうちに、MVみたいな映像作品に出演すると自分がワクワクすることがわかったので、映像方面で生きていけるようになりたいです。最終的には演技の道へと進みたいと思ってます。

佐野啓太 / 建材屋「TIMBER CREW」
ファッション業界を経て、「H Beauty&Youth」や「水源の森 キャンプ・ランド場」などへフローリング・突板・不燃木材を販売している建材屋「TIMBER CREW」に入社し、現在は企画営業を担当。北海道出身ということから昔から自然は好きで、フットサルなどアクティブなスポーツを楽しむ。
Instagram:@keitasano1224
ーファッション業界から木工会社へ、という転身はなかなか珍しいですよね?
そうですね。でも、セレクトショップで働いていたときに、お店まわりの雑貨の買い付けを担当していたので、そんなに違和感はなかったですね。
ーファッション業界での経験は生かせましたか?
いまは企画営業という立場なんですが、ショップスタッフをしていたときと同じで、結局は人と話すのが好きなんですよね。そのなかで、誰かと一緒にモノをつくれればなと。いまの「TIMBER CREW」という会社はちょっと特殊で、入社するとTシャツやデニムのペインターパンツ、〈クロムハーツ〉のキーリングが社員ユニフォームとして支給されるんですよ。会社にバーカウンターがあって、ヒップホップが大音量で流れていたりと、ポートランドぽい雰囲気もあると言われます。
ー聞いているだけで、面白いですね。「水源の森 キャンプ・ランド場」も、「TIMBER CREW」が関わっているんですよね?
〈マウンテンリサーチ〉の小林(節正)さんにディレクションしている「水源の森 キャンプ・ランド場」のデザイン案を、木材を使って具現化したのが「TIMBER CREW」。“なにを持っていくか”ではなく、“なにを持っていかないか”を考えるというコンセプトの施設で、キャビンやキャンプスペースの広さも含めて、あれくらい悠々と使えるのは新しいと思いますね。

雰囲気の異なる2つの表情が楽しめるリバーシブル仕様。
ー今日のダウンは、アウトドアにもハマりそうですね。
個人的にはインナーダウンとして使おうと思っていたのですが、アウターとしても着られそう。シェルジャケットは何枚か持っていて、インナーダウンはこれぞというものをずっと探していたんですけど、このカラーリングに惹かれました。街中でもアウトドアでも使えるデザインだと思います。

マムートロゴがさりげないアクセントに。
ー普段から木材を取り扱っているというものも、一種の自然の恵みと考えることができますよね。日々、そういったものと対峙することで、なにか芽生えるものはありますか?
木という材料は繊細で、時間が経つと曲がってきたり歪んできたりしますが、「木だからしょうがないよね」っていう意識をみんなが共有している気がします。あと、どうしても木が採れない、というような自然の原理があるので、どれだけ欲しいと思っても叶わないことがあるんです。例えば、いわゆるオーク材というのは、ロシア産のナラが多いんですけど、その木を大量に運ぶための凍った湖が温暖化によって割れやすくなったから、運べる量が減ってしまったとか。この仕事をしなかったら、上手くいかない理由がこんなに壮大なスケールだとは想像もできなかったですね。

福本沙耶 / エディター
ファッション系メディアを経て、現在は出版社で編集力を生かした企画や制作、キャスティングなど幅広い業務を請け負う。ファッションはもちろん、カルチャーへの造詣も深く、業界内の交友関係も幅広い。
Instagram:@sayappeeeeee
ー現在は、どんなお仕事をされているんですか?
肩書きとしてはディレクターです。出版社内の編集プロダクションのような立ち位置で、プロジェクトごとにプランニングやキャスティング、メディアの立ち上げなどを手がけています。自社メディアを横断した企画やイベントを担当したりすることもあります。
ーそれはどんなジャンルが多いですか?
ファッションやビューティ、食などライフスタイルにまつわることが多くて、美術や宇宙、保険を扱うことも。例えば保険では、ライフステージに合わせたベターライフを探るとか。編集という仕事を通して、さまざまなジャンルで社会に役立つ情報を発信するということですね。
ー紙はもちろん、ウェブやイベントなどさまざまなメディアで編集を担当されているんですね。
大学時代からずっとそうです。出版社が紙だけではなかなか上手くいかない時代を目の当たりにしてきたので、紙もウェブもイベントも関係なく、どんなことでもやれる編集者を目指していました。紙に憧れを感じる一方で、ウェブのようにたくさんの人に届くこともやってみたかったし、結局のところ編集という仕事は、コミュニケーションを円滑にしたり、情報をしっかりとした形で伝える仕事なんだなと感じています。

2層のポケットが優れた収納性を発揮。
ーアウトドアの服は、お好きですか?
基本的に、機能的なものは好きですね。もともとファッションもスニーカーから入ったくらい、機能性は重視しています。そういう服は、やっぱり安心感がありますし、スペックが充実しているに越したことはないなと。今日でいうとダウンは、いまの時期から春先の花見のシーズンまで長く活躍してくれるアイテムだと思いますね。それも、高いダウンを買うときの言い訳かもしれませんが(笑)。
ーこのダウンの魅力を教えてください。
フードが着脱式なので、例えば寝起きで近所に出る時にフードを被っても様になるし、冬場のロケ撮影でも使えるくらい、十分に暖かい。今日着ているニットやパンツのように、ユニセックスのものを着ることが多いんですが、そういう服にも合うデザインだと思います。
ー普段、街ではどんな場所に行きますか?
仕事の場合もありますが、気分転換になるのは、ギャラリーや本屋に行くことです。目的にもなく家を出て、近所のカフェでコーヒーを飲んだりするのも好きです。それと、最近、夫が車を購入したので、これからは自然のあるところまで遠出してみたいなと。だからダウンを1着、車に置いておこうかなと思ってます。

袖元にはカフ幅を調節するスナップボタンが。
ー先ほど機能的な服が好きとおっしゃっていましたが、実際にアウトドアはされますか?
ハイキングレベルの登山をたまにします。台風で中止になってしまったんですが、先日は友達と山頂で美味しいコーヒーを飲もうというテーマで、山登りを計画していました。情報化社会に生きて、日々時間に追われるなかで、山に行って、綺麗な景色を見て、美味しい空気を吸って、リフレッシュできるのはやはり貴重ですね。そこに美味しいコーヒーを飲もうとか、ちょっとした目的をプラスして最近は楽しんでいます。