ベージュ、ホワイト、イエロー。3つのフーディを重ね着したようなネックまわりは〈ロエベ(LOEWE)〉十八番のトロンプルイユであり、これで一着のアノラックです。
〈ロエベ〉のクリエイティブ ディレクターに就任したジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデスはアメリカのファッションシーンを四半世紀にわたって牽引してきたデザイナー・デュオ。
「メンズのアーキタイプ(原型)の大胆でスポーティな再考」「大胆なカラーの探求」をテーマに掲げたデビューコレクションはメゾンへのリスペクトを感じさせつつ、新たな可能性を切り拓いていました。アノラックはそんな新生〈ロエベ〉を象徴する一着でした。
トリプルレイヤー構造がすでにテーマへの回答となっていますが、仔細に観察しても期待が裏切られることはありません。
3枚のアノラックを重ね、裾で留めて1枚に仕上げた。
3枚連なる袖口。
ボディに採用されたテクニカルシェルは想像を超える軽やかさがあります。パッカリングが浮かべる表情も◎。“テクニカル” を謳うだけあって、防風性にも優れます。
身頃にゆとりをもたせたリラックスフィットが描き出すシルエットはきわめて新鮮です。ストレッチを利かせたレギュラー丈の裾とフロントのウェルトポケットが巧妙なアクセントになっています。
そのこだわりに唸ったのが袖口。ここにもホワイトとイエローのシェルが顔をのぞかせています。芸がこまかい。
2つの “L” が並ぶニューロゴの刺繍は胸元にさりげなくあしらわれます。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa

